NHKあさイチ 「坂上忍と真逆」華丸大吉は適任との評
国民的な“朝の顔”にしては、意外なダークホースだったという印象が強い。注目されていた『あさイチ』(NHK)司会・井ノ原快彦(41才)の後任に、お笑いコンビ「博多華丸・大吉」が決まった。
「井ノ原さんの続投を望む声は局内にも強くありました。井ノ原さんも、有働由美子アナ(48才)の降板は当初知らなかったようで、10周年まであと2年ちょっと一緒にがんばりたいという思いもあったようです。一方で、有働アナが番組を卒業するのであれば、一緒に歩んできたという思いが強くあったので、番組サイドに同じく卒業させてほしいと申し出たそうです」(テレビ局関係者)
後任候補として、“朝ドラ”で人気を博したディーン・フジオカ(37才)らの名前も報じられたが、NHKの後任選びは難航した。
「帯番組のレギュラー交代となると、通常であれば半年以上前から交渉をするケースが多い。他の仕事をセーブする必要がありますからね。後任候補に打診しても、なかなかスケジュールの都合がつかなかったようです。人気MCの後任というプレッシャーもあったのでしょう。劇団ひとりさん(41才)や林家三平さん(47才)らも候補に挙がったのですが、話はまとまらなかったそうです」(芸能関係者)
彼らと同時に名前が挙がっていたのが、博多華丸・大吉だった。コンビ結成28年目。漫才の実力は折り紙付き。児玉清さん(享年77)や川平慈英(55才)のモノマネでも知名度は高い。とはいえ、情報番組のMCというイメージがあまりないのが気になるところ。
「もしお笑い芸人の中で選ぶなら、“彼らしかいなかった”というぐらいの適任者です。福岡出身の2人の博多弁の口調は柔らかく、お笑いのスタイルも正統派。他人の悪口で笑いを取ることも、下ネタもありません。お酒は大好きですが、酔って絡んだり暴れたりも全然ない。2人とも既婚者というのもポイントでしょう。その上、よく見るとなかなかのイケメン(笑い)。主婦からも一定の支持があるんですよ」(前出・テレビ局関係者)
生放送の司会の安定感も充分だという。
「お堅い企業や行政、自治体のイベントに呼ばれるお笑い芸人は少ないですが、博多華丸・大吉は引っ張りだこ。受け答えが軽妙なだけでなく、失言がなくて発言が慎重なので重宝されるんです」(広告代理店関係者)
かつて、朝ドラが終わったら他局の情報番組にチャンネルを変えるのが、多くの人の“朝の習慣”だった。しかし、8年前にイノッチと有働アナの『あさイチ』がスタートすると、朝の時間帯もNHKの独り勝ちになった。そんな人気者2人の「後釜」に、NHKは勝算があるのか。
「民放の情報番組系で、今もっとも視聴率が取れるMCといえば坂上忍さん(50才)です。強い口調でときおり毒を吐くのが坂上さんの人気の理由で、そんなMC路線がブームにもなっています。ただ、公共放送のNHKはそれを真似したくてもできない。ならば、と“坂上の真逆”のキャラクターを探したそうです。毒舌に飽きたり、違和感を持つ視聴者も多いはず。さわやかで、口調が穏やかで、他人を悪く言わず、自分たちは脇役に徹することも得意な華丸・大吉はピッタリ。いろいろなテレビ局でまんべんなく仕事をしているので、特定の民放局の色がついていないことも決め手になったようです」(前出・芸能関係者)
一方、有働アナの後任は近江友里恵アナウンサー(29才)だ。近江アナには華丸・大吉の地元である福岡への赴任経験がある。
「2014年から2年間、福岡放送局に勤務していました。『ブラタモリ』で共演していたタモリさん(72才)とも、博多の街談議をしていたほどなので、2人との相性も心配ないでしょう。番組の現場スタッフは、ベテランの有働さんの後任が20代の近江アナということで少し不安を感じていたようですが、実力充分で落ち着きもある華丸・大吉が決まって、ホッとしているようです。すでに2人には、NHK特有の言葉遣いなどのレクチャーが始まっているそうですよ」(NHK関係者)
イノッチと有働アナという名コンビとのお別れは寂しいけれど、どこかおっとりした雰囲気を予感させる「新生・あさイチ」も楽しみだ。
※女性セブン2018年3月8日号