円城塔『文字渦』インタビュー/音声文字起こしから公開します!
円城塔氏の新作『文字渦』は、中島敦の短編小説『文字禍』を思わせるタイトル作をはじめ、文字好きにはたまらない摩訶不思議/縦横無尽なストーリー。文字好きのためのサイト type.center では、円城塔氏にインタビューを行いました。
当サイトでももちろん2016年5月の「新潮」での連載開始時から即座に反応、第43回川端康成文学賞の受賞もニュースとしてとりあげるなど、大注目の『文字渦』。
単行本の出版に合わせ、ついに円城塔氏へのインタビューを敢行! 聞き手は大日本タイポ組合の塚田哲也が文字好きを代表し、当サイトならではの文字が渦巻くインタビューとなりました。
……ということで本来ならこのタイミングでインタビュー文が掲載されるはずなのですが、実のところ未だ編集が進んでおらず……。
ならばいっそのことインタビュー原稿をGitHub上に掲載、それを元に編集・校正そして円城氏による原稿チェックをバージョン管理しながら進めていこうという、ピンチをチャンスに変えた独自企画を展開することと相成りました。
現在GitHubに置かれている元原稿は、録音データからの自動音声書き起こしによるテキストのみ。正直、何がなんだか意味がさっぱり分かりませんが、それでも随所から言わんとすることがなんとなく感じ取れるような、取れないような……。
今後、この原稿がどうインタビュー文として成立していくことになるのでしょうか。進捗を追いながら「まさに文字は生きている」様子を、お楽しみください。
『文字渦』
昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい?
秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。希少言語学者が遭遇した未知なる言語遊戯「闘字」。膨大なプログラミング言語の海に光る文字列の島。フレキシブル・ディスプレイの絵巻に人工知能が源氏物語を自動筆記し続け、統合漢字の分離独立運動の果て、ルビが自由に語りだす。文字の起源から未来までを幻視する全12篇。
- 著者:円城塔
- 価格:1,944円(税込)
- 出版社:新潮社