登録会員限定記事 現在はどなたでも閲覧可能です

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2018年7月30日までに、アジャイル開発専用スペースを設置し、顧客企業向けの複数のシステム開発プロジェクトに利用し始めた。複数あるプロジェクトルームのそれぞれを5人前後のプロジェクトチームが占有し、スクラム型で短期間の開発・検証サイクルを繰り返していく。

東京都の大崎オフィス内に開設したアジャイルオフィス「THE AGILE TOKYO」
[画像のクリックで拡大表示]

 専用スペース「アジャイルオフィス」を東京都の大崎オフィス内の約150平方メートルと、愛知県豊田市の豊田オフィス内の約250平方メートルに設置した。大崎オフィスの専用スペースはプロジェクトルーム3室と約40席のフリースペースがある。ビデオ会議の設備やホワイトボード、付箋紙を張り付けやすい壁面などを設けたプロジェクトルームで、チームメンバーが超高速開発ツール「OutSystems」を使いながら短いサイクルで開発・検証する。豊田オフィスの専用スペースは、顧客企業の担当者にプロジェクトのオーナーとして参加してもらいながら推進する場と位置付ける。

 CTCは2018年4月、流通業や製造業を担当する事業グループ内に、部と同格の組織「アジャイル開発推進チーム」を設置した。2015年から一部の顧客向けに利用し始めたOutSystemsを事業グループ全体に広げる狙いだった。実際の案件を推進する場としてこのほどアジャイルオフィスを設置し、利用し始めた。現在はOutSystemsを使った開発や支援に社員100人と協力会社の100人がかかわっているという。

 アジャイル開発に対する顧客からのニーズが強いため、CTCはアジャイル開発に携わる社員を今年度中に2倍の200人に増やす計画。既に東京の専用スペースの拡張の検討を始めたほか、顧客がアジャイル開発のプロジェクトに参加できる拠点を国内の他の地域に設置することも検討する。