今週は関東から西で、また猛暑に。ただ、北の涼しい空気が広がれば、暑さを落ちつかせてくれる。
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。 (本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。
ツイッターでも気象情報やってます。
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超高温のち台風の一週間でした先週月曜(23日)は、埼玉県の熊谷で41.1℃の日本新記録、都内でも青梅で40℃を超えるなど超高温。ところが、週の後半は、台風12号がやってきてガラッと天気が変わった。
超高温は、夏の太平洋高気圧が強すぎたのが原因。おかげで、その間は、台風が近づくこともゆるされなかった。 ところが、台風12号がくるタイミングで、高気圧はサーッと退散。さんざん酷な暑さをもたらしておいて、かんじんの台風がくるときに守ってくれない薄情なヤツ。性格、そうとう悪いぞ。 そんな性格の悪い高気圧と台風に負けず、先週の予報は6勝! 性格の悪い高気圧に負けない。正義は勝つ!
【今週のみこみ】今週はオホーツク海産の涼しい風がポイント本州を東から西に逆走して、九州南部でモタモタしている台風12号。これが今週のなかばに西へ西へはなれていくとともに、また猛暑が戻ってくる。
とくに、太平洋高気圧の真下になる西日本で、暑さがきびしくなりそうだ。 一方で、北にはオホーツク海に高気圧が現れて、北風を送り込んでくる。北の冷たい海を渡ってくる風は、涼をもたらす。 西の暑い高気圧vs北の涼しい高気圧。軍配はどちらに?
そのオホーツク海産の風が、どこまで南に広がるかがポイント。週の後半、北海道や東北の太平洋側は涼しくなりそうだが、関東周辺は微妙なところ。
オホーツク海産の風が届けば、いったん暑さは落ち着くが、届かなければ、じわじわと猛暑がヒドくなりそうだ。 どうなるか結果は来週! 今週の格言
『オホーツク海産の風は、天然のクーラー。どこまで風が届くかで暑さが決まる。』 質問コーナーここ最近夕立が少なくなったように感じるのですがなぜでしょうか。それとも気のせいでしょうか。たしかに、この7月は夕立が少なかったですね。この7月は、夏の太平洋高気圧が強すぎました。高気圧は空の高いところから、グーっと下降気流で空気を下に押さえつけます。
夕立をもたらす入道雲が、頭をおさえつけられて、雨雲まで成長できなかったわけです。 その強い高気圧の下では、熱がどんどん蓄積していって、記録的な猛暑になりました。 ただ、高気圧は働き方にムラがあって、力いっぱい働いたあとは、必ずサボるタイミングがあります。年によっては、そのままやる気がなく、たいして働かないということも。 そんな感じで働き方にムラがあるので、年によっての夕立の回数はぜんぜん違い、近年「夕立」が増えているかどうかは、なかなか判断がむずかしいところですね。 それにしても、働きすぎたら「暑い、やりすぎ」と言われ、働かなかったら「雨や台風が来てしまう、もっと働け」と言われる。 仕事のやり方に悩むサラリーマンみたいで、ちょっと同情してしまいます。夏の太平洋高気圧、優しい目で見てあげましょう。 とか言いながら、予報の振り返りのところで、ぼくが「性格が悪い高気圧」って書いちゃってますね。 すみません! TEN-DOKU
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