どうもスジ未定でお先真っ暗、『スジミ』です
ちゃんと運転士ぽい記事を書いてみます!
今回は「異音感知」について
みなさんも電車の遅れの理由に「異音感知のため」「異音の確認のため」というのを聞いたことがあると思います
人身事故でもないし、車両故障でもない
「異常な音を感知した」ということは分かるけど
具体的にどんな感じなの?
という疑問を運転士スジミが解説します!
何が原因なの?
だいたい置き石
まず原因ですが、ほぼほぼ置き石です
レールの上に石が置いてあって、それを電車が踏み潰すとスゲー音と衝撃がきます
スゲー音がしたら、車両と線路がぶっ壊れてないか、何を踏んだか、電車を止めて確認しないといけないんですよ
ちなみに置き石は人かカラスのイタズラ、もしくは偶然レールの上に石が乗っちゃうか、で起きます
人のイタズラは理解できるけど、カラス!?って思いますよね?
カラスはよくやるんですよ!利口なんですよね
昔テレビで、
カラスが道路にクルミを置いて
車に轢かせて殻を割って食べる
というのを見た事があります
また線路の砕石の隙間にエサを隠すのを見かけることがあります
カラスたちは頭がいいんですね!困ったもんだ!
他にも
石以外だと
線路が陥没してた、とかも聞いたことがありますし
自分の経験では
沿線の小学校からサッカーボールが飛んできた
なんてのがありました!
もうビックリしましたよ!
空から生首が飛んできたのかと思って止めてしまいましたねw
異音感知の瞬間ってどんな感じなの?
運転士が感じる異音
さて、置き石が主な原因の異音感知ですが
石を踏み潰した瞬間てのはどんな感じなんでしょうか?
運転士視点で簡単にいうと
ダーーン!!
「うわ!ビックリした!!」
って感じです
たとえ小さな石でも、それを乗り上げると
大きな衝撃がきます
例えると自動車で縁石に乗り上げちゃった感じ
ビックリします
浮きます
私は新人の頃、先輩に「異音感知ってどんな感じっすか?どの程度で止めればいいんすか?」と聞いたことがあります
先輩には「ビックリしたら止めろ。ビックリしなければ止めなくても大丈夫!」と教えられました
乗客が感じる異音
石を踏んだ時、運転士よりもビックリするのが先頭車両のお客さんです
実は、電車の車輪が位置するのは、一番先頭の運転室よりも客室側にあります
ちょうどバスのタイヤが運転席の真後ろにある感じ
あの座席だけ高くなってますよね
電車だと分かりにくいですが、車輪の真上は先頭車両の一番運転室寄りの座席くらいです
石を踏んで一番衝撃が来るのは
車輪の上、つまり先頭車両の一番前寄りの座席に座っているお客さんなんですよ
石を踏んだ時、客席から悲鳴が聞こえた
という話もあるくらいです
先頭車両にご乗車のみなさん、置き石にはご注意をww(どーしろとw)
運転再開までの時間は?運転士は何してるの?
さて、異音感知があったら当然電車は止まりますその後、運転再開までどれくらいかかるんでしょうか?
経験から答えをいうと、だいたい15分くらい
長くかかっても20分、列車の両数が短ければ10分くらいで済むかもしれません
平均は15分ですね
この間運転士は何をしているのでしょうか?
ザッと流れを書きます!
まず異音感知して、非常停車します
100キロくらいのトップスピードで走ってると、非常ブレーキをかけても止まるまで300mくらい走り続けます
その後防護無線という、周囲の電車を止める無線を発報します
指令に連絡して周りの電車が完全に止まったのか確認(この時「異音感知しました」と状況説明)
ここまで5分程かかるかなー
周りの電車が止まったのが確認できたら線路に降りて、異音がした場所まで歩きます。(300mくらい!)
この時、同時に電車にも異常がないかサッと見ます
置き石の粉砕痕を見つける(探すのに時間がかかることも)
運転台まで戻る(300m歩く!!)
同時に電車の点検もする
指令に連絡して、置き石があったこと、電車にも線路にも異常がないことを報告
めでたく指令の指示で運転再開
となります!文字にすると長いー!
発生から、電車止めて線路に降りるまでに
5分くらいかかるんですよねー
意外と時間かかる…
周りの電車が止まってるか、指令が確認するのに時間がかかる感じですね
点検も数百mも歩くのでけっこう大変
線路は砕石で足場が悪いので歩きづらいですし
そう考えると15分というのは割と早い方かもしれませんね!
とはいえ、異音感知はたかが15分程度の停車です!
乗客のみなさんは決してドアを開けて外に出ないでくださいね!余計に遅れるので!!
異音感知の当該に乗っていたら
客席の窓を開けて
線路を歩いている運転士を探してみてね!
という気持ちの余裕をもって待っててください!
ではー
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