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【スポーツ】

[高校野球]都立小山台が初の夏にM1! 69年ぶり決勝進出

2018年7月28日 紙面から

小山台-帝京 完投した小山台の戸谷=神宮球場で(中西祥子撮影)

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 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕・甲子園)は27日、東東京大会で準決勝が行われ、都立の小山台が帝京に7-2で快勝し、69年ぶりの決勝進出を果たした。2014年センバツ以来2度目、夏では初の甲子園出場が懸かる決勝(29日)では、関東第一を5-3で下した二松学舎大付と対戦する。北神奈川大会では慶応と桐光学園がそれぞれ決勝に進んだ。各地で決勝5試合が行われ、下関国際(山口)などが甲子園出場を決めた。

◇東東京大会 小山台7-2帝京

 圧巻の2失点完投。都内屈指の進学校・小山台の戸谷直大投手(3年)が、春夏3度の全国制覇を誇る帝京打線の前に仁王立ちした。その快投の礎は「体験学習」で学んだメンタル革命だ。

 「ずっとビッグネームに弱いと言われていた。闘志を燃やしても力んで打たれていました」。春季大会は準々決勝で日大三に11失点。昨秋は1次予選で早実に8失点と打ち込まれた。強豪校の迫力に圧倒され「闘志を燃やしながらも冷静になる」を学習。失敗を糧に野球も学問だと痛感した。

 この日は9回2死一、二塁で「1点差で勝てればいい」と肩の力を抜いた。最後は捕邪飛で雄たけびを上げると「緊張から解放されてホッとしました」と目尻を下げた。そんな戸谷は家庭学習もバッチリだ。練習時間が限られる文武両道の小山台だけに帰宅後は「補習塾」で復習。自宅近くのランニングコースで実施する8キロ走などで黙々と汗を流している。

 前身の都立八で準優勝した1949年以来、69年ぶりとなる決勝の相手は、昨夏優勝の二松学舎大付。都立高が踏んだ夏の聖地は2003年の雪谷が最後だ。「みんなと一緒に新しい歴史をつくりたい」。ハートは熱く、心はクールに-。国公立大進学希望の右腕がインテリチームをけん引。都立高では初の春夏出場を目指す。 (小林良二)

 

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