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「新サクラ大戦(仮題)」が待ち遠しい! だからこそ,今のうちに「サクラ大戦」シリーズの魅力を振り返りたい
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印刷2018/07/28 00:00

企画記事

「新サクラ大戦(仮題)」が待ち遠しい! だからこそ,今のうちに「サクラ大戦」シリーズの魅力を振り返りたい

 2018年4月,東京・ベルサール秋葉原で開催されたイベント「セガフェス2018」において,「新サクラ大戦(仮題)」のプロジェクト始動が明らかにされた(関連記事)。


 1996年に誕生した「サクラ大戦」シリーズは,セガを代表する人気IPだ。第1作から20年以上経過しているが,現在もリアルイベントが継続的に開催されており,根強いファンが多い(「セガ総選挙 復活期待部門」の第1位だったことからも証明済み)。近年ではスマートフォン向けゲームとのコラボレーションが積極的に行われているため,若いゲーマーもその名を知っているだろう。

 
 そんな“伝説”とも言えるシリーズが再び始動することは,多くのファンの念願だった。4Gamer読者の中には,「サクラ大戦」に青春を捧げた人もいるはずだ。筆者もセガサターン時代から,「サクラ大戦」を愛しているファンの1人である。
 ただ,ナンバリングタイトルは2005年の「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」以来,十数年にわたってリリースされていない。10代や20代の読者が「サクラ大戦をよく知らない」としても仕方がない。
 というわけで,本稿では「サクラ大戦」シリーズの魅力をさまざまな角度から伝えたいと思う。

サクラ大戦ドットコム



「サクラ大戦」が生まれた背景


新サクラ大戦(仮題)
 まずは当時の資料やインタビューなどを元にして,「『サクラ大戦』がどのようにして生まれたのか」を紹介してみたい。

 セガサターンは1994年11月に発売されているが,当時のセガはアクションゲームやレースゲームに定評がある一方,キャラクターの魅力が作品の出来を大きく左右するRPGやアドベンチャーゲームといった分野は弱いと言われていた。

 そこで白羽の矢が立ったのが,魅力的なキャラクターを数多く生み出し,さまざまなプロジェクトを成功に導いたマルチクリエイターの広井王子氏。「サクラ大戦」をはじめ,「天外魔境」「北へ。」「魔神英雄伝ワタル」などを手がけた人物である。
 ちなみに,当時の広井氏はレッドカンパニー(現 レッド・エンタテインメント)を率いており,サクラ大戦には「外部」の総合プロデューサーとして制作に参加している。当時としては異例の体制だ。

 その後,藤島康介氏田中公平氏あかほりさとる氏といった実力派クリエイターの参加が決まった。しかし,セガ(当時)の大場規勝氏がプロデューサーとして合流した段階では,制作が順調に進んでいるとは言えない状態だった。当初,「サクラ大戦」の開発は外部のスタジオが担当していたが,その仕上がりがイメージとは異なっていたこともあり,セガの開発部門が担当することになる。

 そんな状況を大場氏は見事に立て直し,紆余曲折ありつつも,1996年9月に記念すべき第1作「サクラ大戦」を世に送り出した(当初は“桜の咲く季節”の発売が予定されていた)。スタッフの苦労が身を結んだ「サクラ大戦」は50万本近いセールスを記録し,一躍人気タイトルの仲間入りを果たした。


キャラクター,サウンド,世界観,システム

すべてが輝いていた


新サクラ大戦(仮題)
 「サクラ大戦」がヒットした要因はさまざまだが,ヒロインである真宮寺さくらの魅力を挙げないわけにはいかない。大正時代(ゲームの設定は「太正」)を意識したモダンなデザインは鮮烈な印象を与えるだけでなく,「和風スチームパンク」という作品の世界観を分かりやすく提示している。

 主題歌の「檄!帝国華撃団」(ゲキテイ)も作品を象徴する要素だ。インパクトのあるメロディは,一度聴いただけでスッと頭に入ってくる人懐っこさがあり,サビが何十回と脳内再生を繰り返す中毒性を持っている。思わず「は~し~れ~」と口ずさんでしまった人も多いはず。
 もちろん,「檄!帝国華撃団」のほかにも珠玉の楽曲が揃っており,音楽関連の商品ラインナップの多さはゲームのなかでも群を抜いている。

サクラ大戦 / 檄!帝国華撃団

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 各話をクリアすると「次回予告」が挿入される,TVアニメ風のスタイルも当時としては珍しかった。次回予告のワンシーンが気になって,ゲームを中断できなくなったものだ。プレイヤーのモチベーションを高めるカンフル剤として,極めて秀逸な演出だったと思う。

 そして,肝心のゲームシステムだ。恋愛アドベンチャーと戦略シミュレーションの見事な融合に,当時のゲーマーは大いに驚かされた。
 アドベンチャーパートでは,さくらや神崎すみれといった「帝国歌劇団・花組」の面々とコミュニケーションを図りつつ,彼女達の内面をうかがい知れる。これにより,徐々に感情移入が高まっていく。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 一方,花組を率いるシミュレーションパートも決して「おまけ」というレベルではなく,かなり本格的な戦略要素が必要とされる場面があり,硬派なゲーマーをも唸らせた。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 アドベンチャーパートでは花組のメンバーと会話をしていると,選択肢が発生することがある。このとき,多くの場合で時間制限が設定されている。これが「サクラ大戦」独特のシステム,「LIPS」(Live & Interactive Picture System)だ。
 選択次第で隊員の能力が上下するため,慎重にならざるを得ない。ちなみにどれも選ばない「時間切れ」という選択肢もあり,LIPSはプレイヤーの選択をよりスリリングなものにしている。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)


ナンバリングタイトルを一挙紹介


 ここからは「サクラ大戦」の歴史を簡単におさらいしていく。同シリーズにはスピンオフ作品も数多く存在するが,まずはナンバリングタイトルから。

「サクラ大戦」(1996年)

新サクラ大戦(仮題)
 記念すべき第1作。恋愛アドベンチャーと戦略シミュレーションを融合させた新ジャンル「ドラマチックアドベンチャー」として,華麗にデビューを飾った。
 プレイヤー(大神一郎)が率いる帝都花組のメンバーは真宮寺さくら,神崎すみれ,マリア・タチバナ,アイリス,李紅蘭,桐島カンナ。帝都を蝕む巨悪・黒之巣会を倒すため,霊子甲冑に乗り込み,その命を懸けて戦いに身を投じる。前述のLIPSをはじめ,オープニングアニメーションや次回予告の導入といった前衛的な要素も多く,キャラクターゲームの枠を超えた衝撃と感動を与えた。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

新サクラ大戦(仮題)
真宮寺さくら
新サクラ大戦(仮題)
神崎すみれ
新サクラ大戦(仮題)
マリア・タチバナ

新サクラ大戦(仮題)
アイリス
新サクラ大戦(仮題)
李紅蘭
新サクラ大戦(仮題)
桐島カンナ

イラスト:藤島康介
新サクラ大戦(仮題)


「サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~」(1998年)

新サクラ大戦(仮題)
 第1作のヒットを受けてファンの期待が高まるなか,満を持して登場した「サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~」。前作のメンバーに加え,ソレッタ・織姫とレニ・ミルヒシュトラーセが帝都花組に合流した。新たな敵となる黒鬼会の存在も,プレイヤーの記憶に深く残っているだろう。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 主題歌は「檄!帝国華撃団(改)」として生まれ変わり,歌唱は横山智佐さん(真宮寺さくら役)に加え,富沢美智恵さん(神崎すみれ役),高乃麗さん(マリア・タチバナ役),そして帝国歌劇団の面々が担当。また,グラフィックスのグレードアップはもちろん,シミュレーションパートには「風林火山」「協力攻撃」といった新要素が追加された。戦略シミュレ―ションとしての完成度が高まっている。

サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~ / 檄!帝国華撃団(改)

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新サクラ大戦(仮題)
真宮寺さくら
新サクラ大戦(仮題)
神崎すみれ
新サクラ大戦(仮題)
マリア・タチバナ
新サクラ大戦(仮題)
アイリス

新サクラ大戦(仮題)
李紅蘭
新サクラ大戦(仮題)
桐島カンナ
新サクラ大戦(仮題)
ソレッタ・織姫
新サクラ大戦(仮題)
レニ・ミルヒシュトラーセ

新サクラ大戦(仮題)
真宮寺さくら
新サクラ大戦(仮題)
神崎すみれ
新サクラ大戦(仮題)
マリア・タチバナ
新サクラ大戦(仮題)
アイリス
新サクラ大戦(仮題)
李紅蘭

新サクラ大戦(仮題)
桐島カンナ
新サクラ大戦(仮題)
ソレッタ・織姫
新サクラ大戦(仮題)
レニ・ミルヒシュトラーセ
新サクラ大戦(仮題)
大神一郎

イラスト:藤島康介
新サクラ大戦(仮題)


「サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~」(2001年)

新サクラ大戦(仮題)
 「サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~」は舞台を東京からパリ(巴里)へと移し,キャラクターが一新された。プレイヤーが率いる「巴里華撃団・花組」のメンバーはエリカ・フォンティーヌ,グリシーヌ・ブルーメール,コクリコ,ロベリア・カルリーニ,北大路花火。日本男児である大神が異国の地・パリにおいて,文化の違いに戸惑うシーンもあり,お国柄の描写も面白い。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
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新サクラ大戦(仮題)
エリカ・フォンティーヌ
新サクラ大戦(仮題)
大神一郎

新サクラ大戦(仮題)
グリシーヌ・ブルーメール
新サクラ大戦(仮題)
コクリコ
新サクラ大戦(仮題)
ロベリア・カルリーニ
新サクラ大戦(仮題)
北大路花火

 プラットフォームがセガサターンからドリームキャストに移行したことで,グラフィックスや音楽,演出などのあらゆる面が向上。さらに新システム「ARMS」の導入により,多彩かつ自由な戦い方が可能になっている。
 ARMSとは「Active & Realtime Machine System」の頭文字をつなげたもので,行動値を使用して攻撃や移動,防御,回復といったアクションを自由に行うというものだ。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 また,「3」と言えば外せないのが,Production I.Gが制作を手がけたオープニングアニメーションだ。巴里花組のバックストーリー,霊子甲冑の躍動感に満ちたアクション,練られたカメラアングルなど,見どころを挙げるとキリがない。とくにエッフェル塔をバックに巴里花組のメンバーが並ぶラストカットは鳥肌ものだ。主題歌「御旗のもとに」も「檄!帝国華撃団」と並ぶ「サクラ大戦」シリーズの名曲として,根強い人気を誇る。

サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~ / 御旗のもとに

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イラスト:藤島康介
新サクラ大戦(仮題)


「サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~」(2002年)

新サクラ大戦(仮題)
 ドリームキャストの製造中止(2001年)に伴い,シリーズに1つの区切りを付けるために制作されたという「サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~」。まさに「サクラ大戦」シリーズの集大成にふさわしく,帝都と巴里の花組メンバーが勢揃いするグランドフィナーレにあたる作品だった。
 前作までは1話完結型のTVアニメスタイルだったのに対し,「サクラ大戦4」は1本のストーリーを主軸に据えた劇場映画に近いスタイルを採用している。また,ゲーム序盤で帝都と巴里の花組メンバーからヒロインを1人ずつ選び,最終的にどちらかがメインヒロインとなるエンディングを迎えられるというシステムも特徴的だ。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)
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 さらに帝都と巴里の花組メンバーが大神のもとに集い,「大神華撃団」を結成する場面もあり,従来以上に大神一郎に焦点が当てた作品という側面を持つ。「サクラ大戦」シリーズを長く遊んできたファンにとって,非常に感慨深いタイトルと言える。

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新サクラ大戦(仮題)
真宮寺さくら
新サクラ大戦(仮題)
神崎すみれ
新サクラ大戦(仮題)
マリア・タチバナ
新サクラ大戦(仮題)
アイリス

新サクラ大戦(仮題)
李紅蘭
新サクラ大戦(仮題)
桐島カンナ
新サクラ大戦(仮題)
ソレッタ・織姫
新サクラ大戦(仮題)
レニ・ミルヒシュトラーセ

新サクラ大戦(仮題)
エリカ・フォンティーヌ
新サクラ大戦(仮題)
グリシーヌ・ブルーメール
新サクラ大戦(仮題)
コクリコ

新サクラ大戦(仮題)
ロベリア・カルリーニ
新サクラ大戦(仮題)
北大路花火

イラスト:藤島康介
新サクラ大戦(仮題)


「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」(2005年)

新サクラ大戦(仮題)
 PlayStation 2向けに制作された「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」は,舞台をニューヨーク(紐育)へと移し,新たな主人公として大神一郎の甥である大河新次郎が登場。プレイヤーが率いる「紐育華撃団・星組」のメンバーもジェミニ・サンライズ,サジータ・ワインバーグ,リカリッタ・アリエス,ダイアナ・カプリス,九条 昴へと一新されている(ジェミニは前史に当たるスピンオフ作品「サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~」,副司令のラチェット・アルタイルは映画「サクラ大戦 活動写真」に登場)。

 戦闘システムはシリーズ作品を踏襲しつつ,「空中戦」や隊員を呼び寄せる「ヘルプミー」などの新要素も加わった。大きな変化が感じられる「サクラ大戦V」だが,隊員と絆を深め,共に成長し,巨悪に立ち向かうという「サクラ大戦」のテーマは健在。発売当初は評価が割れたものの,十数年の時を経た今こそ,あらためて冷静にプレイしたい作品だ。

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新サクラ大戦(仮題)
ジェミニ・サンライズ
新サクラ大戦(仮題)
サジータ・ワインバーグ
新サクラ大戦(仮題)
リカリッタ・アリエス

新サクラ大戦(仮題)
ダイアナ・カプリス
新サクラ大戦(仮題)
九条 昴
新サクラ大戦(仮題)
ラチェット・アルタイル
新サクラ大戦(仮題)
大河新次郎

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ジェミニ・サンライズ
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サジータ・ワインバーグ
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リカリッタ・アリエス

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ダイアナ・カプリス
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九条 昴
新サクラ大戦(仮題)
ラチェット・アルタイル
新サクラ大戦(仮題)
大河新次郎

イラスト:藤島康介
新サクラ大戦(仮題)


携帯ゲーム機に「サクラ大戦」!?

さまざまなジャンルのスピンオフ作品


 「サクラ大戦」シリーズのナンバリングタイトルは5作品だが,スピンオフ作品を加えるとその数は膨大になる。そのなかから,筆者が愛してやまない3作品をピックアップして紹介しよう。

「サクラ大戦 花組対戦コラムス」(1997年)

新サクラ大戦(仮題)
 セガのパズルゲーム「コラムス」に「サクラ大戦」がミックスされたタイトル。基本的にはコラムスがベースだが,本編では描かれなかった花組メンバーの一面が楽しめる。
 ストーリーモードではさくら,すみれ,マリアら花組メンバーをはじめ,総司令の米田一基,副司令の藤枝あやめ,帝劇三人娘といったキャラクターを選んで,さまざまな登場人物とコラムスで対戦していく。キャラクターの個性が感じられる,対戦中のセリフや技の演出もファンには嬉しいポイントだ。
 なお,2000年には続編「花組対戦コラムス2」がドリームキャスト向けに発売されている。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)


「サクラ大戦GB 檄・花組入隊!」(2000年)

新サクラ大戦(仮題)
 「サクラ大戦」シリーズ初のゲームボーイカラー用ソフト。発売元はメディアファクトリーだったが,セガがハード事業の撤退を発表する前にリリースされたため,当時は「ゲームボーイカラーに『サクラ大戦』!?」と驚かされた。
 そして,携帯ゲーム機ではあるが,想像以上に「サクラ大戦」であることにも驚いた。会話シーンやサウンドもセガサターン版を忠実に再現し,「サクラ大戦」の魅力をコンパクトに凝縮している。もちろん,LIPSもちゃんと搭載されている。

 主人公が「帝国華撃団に1か月の体験入隊をすることになった青年」というのも大事なポイントだ。大神一郎が主人公となるナンバリングタイトルもプレイヤーとの一体感は得られたが,「サクラ大戦GB」は名前を自由に決められるうえ,画面に登場する主人公はちびキャラのみ。そのため,プレイヤー自身を主人公に投影しやすかった。
 また,主人公にとって先輩にあたる大神一郎はとても熱心に指導してくれる。大神を客観的に見られることも,ナンバリングタイトルにはない魅力だった。

新サクラ大戦(仮題)
 ちなみに,2001年にはセガから続編「サクラ大戦GB2 サンダーボルト作戦」がリリースされた。第1作「サクラ大戦」の最終話の直後を描いており,前作「サクラ大戦GB」にはあまり登場していない織姫とレニにもスポットが当たっている。



「サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~」(2004年)

新サクラ大戦(仮題)
 「サクラ大戦V」の前史にあたり,シリーズ作品では珍しい3Dアクションゲーム。プレイヤーは「サクラ大戦V」のヒロイン,ジェミニ・サンライズとなって,愛馬ラリーにまたがり,テキサスからニューヨークへと旅をしていく。
 実は,「サクラ大戦V」においてジェミニが本格的に活躍するのは,ストーリーがだいぶ進んでから。そのため,ジェミニの勇姿を堪能したいのであれば,本編と合わせて「EPISODE 0」も遊んでほしい。

 また,筆者はオープニング曲の「サムライ魂(オープニングバージョン)」がお気に入り。雄大な楽曲をバックにして,荒野を駆けるジェミニと仲間達の姿を描いたアニメーションは,何度見ても心が揺さぶられる。

サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~ / サムライ魂(オープニングバージョン)

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敵キャラクターが魅力的すぎる「サクラ大戦2」


新サクラ大戦(仮題)
 さて,最後に筆者が最も好きな作品を挙げたい。それは「サクラ大戦2」である。その理由はいくつもあるが,なかでも「敵キャラクターの魅力」が占める割合は大きい。

 「サクラ大戦2」の敵対組織・黒鬼会の黒幕である京極慶吾は,とにかくその存在感に圧倒された。一片の曇りもなく己の信念を貫く京極は,まさにカリスマ。神谷 明さんの熱演も相まって,シリーズ史上でも屈指の悪役と言える。
 なかでも,第四話の高級車から颯爽と降りる京極の登場シーンがお気に入りだ。紳士的な口調とは裏腹に,さくらの父・真宮寺一馬の死を「無駄死に」と顔色一つ変えず,冷酷に言い放つギャップがたまらない。
 そして最後の瞬間まで,己の大義を突き進む執念には,畏怖の念を抱くと同時に美しさすら感じた。

 京極の腹心である鬼王も強烈な個性を放っている。鬼の面を被り,表情がまったくうかがえない出で立ちは極めて不気味だが,その佇まいは威圧感が漂う。さくらとは深い関係を持つ人物であり,終盤のエピソードは哀しく切ない。
 「サクラ大戦」シリーズは敵側のドラマにも目が離せないが,なかでも「サクラ大戦2」のドラマは強く心に刻まれている。

新サクラ大戦(仮題)
京極慶吾
新サクラ大戦(仮題)
鬼王

新サクラ大戦(仮題)
 また,第1作のキャラクターである藤枝あやめの跡を引き継いで,帝国華撃団の副司令として登場した藤枝かえでのエピソードも印象深い。第1作の結末を知っていれば,かえでの心境を思うだけで胸が締め付けられそうになるだろう。
 決して笑顔のままでいられるエピソードばかりではない「サクラ大戦2」だが,悲しみも真正面から描くことによって,各キャラクターの個性がドラマチックなものとなり,プレイヤーの共感へとつながっている。

帝国華撃団の副司令として,新米隊長である大神を支えた藤枝あやめ(「サクラ大戦」ドリームキャスト版より)
新サクラ大戦(仮題)

 そう言えば,「サクラ大戦2」の発売当時,筆者の友人達にはレニが大人気だった。皆,「レニかわいいよレニ」と口を揃えていた。確かに,レニはかわいい。だが,筆者はマリアのほうがかわいいと思っている(異論は認めます)。

新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 今回はゲームの紹介に限ったが,「サクラ大戦」シリーズには歌謡ショウやライブをはじめ,アニメーションやコミックなどの展開もあり,その魅力は相乗的に増していく。もし機会があれば,ゲームだけではない「サクラ大戦」の魅力もまとめてみたいところだ。

新サクラ大戦(仮題)
歌謡ショウやライブには,ゲームでキャラクターを演じている声優がそのまま出演。それぞれが自身の役柄を演じている
新サクラ大戦(仮題) 新サクラ大戦(仮題)

 そして,「新サクラ大戦(仮題)」である。舞台が太正二十九年,帝都・東京となることしか明らかにされていないが,思い入れのファンはさまざまな感情を抱いていることだろう。もちろん,筆者もその1人だ。今はただ,来るべき日を楽しみに待ちたい。

サクラ大戦ドットコム

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