消費者金融に支払った利息の過払い分が取り戻せる可能性が高いことは既によく知られているが、税金の中にも取り戻せるものが存在することをご存じだろうか。しかも、支払った税金の半分以上を取り戻せることも少なくないというから驚きだ。
果たして、どんな税金をどうやって取り戻すのか――。
まずは、実際に返還に成功したある女性の例を紹介しよう。
北関東在住の中内恵子さん(仮名68才)は、親の代から続く地主で、農地だけではなく、アパートを何棟かと賃貸の戸建てテラスハウスなどもいくつか保有している。そんな彼女のもとに生命保険会社の営業担当者からの紹介で、節税コンサルタントが連絡してきたのは1年前のこと。聞けば、母の死亡時に払った2000万円弱の相続税が戻ってくるかもしれないという。
当初、中内さんは「そんなうまい話は信じられない。そもそも母が死んだときの相続税の申告は、JAの紹介で昔から世話になっている税理士がきちんとやってくれている。別にそんな人と会わなくても……」と、会うことを嫌がっていた。
しかし息子や娘が、「見てもらうだけならタダなんだからやってみたら?」と、強く言われ、渋々ながら会うことにした。コンサルタント会社の税理士たちに相続税の申告書を見せると、相手はいきなりこう言ったという。
「どうやら相続税の大部分が戻ってくるかもしれませんよ」
驚いた中内さんだったが、話はとんとん拍子に進み、なんと3ヵ月後、彼女のもとには1500万円を超える相続税の還付があったのである。