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【社会】多摩5人死亡火災 床隙間から火花落下か ウレタン引火の可能性東京都多摩市で二十六日に五人が死亡した建設現場火災で、地下三階の床に隙間があったことが、警視庁捜査一課への取材で分かった。ガスバーナーで鉄骨を切断した際、飛び散った火花がこの隙間から落下し、地下四階の天井に張り付いたウレタン製の断熱材(厚さ十五ミリ)に引火したとみられる。一課は安全管理体制に問題がなかったかどうか調べている。 地下三階では作業員の一人が鉄骨の柱を切断し、もう一人が打ち水のようにコップの水をかけ、飛び散る火花を消す役割だった。床には柱を囲むようにベニヤ板を敷き、さらに不燃シートをかぶせていた。免震用スペースの地下四階でも、作業リーダーがウレタンに引火しないよう警戒していた。 地下三階の出火直後、地下四階のリーダーが「火事だ」とトランシーバーで別の作業員に連絡したが、直後に停電。黒煙も充満し、作業員の避難が遅れた可能性がある。 亡くなった人は地下三階と地下四階に各二人、屋上に一人いた。警視庁は二十七日、死亡した五人のうち四人の身元を、栗原功至さん(52)=東京都▽岩本靖雄さん(51)=神奈川県▽菅野俊規さん(44)=東京都▽沢田俊治さん(49)=同、と確認した。
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