VTuber作成ツール「Vカツ」、VRM書き出しに対応 5000円で独自VTuberがつくれる価格破壊
IVRは27日、バーチャルYouTuber(VTuber)支援ツール「Vカツ」の新機能として、8月末にVRMフォーマットでの書き出しに対応すると発表した。VRMフォーマットを推進し、VTuber配信ツール「バーチャルキャスト」を提供しているドワンゴとの共同プロジェクトとなる(VRMについてはこちらの記事を参照)。
8月末にオープン予定の「IVR.SHOP」にてキャラクターチケットを購入。Vカツで作成した3DアバターをVRMファイルに変換し、ドワンゴの3D投稿サービス「ニコニ立体」にアップロードすることで、バーチャルキャスト上でオリジナルアバターを使ったVTuber配信が可能になる。
Vカツの価格は無料で、商用利用も可能。キャラクターチケットの価格は5000円の予定。書き出し機能は何度も利用可能で、1チケット当たりニコニ立体で使える1枠がもらえる。複数のキャラクターを同時に運用したいときは複数のチケットが必要。逆に手間がかかるが、1枠で複数のキャラを入れ替えながら運用することも可能だ。
バーチャルキャストも、規約で認められる範囲で商用・非商用問わず無料で利用可能だ。イリュージョンのプレスリリースによれば、現在VTuberのアバター作成費には300〜400万円ほどが必要になるそうだが、このVカツのVRM対応により独自デザインのVTuberが5000円で運用できるようになり、「VTuberの民主化」がはたせるようになる。なお、後述の通り、法人向けのプロフェッショナル版も用意する。
1億総アバター時代を目指す
バーチャルキャスト社をお披露目した記者発表会にて、Vカツも紹介していたので詳細をまとめていこう。
IVRは、美少女アダルトゲームブランド「イリュージョン」から派生した一般向けのVR専用ソフト開発ブランドで、Vカツのほか「VRカノジョ サマーバケーション」や「VRカレシ」を開発している。
Vカツは、顔や髪、体、衣装、アクセサリーなど、300種類を超える項目を設定することで、3Dのオリジナルアバターを作成できるPC向けツール。
Oculus RiftやHTC VIVEといったVRシステムを利用することで、作ったアバターで衣装や表情を変えながらVTuberになりきることが可能だ。Steamにて8月1日に配信予定で、現在ベータ版ユーザーを募集中だ(関連ニュース)。なお、同様のツールとしては、ピクシブの「VRoid Studio」や、バーチャルアバタースタジオ機能を備えたKISSの「カスタムオーダーメイド3D2」などが登場している。
発表会では、「Tilt Brush」のVRアーティストとして著名なせきぐちあいみさんが登壇し、Vカツをデモしていた。
Vカツのベータ版の応募は1週間で5000人を超えたとのこと。IVRでは、1億総アバター時代を目指している。
今後の予定としては、8月中に男性キャラクターも作成可能になる。
さらにメカパーツ、ファンタジー、巫女、鬼衣装など200種類以上のカスタムパーツを含むアフター強化パックを無料で配布し、アバターメイキングのバリエーションを広げる。
こんなメカっ子でVTuberもできちゃう!
スマホ版Vカツも作成中とのこと。キャラのカスタムのほか、PCで作ったキャラを持って行って出先で使うといったことも可能なようだ。8月中にiOSからのリリースを予定している。
イメージキャラクターのオリジナルパーツや、アバター丸ごとをつくる法人・企業向けのプロフェッショナル版も用意。毎週火/木の19時に配信しているVTuberのたまごたちが通う番組「たまご学園」にてVカツのアバターを活用したキャラが登場するとのこと。
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