マダガスカルの漁村で太陽光発電、村の安全性も向上
2018年07月13日 12:00 発信地:アンバキバオ/マダガスカル
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【7月13日 AFP】マダガスカル西部の漁村アンバキバオ(Ambakivao)には、2017年末まで電気がなかった。ヨランデ・ランドリアナンビニナ(Yollande Randrianambinina)さんと孫は、石油ランプをともしていた。
ヨランデさんは、「十分な光がなく、しっかり働くこともできなかった。(ランプから出る)煙で子どもたちは咳が止まらず、鼻の穴も黒くすすけてしまっていた」と語った。
だが、今日では、200世帯にソーラーパネルが設置されている。ヨランデさんと村の女性3人がソーラーパネルを設置し、修理も行っている。ヨランデさんたちはインドで6カ月間、ソーラーパネルの技術者として訓練を受けた。
研修に行ったキンジェリンさんは、「インドのことを何も知らなかったので初めは少し怖かった。最も印象的だったのは目もくらみそうなほどの明かりだった。扇風機は1日中回り続けていて、電気も止まらない。停電がなかった」と印象を述べた。
このプログラムは村人の生活を変えた。今では夕方になっても勉強や仕事、食事の支度を続けられる。また、太陽光発電により地域の安全性が増した。ヨランデさんによると、村では強盗により2人が撃ち殺されているという。「強盗の姿が遠くからでも見えるように、逃げ遅れないように、準備ができるように、街灯が欲しかった」とヨランデさんは語った。
プロジェクトでは、2030年までに63万世帯に太陽光発電を供給する計画。人口の94%に電気が通っていないこの国にとって、これは大きな一歩となる。(c)AFP