【7月27日 AFP】米大統領選におけるロシア介入疑惑を捜査するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領のツイッター(Twitter)の投稿が司法妨害に当たるか調べていることが明らかになった。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が26日、報じた。

 同紙は匿名の3人の情報筋の話として、ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官とジェームズ・コミー(James Comey)前連邦捜査局(FBI)長官に関するトランプ氏のツイートや否定的な発言について、モラー氏が調査していると伝えた。モラー氏は、コミー氏の前任者としてFBI長官を務めていた。

 トランプ氏は、モラー氏による捜査の中止を呼び掛けたり司法省に自らの政敵の捜査を要求したりするなど、たびたびツイッターを使って訴訟手続きや世論を自分に都合の良いように誘導しようとしてきた。モラー氏は、そうしたトランプ氏の投稿が司法妨害に当たるかどうかを調べているという。

 ただ、司法妨害かどうかを証明するのは困難で、たとえ証明できたとしても大統領を起訴できるかどうかは法律の専門家の間でも意見が分かれている。リチャード・ニクソン(Richard Nixon)元大統領はウォーターゲート(Watergate)事件で、複雑な法律的問題を避けるため「起訴されていない共謀者」とされたが、議会による弾劾がほぼ確実となり最終的に辞任に追い込まれた。(c)AFP