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生産(しょうさん)とは「出産」のこと/新潮45を読まない人の杉田水脈たたきの意味不明

time 2018/07/27

生産(しょうさん)とは「出産」のこと/新潮45を読まない人の杉田水脈たたきの意味不明

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新潮45を読んで驚いた「杉田水脈議員を批判している人は、ぜったい本を購入して読んでない!」

批判するのなら、本を購入して、読んでから批判すべきです。該当の記事だけではなく、雑誌全体を手に取って読んでみることをおすすめします。

なぜなら、杉田水脈さんの記事は、「朝日新聞批判」という特集の中の、ひとつのパーツに過ぎないからです。

 

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いつもの朝日新聞の手法

新潮45の2018年8月号に掲載された、杉田水脈 衆院議員の記事が、炎上しています。

何はともあれ、この雑誌を実際に読んでみないとなんとも言えませんので、とりあえず入手して、読んでみました。

読んでみて、今回の炎上騒動にとても違和感を感じました。

個人的には、火のないところに火をつけて炎上させる、いつもの朝日新聞の手法ではないかとの、感想を持ちました。

 

「テーマ」を無視している

そもそも、杉田水脈さんの記事は、『日本を不幸にする「朝日新聞」』がテーマです。

『日本を不幸にする「朝日新聞」』…偏向した報道と朝日ブランドを全面に押し出した数々の商売に異議あり。

という特集の中で、

  1. 間違いだらけの「台湾」情勢 林彦宏
  2. 「安倍嫌い」女性編集委員のダメな日本語 古谷経衡
  3. 不公平な受験を生む「天声人語」商売 八幡和郎
  4. 読者誘って「婚活ビジネス」か 大江舜
  5. もう止めるべきだろう「夏の甲子園」 小林信也
  6. 「LGBT」支援の度が過ぎる 杉田水脈

と6人の論客が、朝日新聞の偏向報道を次々に批判しています。その6人の最後が、杉田水脈さんです。

これを、朝日新聞は、「朝日新聞への批判」がテーマであることを書かずに、

子供を作らない、つまり「生産性」がない、の杉田水脈さんの記事の一部分だけを切り取って批判記事にしています。


杉田水脈さんの記事は、まさにこの朝日新聞の二階堂友紀記者の一連の「LGBT」記事への批判といえるものです。

それなのに、そこを隠して、朝日新聞は、またもや「LGBT」支援の偏向記事に仕立て上げています。

 

不妊治療という例の中で税金の使い方を論じている

炎上しているのは、杉田水脈さんの記事のこの部分です。

例えば、子育て支援や子供ができないカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。にもかかわらず、行政がLGBTに関する条例や要項を発表するたびにもてはやすマスコミがいるから、政治家が人気とり政策になると勘違いしてしまうのです。(新潮45 8月号 p.58)

税金の使い方として、例えば、「子育て支援や子供ができないカップルへの不妊治療」に税金を使うのは「少子化対策」という大義名分がありますが、LGBTのカップルは子供を作らないので「少子化対策」というような大義名分がないので国民の賛同が得られにくい、といっています。

(個人的には「B=バイセクシャルの人は、結婚して子供を作るのではないか」と思いますが…)

それにもかかわらず、LGBTに関する要綱などを行政が発表するたびに、「朝日新聞」などのマスコミがもてはやすので、政治家が人気取りになると勘違いするといっています。

つまり、この文章のキモは「朝日新聞」の批判です。

誰を切り捨てるとか、差別するとか、そんなことは書かれていません。

多くの人が賛同するような「大義名分」がないのに、「朝日新聞」が報道しすぎるから政治家が人気取りに利用する、と書かれているのです。

 

今回のように朝日新聞が切り取り偏向報道で、杉田水脈さんを批判すると、その論調に同調してしまう政治家も批判しているわけです。

 

生産(しょうさん/しょうざん)とは、「出産」のこと

杉田水脈さんへの批判の中に「子供を生むことに生産性という言葉を使ったのが不謹慎」というものがあります。

朝日新聞や一部野党は、まさにここの部分だけを切り取って、攻撃しています。

 

とても違和感のある光景です。

 

そもそも「生産」とは「出産」のことです。

「子供を生むこと」を「生産」と書いてはいけないのでしょうか。

鎌倉中期から後期の軍記物語『源平盛衰記』(げんぺいせいすいき/げんぺいじょうすいき)には、次のような文章があります。

凡供養の日、奇特の事共多くありける内に、王城に童子あり、生産より成人に至るまで終に物云事なし。

源平盛衰記(国民文庫)全巻

この場合の「生産」とは、まさに「子供を産むこと。生まれること。出産」のことです。

杉田水脈さんの使用した「生産性」は、「せいさんせい」ではなくて、「しょうさんせい」と読むのが正しいのではないかと思います。

三省堂 大辞林にも次のように書かれています。

しょうさん【生産】

( 名 ) スル

① 子供を産むこと。また、生まれること。出産。
「 -より成人に至るまで終に物云ふ事なし/盛衰記 24」

② 生活のために働くこと。

せいさん【生産】

( 名 ) スル

① 生活に必要な品物を作り出すこと。 「電気部品を-する」 「大量-」

② 財貨を生み出す各種経済活動の総称。 → 国民総生産

③ 生活。家業。なりわい。 「其-の難きは農民に異ならず/文明論之概略 諭吉」

 生まれること。生まれ。 「此国に-せし民人は/日本風景論 重昂」 〔漢籍では多く「出産する」意で使われる。福沢諭吉門下の松田晋斎が英語 production の訳語として、「史記」の「生産(生活のための仕事)」に求めた可能性が高い〕

少なくとも鎌倉時代から、子供を生むことは「生産」と書かれているのですから、そこに「性」を付けて

“彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。”

としても、日本語として成立するのではないでしょうか。この文章は単純に言い換えでしかないわけです。

辞書を引けば、これが差別表現でも何でもないことがわかります。不謹慎でもなんでもない古来からの日本語表現であると言えます。

個人的には、「生産」は「出産」の意味が先で、後から「モノ」を作る意味になっていったのではないかと推測しています。発想が逆です。

杉田水脈さんが、自覚していたかどうかは不明ですが、古来からの日本の伝統に造詣が深いと思われる杉田水脈さんの語彙では、「出産」という意味で「生産」を選択したのでしょう。

つまり使用したのは経済活動としての「生産(せいさん)」ではなく、こちらの日本古来の「生産(しょうさん)」=「出産」の用法の方なのでしょう。

この辺の語彙のチョイスは、個人の感性ですから、極端な話、旧仮名遣いを使おうが、それは勝手です。

いったい何が問題なんでしょうか?

この部分の表現だけを切り取って、何も知らない人たちを扇動して、ナチズムだ、優生思想だのなんだのと、揚げ足を取る方が馬鹿げています。

そうした人たちこそ、日本語能力に問題があるのではないでしょうか。

杉田水脈さんを指して「生産性のない人間は不必要」と考える異常思想だ、とまで、いう人がいます。

異常思想なのは、「不必要」などと、記事のどこにも書いていない内容を付け加えて曲解できる偏向能力の方ではないでしょうか。

 

「朝日新聞批判」の全体の構成は

「LGBT」支援の度が過ぎる、の「朝日新聞批判」の全体の構成は次のようなものです。

  1. 「LGBT」の報道は過去1年間で朝日新聞が一番多い。
  2. キリスト教社会やイスラム教社会と違って、日本は寛容な社会でLGBT差別など存在しなかった。
  3. 欧米と日本では社会構造が違うのに、欧米に見習えと、なぜマスメディアは言うのか。
  4. 日本でのLGBTの生きづらさは、社会的な差別ではなく、親が理解しないこと。
  5. LGBTの生きづらさは、社会制度の問題ではなく、自分の力で乗り越える教育が必要。
  6. 少子化対策のような大義名目があれば税金の投入に賛同が得られるが、LGBTにはそれがない。
  7. にもかかわらず、マスコミが持ち上げるから、政治家が勘違いする。
  8. LGBTのTは障害なので、一緒にするのはおかしい。
  9. Tは、医療保険などを考慮すべき。
  10. LGBは、性的指向の話。
  11. 多様性を受け入れて、様々な性的指向も認めよということになると、歯止めが効かなくなるのではないか。
  12. 「LGBT」を持ち上げる朝日新聞の報道は、こうした傾向を助長させる。

朝日新聞は、この6の部分だけを切り取って、火をつけているのです。

朝日新聞の手法が批判されている記事を切り取って、朝日新聞の手法で炎上させるという、わけのわからない展開になっているのではないか、というのが、今回の騒動への個人的な感想です。

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コメント

  • 辞書を引っぱり出さなきゃ分からないような言葉の使い方をするのは間違っています。政治家なら誰にでも分かるよう「平易で、かつ誤解されない言葉を選ぶべきです。

    by こかね €2018年7月27日 1:51 AM

    • 「平易で、かつ誤解されない言葉を選ぶべきです。」は当ブログのテーマそのものです。異論はありません。
      しかし、だからといって、意図的に意味を取り違えて「ナチズムがー」と言い出す批判者のほうが、悪質であると考えます。

      by ikaryakuchan €2018年7月27日 2:13 AM

  • 辞書引かなくても生産は子供産むことだってこともわからないような人間にはどんな言葉も理解できないでしょ。

    じゃ「生産性がない」を「子供を産まない」に替えればこんなに批判は噴出しなかったのか?答えはNoだよ。今度は産みたくても産めない女性がいるんだぞという批判を展開するだけ。

    結局批判ができる言葉を見つけるとそれに集り騒ぎ立てるだけ。人権を盾にする言論弾圧のゴキブリ。ハイエナ。

    by yoshi €2018年7月27日 4:08 AM

  • それこそ切り取りですね。杉田水脈は、新潮の記事を書く前にブログでも書いてるし、他にも多くの男女差別的、民族差別的な発言や「コミンテルンの陰謀」云々の荒唐無稽な発言を繰り返しています。たまたま今回新潮の記事だけでそういうことを言った、というものではないのです。そこを無視して議論することこそ、彼女の本来の主義主張を隠蔽しようとする「切り取り」です。いつまでも朝日朝日と言ってりゃいいってもんじゃないですよ。

    by 常識人 €2018年7月27日 7:10 AM

    • つまり、常日頃から彼女をよく思っていなかった人たちが、攻撃する理由を探していて、今回の件を利用した、ということですね。

      by ikaryakuchan €2018年7月27日 8:06 AM

  • (1) 杉田水脈は以前から「せいさんせい」について語っています。
    YouTubeに掲載されている「【日いづる国より】杉田水脈、LGBT支援論者の狙いは何?」の08:40頃~をご覧ください。

    (2) 杉田水脈は「不妊治療という例の中で」ではなく「『生きづらさ』解消のために『行政が動く』例の中で」生産性云々という表現を使用しています。

     杉田は当該段落で
     ・「生きづらさ」は本来は「自分の力で乗り越える」べき
     ・でも「行政が解決してあげる」のも「悪いとは言いません」
     ・その場合、「不妊治療」への税金投入は「少子化対策」として大義が成り立つだろう
     ・「LGBTのカップル」への税金投入は「生産」に役立たないから理解を得られないだろう
    ──と論理展開しています。

    決して「同性間では子どもは作られない」とか「同性カップルに不妊治療は不要」と指摘しているのではなく、「生産」に役立つ政策こそが税金投入にふさわしいという前提の上で、「LGBTのカップル」への税金投入は不適格だと主張しているのです。

    by アレク進太郎 €2018年7月27日 9:02 AM

  • 私も今回の炎上は違和感がありました。ある漫画家などは「国会議員が笑いながら発言してる」などと言及していて「え? 寄稿なのに笑いながら発言???」と「???」となりました。LGBTの差別対策に予算を割くのは不適切かなど、いくつか問題点はありますが、攻撃されてるような「LGBTの人権否定」は読み取れません。気に入らないから、他で問題発言をしてるからと他者を悪魔化しての炎上は、逆の立場であってもありうるということを理解しないで「魔女狩り」を嬉々として行ってる風潮には寒気がします。

    by karukan €2018年7月27日 9:23 AM

  • いつも分かりやすい記事をありがとうございます。勉強になります。
    ・朝日新聞を批判する特集の一部であったこと。
    ・「生産」には本来、そのような意味があったこと。

    を知ると益々、杉田さんの文書には問題がないことが分かります。
    杉田さんが「生産」という古来の意味を知っていて使ったかは疑問ですが、辞書をあたって「問題ない」と判断したのかもしれませんね。

    この一件では、杉田さんを快く思っていなかった人は左だけにいるのではないということが良くわかりました。

    「杉田さんに上からモノを言うところを見せてやりたい」と思っている保守系の人たちが事態をより複雑にしているように思えます。
    そのような人たちがこの後どうやってこれを収めていくのか、注目して見て行きたいと思います。

    by Moja €2018年7月27日 9:45 AM

  • 「「LGBT」の報道は過去1年間で朝日新聞が一番多い。」

    全くに嘘です。杉田論文の中には「毎日新聞」とありまづす。「切り取り」以上に酷い擁護ですね。

    by YT €2018年7月27日 12:04 PM

  • ‪まず、杉田先生ご自身が2015年の時点で‬
    非常に似た文脈のなかで
    「せいさんせいがない」と発言されています。
    https://youtu.be/Ci5-FYrrx7U?t=1m6s

    しかし、より重要なのは読み方が
    「せいさん」か「しょうさん」かではなく
    やはりその意味するところでしょう。

    新潮45
    >彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がない

    「生産性」とは「子供を作ること」と読み取れますね。
    そしてそれが出来ないカップルが受ける公的支援には
    大義名分がないと論じていますね。
    これは憲法違反ではないでしょうか。

    日本国憲法では日本に住まうあらゆる人の人権が保証されています。
    税金は、必要とあらば誰にでも投入されるべきものです。
    例えば「生産性」の有無やジェンダーで、
    人権が制限されてはならないのです。
    もしそんな不当な制限があれば それは憲法違反です。

    さらに新潮45内では
    >「多様性の時代だから、女性(男性)が女性(男性)を好きになっても当然」と報道することがいいことなのかどうか。普通に恋愛して結婚できる人まで、「これ(同性愛)でいいんだ」と、不幸な人を増やすことにつながりかねません。

    このように同性愛は不幸だとも論じています。
    これら発言からやはり差別意識があるといえるでしょう。

    by 夢 €2018年7月27日 12:44 PM

  • 日頃のからよく思われないのはよく思われない原因を杉田さんが作ってるからでしょ。子どもを作らないヤツに税金を投入するなって言ってる時点で問題あると思うし、朝日新聞ガーとかどーでもいいわ

    by 笑四季 €2018年7月27日 5:06 PM

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