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1Gビット/秒の光回線を使っているのに、時間帯によっては実効速度が数十Mビット/秒しか出ない──。こうしたユーザーの不満に応えるため、インターネット接続事業者(ISP)が「IPoE」という方式を使ったインターネット接続サービスを続々始めている。
そして業界最大手のNTTコミュニケーションズ(NTTコム)もIPoE方式によるサービスに参入。2018年6月27日、個人向けサービス「OCN v6アルファ」と法人向けサービス「OCN光 IPoEサービス」の提供を始めた。
IPoE方式とは、ユーザーがNTT東西のアクセス網(NGN)を使ってインターネットに接続する方式の1つ。このほか「PPPoE方式」がある。PPPoE方式は混雑しやすいネットワーク構成とされており、トラフィック急増に伴いユーザーの実効速度が遅いという課題が顕在化している。これまでNTTコムはPPPoE方式を使い続けてきた。ここにきて、なぜ同社は方針を大きく転換したのだろうか。
トラフィック急増で決断
IPoE方式はかつて「ネイティブ方式」や「案4」と呼ばれ、2011年に開始されたNGNのIPv6インターネット対応と併せて導入された方式だ。ユーザー宅からISPのネットワークまでNGNがIPv6パケットを転送する。
一方、PPPoE方式はかつて「トンネル方式」や「案2」と呼ばれ、NGN以前からIPv4でも使われていた古い方式である。ユーザー宅のホームゲートウエイとNGNの網終端装置(NTE)の間にセッションを確立し、その中を通してIPv6パケットを運ぶ。
NTTコムがこれまでPPPoE方式を使ってきた理由の一つは、IPoE方式でサービスを提供できる事業者(VNE:Virtual Network Enabler)が当初3社に限定されていたことだ。「VNEがNTTグループ、KDDI、ソフトバンクの3グループとなったとき、当社が(単独で)手を上げるのはそぐわないと考えた」(NTTコミュニケーションズの任田大介 ネットワークサービス部 オープンネットワークサービス部門 担当部長)。
もう一つの理由は、NTT東西にトラフィック中継を任せるのは、巨大なバックボーンを持つ最大手のISPとしての誇りが許さないというものだ。
だが、ここにきてネットワーク環境が大きく変化した。インターネットのトラフィックの急激な増大だ。「個人は動画など、企業はクラウドなど、トラフィックのボリュームが増えている。効率的なサービス提供という意味でも、IPoEのほうがよいと判断した」(任田担当部長)。
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