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【首都スポ】

[高校野球]西千葉は中央学院が夏初切符 大谷が決勝の復活弾

2018年7月27日 紙面から

中央学院-東京学館浦安 4回、ソロ本塁打を放ちガッツポーズをする中央学院の大谷=ZOZOマリンスタジアムで

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◇西千葉大会 中央学院6-2東京学館浦安

 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕・甲子園)は26日、西千葉大会で決勝が行われ、今春センバツに出場の中央学院が6-2で東京学館浦安を破り初優勝。5月下旬に打球が頭に当たって脳挫傷に見舞われながら驚異的に回復した大谷拓海投手(3年)が決勝弾を放った。西東京大会準決勝は、日大三、日大鶴ケ丘が決勝に進んだ。昨夏甲子園で4強の東海大菅生は敗退した。

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 “二刀流の大谷”が苦難を乗り越えた。5月下旬の練習試合で登板した際、打球が頭を直撃。出場を危ぶまれながら最後の夏に間に合わせ、この日は「4番・右翼」で春夏連続の聖地出場へ導いた。

 待っていてくれた仲間のために、振り抜いた。同点の4回、先頭の大谷が初球のカーブを強振。「自分のバッティングで恩返しできればと思っていた」。右翼席へ突き刺す高校通算33号の決勝弾。初回の先制打に続いて主砲の役割を全うし、ダイヤモンドを一周しながら拳を突き上げた。

 慎重に復活への歩みを進めた。西千葉大会開幕まで2カ月を切る中、けがの診断結果は「脳挫傷」、「頭蓋骨骨折」、「外傷性くも膜下出血」。相馬幸樹監督(38)は「預かった生徒を、最後までやらせてあげたい」と献身的に支え、細心の注意を払って大谷の復帰を信じた。

ナインから胴上げされ笑顔を見せる大谷

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 野球のことだけを考えながら、投打の大黒柱は1週間の入院と1カ月間のリハビリを経て順調に回復した。6月下旬には練習復帰。今大会には4回戦で野手として出場にこぎつけると、準々決勝、準決勝では投手として登板も果たした。

 今春センバツではサヨナラ被弾で初戦敗退した。雪辱へ向け、「校歌を歌いたい」と意気込み十分。苦境を経験した背番号1が、悲願の聖地1勝を狙う。 (佐藤敬久)

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