新たなる冒険   作:hiro19931215
<< 前の話 次の話 >>

2 / 16
願いを...

  ーユグドラシル時代ー

 

まだ、俺が弱かった頃

 

「やったー、ポイントゲット♪」

「あと、二匹でクラスチェンジだ!」

「さっさと、とどめさせよ」

「これだから、異業種狩りはやめられないぜ」

 

 

俺は、ひたすらに彼らを睨むしかなかった。

 

 

当時ユグドラシルでは、(異業種狩り)というのが流行っており異業種に対しての集団でのPKが流行っていた。

 

 

「ぐっ.....」

 

 

「きもいんだよ」

「異業種が」

 

なぜ、俺はこんな目に合ってるんだ...

 

 

 

 

 

ふざけるな!!!!

俺は自由に遊びたいだけなんだ!

 

なぜ、異業種というだけでこんな目に合わなければならないんだ!!!

 

 

チカラがあれば、もっとチカラがほしい。

俺は、ただひたすらに願った。

 

 

 

 

 

 

 

(まぁ~あの後たっちさんに助けられたから、今のギル面に会えたんだけどね...)

 

 

 

(でも、あの時は悔しかったな。ユグドラシルを本気でやめようかと思ったくらいだし。今は、レベルカンストしてるからそうそうやられたりはしないけど。)

 

 

モモンガは、昔のことを思い出していた。

 

 

 

 

 

もう、これで終わりか。

一時は、このアバターのせいで「魔王」なんてことも呼ばれてたな。

 

 

 

 

よし、決めた。

 

そして彼は、指輪を嵌めた手を上に掲げ願った。

 

俺は、もうあんな思いをしたくない。

最後くらい、俺の我儘に付き合ってもらうぞ!

 

 

 

 

 

「I Wish 我を...........異業種から、人間と異業種のハーフにせよ。」

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ?!!」

 

その瞬間、彼の体が発光しはじめた。

発光が収まり自分の体をみると

 

ただの骨ではなく肉がついていた。

爪もある、髪もある。

 

だが、気になるものがあった。

自分の背中に違和感があり、触ってみると

 

 

「おぉ~」

 

羽がある。

悪魔特有の蝙蝠の羽がある。

顔は二十代前半の青年そして体は羽以外はいわゆる細マッチョだ。

だが、絶望のオーラのせいで禍々しくなり。

まさに、どこかにでてくるRPGのラスボスのような姿になったモモンガ。

 

 

 

(まさか、本当にできるとはな.....俺は我儘を言っただけなんだけどなぁ~)

 

 

彼自信これが絶対叶うとは思ってもみなかった。

 

(サービス最終日だから、運営が気をきかせてくれたのか?)

 

 

 

モモンガは、そう思いながら鏡で自分の体を舐めまわすように見ていた。

 

(ははっ、すごいやホントにジョブチェンしてる♪)

 

興奮が止まらないモモンガは、指輪にもう一度願いを込める。

 

(もしかしたら、この願いもできるかも?!)

 

 

 

 

 

 

I wish 我の限界を無くし、まだ未知なるチカラをよこせ

 

 

 

 

 

そう彼は、レベルの上限を無くそうとした。

 

またもや、体が発光し少しして光はおさまった。

 

 

(さてと、どうなったかな)

 

彼は、すぐさまコンソールに指をかけ自分の能力を確認した。

(ん?)

 

モモンガ:LV100(?)

 

 

(何も、変わってねー!)

と彼は落胆したが、すぐに違和感に気づいた。

 

 

(なんだ、LVの文字の後ろの「?」わ?)

 

その場に座り考えるモモンガ

 

(この表示はバグか?やっぱり無茶なことを言ったから処理機能がおいつかないのか?)

 

考え込むが運営の意図がまったくわからないモモンガ

 

(まぁー、どうせ最後なんだしいいや。それよりもこれが最後か...)

 

自分の指にはめている指輪を見てみる

最初は、星みたいな絵は三つあったのがあと一つになっている。

 

 

(俺は、このために仕事頑張ってきたんだよなー。)

 

 

鈴木悟は、汗水流して社畜のように働き、手にした給料があっという間に無くなったことに少しため息が出る。そして、最後の願いを叶える為再び手を掲げる。

 

 

 

(最後はやっぱりあれだよな...)

 

 

 

I Wish 我を....t

 

 

prrrr

 

突然コンソールから音が鳴り出した。

 

「ん?メール?運営からだと??」

中を確認するために、モモンガの指が恐る恐るコンソールを叩く

 

 

「え~なになに。この度あなた様は「ユグドラシル」で様々な条件を満たしたのでささやかなプレゼントをお送りいたします。詳細は下をご覧ください。」

 

 

 

 

《ウィッシュ・アポン・ア・スター》又は《シューティングスター》の効果により

クラスチェンジをされたプレイヤー

レベルの限界突破を行ったプレイヤー

ギルド長

自分のギルドに異業種のプレイヤーが六割

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを見た瞬間、モモンガはキレた。

 

 

 

 

 

 

 

(ふざけんなよ!!!クソ運営め!!!こんな条件、クリアできるやつ絶対いねーだろ!!!)

 

それも、その筈《ウィッシュ・アポン・ア・スター》は自分のレベルを消費して行う超位魔法。方や《シューティングスター》は何十回、何百回まわしても手に入ることは難しいほどの超激レア課金アイテムなのだ。

 

このアイテムが欲しいが為に鈴木悟は全財産を突っ込んだのだ。

こんな、貴重なアイテムを反映できるかどうかも分からないことに使えないので条件は満たされにくい。

 

 

と、メールの下のほうに受け取りの項目があった為押してみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁっっっっっっ!!!!???!?」

 

 

 

 

 

 

 

世界級アイテム:混沌と秩序

 

能力:全ステータス5倍

   物理・魔法ダメージを一定の確率で無効

   魔法硬直時間50パーセント短縮

   一日に一回、超位魔法を詠唱時間無しで発動可能

   状態異常完全無効

   

 

 

「なんてもん渡しとんじゃゃゃゃゃゃゃゃい!!!!!!!!」

 

 

 

 








感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。