2018年6月に創業121年目を迎える老舗出版社「実業之日本社」が、IT分野に強い人材の中途採用を開始。破格の報酬にネット上では「理系にとってはすごい夢のある話だな」といった声が上がっている。
出版社がIT職に破格の報酬
今回、実業之日本社はは3つのIT職を募集。同社の採用ページによると1つ目の職種は「データサイエンティスト」で、ビッグデータの解析・分析の経験がある人材を求めているそうだ。
2つ目は「人工知能(AI)エンジニア」で、「AIのプログラムのご経験がある方を募集します。プログラムの経験がなくてもAIに関する研究のご経験がある方も歓迎します」と掲載。
そして3つ目は「ブロックチェーン開発エンジニア」で、「ブロックッチェーン、フィンテックのプラグラムのご経験がある方を募集します。プログラムの経験がなくてもブロックッチェーン、フィンテックに関する研究のご経験がある方も歓迎します(原文ママ)」と説明していた。
注目を集めたのはこれら3つの職種の報酬で、給与の欄には「1500万~5000万円(経験により優遇)」との記載が。ちなみに同社は「ビジネス書・一般書編集」「文芸書・コミックス編集」といった職種も募集しているのだが、この2つは「300万~800万円(経験により優遇)」という報酬。「販売・営業」と「財務経理」が「300万~600万円(経験により優遇)」で事務アルバイトが「時給958円以上」なのも考慮すると、いかにIT職に破格の報酬が設定されているかわかるだろう。
この求人情報にネット上では「思い切った求人で好感が持てる」「最低でも1,500万ってこと? 相当高く設定したな」「おれもエンジニアの勉強をしていればよかった…」といった声が。一方で「この報酬に見合うエンジニアを見分けられる人が出版社にいるのか?」「多分ちょっと知識がある人なら騙せそう」と心配する人も少なくない。
老舗出版社も「製造業」から「情報通信業」に!
しかしなぜ“出版社”にエンジニアが必要なのだろうか。実業之日本社は公式サイトで「好むと好まざるとにかかわらず、私たち出版社は自ら『製造業』から『情報通信業』に脱皮しなければ、もはや社会に存在することができないところまで追い込まれています」と出版社の現状を説明。また「新しい出版社の未来を拓くには、これまでとは全く違うビジョンとスキルを持った人材が、時代の状況を的確に見据えながら、出版という営みそのものを再構築していく必要があります」としている。
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