松前藩士しのび当主が墓参 伊達・梁川 復領以来初めて
アイヌ民族などとの交易で栄えた北海道の松前藩が、懲罰的国替えで現在の伊達市梁川町に移封されてから200年になるのを記念し、松前家22代当主の松前之広さん(81)=横浜市=らが9日から3日間、梁川町を訪れ、失意の中で亡くなった藩士らの墓参りをした。
伊達市の松前藩梁川移封200年記念事業として、実行委員会(委員長・佐藤勇梁川町商工会会長)が招いた。松前家当主の梁川訪問は、北海道の復領を許された1821年以来、初めてという。
10日午前の墓参には、北海道松前町の前田一男町長らも同行。松前家の菩提(ぼだい)寺で、数十人の藩士らが眠る伊達市梁川町の興国寺など4カ所の墓地を巡った。お経が響く墓前で線香を供えて手を合わせた松前さんは、苦しい時代の藩士たちに思いをはせ、時折目頭を押さえた。
松前さんは墓参後、「墓前に立つと先人の厳しかった生活がしのばれる。当時は梁川の方々のおかげで大過なく過ごせたと聞く。今なお松前を思っていてくださるのは、本当にありがたい」と感慨深げに話した。
松前藩は1604年、北海道南部に支配を確立した蛎崎家が、徳川家康から蝦夷地の領主と認められ、姓を松前と改めたのが始まり。北方交易で藩財政は豊かだったが、その後アイヌの蜂起などが頻発したのを幕府からとがめられ、1807年、仙台藩境の梁川など数カ所に国替えを命じられた。
梁川の松前藩は経済基盤を失って財政は極度に悪化、家臣の生活は窮乏を極めた。復領が許されるまでの14年間、蚕糸交易などの遺産を梁川に残した。旧梁川町と松前町は1984年に姉妹都市となり、合併で伊達市になってからも観光や物産、スポーツなどを通じて交流を深めている。
2007年11月12日月曜日
アイヌ民族などとの交易で栄えた北海道の松前藩が、懲罰的国替えで現在の伊達市梁川町に移封されてから200年になるのを記念し、松前家22代当主の松前之広さん(81)=横浜市=らが9日から3日間、梁川町を訪れ、失意の中で亡くなった藩士らの墓参りをした。
伊達市の松前藩梁川移封200年記念事業として、実行委員会(委員長・佐藤勇梁川町商工会会長)が招いた。松前家当主の梁川訪問は、北海道の復領を許された1821年以来、初めてという。
10日午前の墓参には、北海道松前町の前田一男町長らも同行。松前家の菩提(ぼだい)寺で、数十人の藩士らが眠る伊達市梁川町の興国寺など4カ所の墓地を巡った。お経が響く墓前で線香を供えて手を合わせた松前さんは、苦しい時代の藩士たちに思いをはせ、時折目頭を押さえた。
松前さんは墓参後、「墓前に立つと先人の厳しかった生活がしのばれる。当時は梁川の方々のおかげで大過なく過ごせたと聞く。今なお松前を思っていてくださるのは、本当にありがたい」と感慨深げに話した。
松前藩は1604年、北海道南部に支配を確立した蛎崎家が、徳川家康から蝦夷地の領主と認められ、姓を松前と改めたのが始まり。北方交易で藩財政は豊かだったが、その後アイヌの蜂起などが頻発したのを幕府からとがめられ、1807年、仙台藩境の梁川など数カ所に国替えを命じられた。
梁川の松前藩は経済基盤を失って財政は極度に悪化、家臣の生活は窮乏を極めた。復領が許されるまでの14年間、蚕糸交易などの遺産を梁川に残した。旧梁川町と松前町は1984年に姉妹都市となり、合併で伊達市になってからも観光や物産、スポーツなどを通じて交流を深めている。
2007年11月12日月曜日
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