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ドリンクオーダー制のカラオケ屋、刑務所のシステムにしろ

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カラオケ屋でオーダー制のいちいち受話器で注文するタイプの店あるじゃないですか、あれマジでなんとかなりませんかね。

基本は全店ドリンクバーで統一、それがどうしても無理だっつーんだったら、入り口の隣に小窓みたいなヤツ作ってそこに店員が注文したドリンク置いてそれをこっちが小窓開けて受け取る「刑務所システム」でよくないですか?

店員がドリンク持って部屋ん中入ってくるタイミングと歌の順番回ってくるタイミングがカブってくる地獄の瞬間あるじゃないですか。アレめちゃくちゃ嫌なんですよ。俺なによりも嫌なんですよアレが。「戦争」「差別」その次に嫌なんですよ。だからドリンク頼んだ瞬間からもうこっちとしては気が気じゃないんですよ。歌どころじゃねぇ、頭の中ではデスノート以上の頭脳戦繰り広げてるわけなんですよ。

 

…オーダーが通ってから店員が部屋に入ってくるまで、店の混み具合から推測するとおそらく8〜10分…今日のメンバーは3人…俺がいま歌って順番が回ってくるまでA→B→俺、すなわち2曲分のタイムラグがある…今はAがEXILEの『Lovers Again』…の2番を歌っている…ということは、逆算すると曲が終わるまで残り2分といったところか…Bが次に入れた曲は…なっっっ?ぐ、GLAYの『winter again』だと…??GLAYのwinter againの曲時間は5分28秒…ま、マズいっっ…このペースだと店員が入ってくるタイミングとドンピシャで俺の番が、来るっ………おっ、俺の入れた曲は、、、

 

『のはらしんのすけ/オラはにんきもの』

 

ぞぉ〜〜〜〜さん、ぞぉ〜〜〜〜さん、オラはに・ん・き・も・のォ〜〜〜〜〜〜

デェデッデデッデッデッデッデッデ!!

ワァンチュートゥリーーアァッッ!

デデンドレデンデンドォレデデンドレデンデンドォレッ(ペェプレッッ)デデンドレデンデンドォレデデンドレデンデンドォティテォン(ペェプレッッ)ティトォレティティトレディディドレディドレレッ(パーラパラァラッ)ティティティティディティティティディッドゥドゥドゥディッ!(トゥゥンッッ)

パニック!パニック!パニック!みんなが!あ!わ!て!て!る!

オーーーラはすごいぞ!天才的だぞ!

オ!オ! 

 

「失礼しまーす、ドリンクお持ちしましたー」

 

オ ……っっ…。…。

 

デンモクで殴り殺してくれマジで。

 

…っていうのを毎度毎度やってるわけですよこっちは。夜神月がなんぼのもんじゃい。あの瞬間は俺こそがキラだ馬鹿野郎が。

「いや、誰もお前の歌なんて聴いてねぇから」

出た出た出ましたはい出ました。あなたがたカラオケ店員はみな口揃えてそうやって言いますわ。言うでしょうよ。そのたびにね、俺の中の大泉洋が目ぇ覚ますんですよ。

 

あぁた、それはおかしいんでないの?

それはおかしいんでないの?って。

 

そういうことじゃないでしょうよと。そりゃあ、あぁたがたからしたら毎日何百何千って来る客の中の一人かもしれないよ?けどねぇ、こっちからしたら「その日だけの特別なカラオケ」なわけだよ。気の合う仲間と久しぶりに再会して酒もほどほどに入って「このあと二軒目どうする?カラオケでも行く?」なんて話にもなるでしょうよ。それで「あんまり歌は得意じゃないし普段はあんまり行かないけどたまにはいいか!」なんつってカラオケ屋に行くわけだ。それで「なに歌う?」「あぁこの曲流行ったよな!」なんて会話しながら気ぃ良くなってお気に入りの曲を入れてさぁいざ歌い始めてサビの一番盛り上がってるところで『芸能人格付けチェック』の浜ちゃんみたいに知らん人間にいきなりノーモーションでドアガチャー!ってやられてごらんなさいよ。それはもう地獄みたいな空気になるでしょうが。「えっ?あれ安い牛肉だったの?」ってことになるでしょうが。

僕ぁね「聴いてる」「聴いてない」の話をしてるんじゃあ、ないんだよ。あぁたがたが「部屋に入ってくる」この行為そのものが「嫌だ」「ストレスだ」って話をしてるんですよ。そもそも聴いてないわけがないでしょうが。鳴ってんだから。音、鳴ってんだから。友達相手ですらちょっと恥ずかしいのにだ、なにが悲しくて知らん人に歌声聴かれなきゃならないんだって話をしてるんですよ。上手けりゃいい、そうだたしかに上手けりゃなんも問題もない。でもね、カラオケに来る人間すべてが歌上手いのかっていうとそうじゃあないわけだ。僕みたいにドブ水で口ゆすいでるような声の人間だってカラオケを楽しみたい夜もあったっていいでしょうが。歌うこと自体は決して嫌いじゃあ、ない。むしろ好きだと言っていい。でも悲しいかな、そういう人間にとってはだ「知らない人に歌声を聴かれる」っていうのがなによりのストレスに、なるんですよこれが。

だから僕が言いたいのはだ、そうやってわざわざ部屋の中に入ってこれみよがしにドリンク置かなくても刑務所の独房みたいにドアの横にちっちゃい小窓でも作りそこから直接注文した品を受け渡しできるようにすれば店側もいちいち部屋に入る面倒臭さもない、こちら側も部屋に入ってこられるわずらわしさもない、互いに顔合わせることもない、一石二鳥、まさに『ウィンウィン』なんでないの?ってことを言ってるわけですよ僕ぁ。

聞いてる?安田くん?