イベントには原作者の押切、アニメのプロデューサーである鶴岡信哉氏、アニメーション制作統括を務める松倉友二氏、オープニングテーマを歌う
今回のアニメ化について感想を求められた押切は「紆余曲折ありすぎた(笑)」と会場を笑わせ、「もう40回くらい観た。素晴らしい、アニメとして面白いなと思う」と絶賛。一度アニメ化が中止となった本作を、再度アニメ化しようと考えていた鶴岡氏は「周りからは『やめとけ、やめとけ』と言われ続けていた(笑)」と述懐し、それでも原作が好きだという熱意で企画書を書き切ったことを明かす。
格闘ゲーム好きだという照井氏は、sora tob sakanaがオープニングを担当することになった際のことを振り返り、「めちゃめちゃテンションが上がった」とコメント。「『原作の雰囲気にあった曲』を意識しながら、これまでやってきたテイストを残した曲を考えた」とオープニングテーマの制作秘話を語った。
またゲーム画面がふんだんに使用されている本作について、鶴岡氏は「実物(のゲーム画面)を出さないと意味がない」と企画段階から考えていたそう。アニメの制作に取り掛かる前に、ゲーム会社の許諾を取るところから始めたことを話し、「全メーカーと契約書を結んでますので、安心して観ていただければ」と独自のアピールをしてみせた。
松倉氏は、アニメのシーンにゲーム画面を自然な形で落とし込むことため「ゲーム画面の収録方法からテストを重ねた」とこだわりを伝え。さらに「アニメのフォーマットを変えなきゃいけないレベルの大変さだった」と、ゲームの滑らかな動きを再現することに注力した結果、通常の約2倍の動画ファイル容量でアニメが制作されているという苦労話が展開された。
アニメに使用されているゲーム画面は、ゲーマー協力のもと実際に収録が行われているという話題では、松倉氏が大変だったシーンとして、第1話に登場したゲーム「ファイナルファイト」のシーンを挙げる。松倉氏は、マイク・ハガーというキャラクターで高得点を出すという難題の再現ができたのも、ゲームセンター・ミカドに通う腕の立つゲーマーの力あってこそだと彼らに賞賛を贈った。さらに、資料のないゲーム筐体をアニメに登場させるため、筐体のサイズなどを調べに各地に足を運んでいるというエピソードは押切も初耳だったそうで、その苦労に感謝を述べ「ますます(アニメに)口は出せないです」「原作を超えてるって思っちゃいますよね」と感服した様子だった。
第2部では、引き続き制作秘話が登壇者によって明かされていく。公式サイトに寄せられた様々なゲーム会社からのコメントを紹介し、鶴岡氏は「契約周りは大変だったが、大事なものほど面倒くさいもの」、松倉氏は「色んな会社さんに良くしていただいている」と本作に協力してくれているゲーム会社に感謝を述べる。
会場には、実際にゲーム画面の収録に参加したザンギエフ使いのゲーマーが訪れており、押切によって紹介がされると会場から賞賛の拍手が送られる場面も。また、押切による連載を休んでいた頃の貴重な体験談などが語られると、会場はさらに盛り上がりを見せる。
最後の挨拶で押切は「アニメ史に残る作品になったと思う。ゲームがこれだけ出てくる作品は、これが最初で最後になるんじゃないかな、この作品に関われて誇りに思います」と手放しに喜びを語り、大盛況の中イベントは終了した。