モモンガさんが異世界で神となって冒険するそうです。   作:フューリアス
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お早うございます、こんにちは、こんばんは。
初めての方は初めまして、フューリアスと申します。

ご覧になっていただきありがとうございます。

まさかお気に入り登録していただける方がいるとは思っておらず、見たときに心が温かくなりました。
お気に入り登録していただいた方に感謝を。

では本編の方をどうぞ。

2018/01/06 誤字脱字修正しました。
にょん様、粘土a様、yaku様、ご報告ありがとうございます。

2018/01/08 誤字修正しました。
九尾様、ご報告ありがとうございます。

2018/01/19 脱字修正しました。
いやああああ様、ご報告ありがとうございます。


第2話 状況把握

女神の神核が発した強烈の光が収まり、眩んだ目が慣れて、ふぅーっと息を吐きだす。

 

「もう‥‥いったいなんだよ、いきなり光り出すなんて‥‥えっ」

 

周りを確認するために見渡してみたが、そこは先ほど居た玉座の間ではなく、鬱蒼と生い茂る森の中だった。

視界に納まった木々を見て、モモンガの頭の中は次々あふれ出てくる疑問でいっぱいになり、なんでこんな状況になったのか訳が分からず、激情が叫び声となって出そうなった瞬間、精神がフラットになり爆発しそうになった感情がすーっとなくなる感覚に襲われた。

 

「何が‥‥」

 

激情がなくなったことにより先ほどとは違い、落ち着いた気持ちで周りを確認することが出来た。

周りはゲームとは思えないリアルな木や草、頬をなぞる風、そして嗅いだことがない匂いが満たしており、視覚、嗅覚から得られた情報に戸惑い、困惑したがふっとギルドのメンバーの言葉を頭に思い浮かぶ。

 

(こういう時こそ、心を鎮め、視野を広く、考えに囚われることなく、回転させるでしたよね、ぷにっと萌えさん)

「まずは自分の安全を確保しないと‥‥状況の確認はそのあとでもできる」

 

安全を確保するために頭をフル回転させ、周りに情報隠蔽、探知・認識阻害、攻勢防壁などの補助魔法を発動させていく。

 

(よし、これで大丈夫だろう‥‥まずは、運営と連絡を取ってみるか。)

 

GMコールをするためにコンソールを開こうとして、モモンガはあることに気づいた。

 

(あれ‥‥いつも表示されるアイコンとかコンソールとか表示されない? これじゃあ、ログアウトもGMコールも無理そうだな。)

(そういえば、魔法を使う時も表示されてなかった気が‥‥でも、魔法は使えるんだ、《メッセージ/伝言》ならもしかしたら同じ状況に陥った人と連絡が取れるんじゃないか?)

 

通じる人がいる可能にかけ、米神に手を当てながら思い浮かんだフレンドたちに《メッセージ/伝言》を送っていくが返事が返ってくることはなかった。

駄目だったかと思い、溜息をつきながら米神から手を離したときに、視界にさーっと長い黒髪が入ってきた。

 

(え? 何これ?)

 

手で髪の付け根を辿り、自分の頭部から生えている事がわかり、顔に手を触れて形を確かめるが、返ってきた感触は骨の硬さではなく人肌の柔らかい感触だった。

 

(アバターが変わってる! え、これってあのワールドアイテムの効果のせいか!?)

 

この時、初めてモモンガは自身がオーバーロードの骨の姿から別の物に変化していることに気づいたのだった。

 

「とりあえず、鏡を‥‥うわぁ」

 

鏡を取り出そうとし、無意識にアイテムボックスに手を入れて取り出す動作を想像して実行に移したのだが、目の前に黒い穴が現れて、その穴に手が吸い込まれてる光景に思わず声をあげてしまう。

とりあえず、目的である鏡を取り出さないとと思い、黒い穴を漁っていると触れたアイテムの情報が頭に流れてくる。

いちいち確認するために取り出す手間が掛からないことに安堵し、全身が映る姿見鏡を発見して取り出して自分の前に置く。

そこには、オーバーロード時に装備していた神器級のローブを纏った雪のような白い肌で黒髪赤目の女性が映し出されたのだったが、胸から臍までローブの前が開いたために(大事なところ以外)丸見えになっていた。

 

「!?!?!?! あ‥‥また」

 

目に入った瞬間に女性の半裸を見てしまった罪悪感やら羞恥心やらこみ上げて、手に持っていたギルド武器を手放して急いでローブの前を締めながら声にならない悲鳴を上げようしたときに、先ほどと同じように精神が落ち着いていくのを感じる。

 

(そういえば、アンデッドの精神異常無効化があったはずだから‥‥それか? 見た目は変わったけど元々持っていた魔法、スキルはそのままなのか?)

 

魔法やスキルに意識を向けてみると脳裏に今まで習得した物が脳裏に浮かんでは流れていく、自分が取得した物は全部確認し終えたが、まだ続きが存在し、それは取得した覚えも攻略サイトなどで見たこともないものだった。

追加された種族と職業のスキルかっと思い至り、そして、自分の取得した物に欠落が見れなかったことにより、女神の神核よって追加された計Lv30分のステータスが上乗せなったことが判明した。

これにはモモンガも高揚感を抑えきれずに喜びの雄たけびを上げようとしたが再び精神が落ち着いてく。

 

(またか‥‥発動条件としては気持ちの高ぶりが最高潮に達する直前か、いや、まだ情報が少ない‥‥ここで決めつけてしまうのは時期早々だろう)

「うん、一旦保留だな。」

 

魔法やスキルについては、区切りがついたのでまた鏡と向き合い、今の姿を観察する。

切れ長い目にやや気怠げに見える顔だが、どことなく色気があり美しい顔だ。

次に手を見ようとし、装備したままだった強欲と無欲を外し自分のアイテムボックスに送り、ふっと持っていたギルド武器‥‥スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウン‥‥を手に持ってないことに気づいた。

やや焦り気味であたりを見渡し、すぐ隣で浮かんでいるギルド武器に気づいて、ほっと安心してギルド武器もアイテムボックスの中に送る。

改めて手を確認するが、そこには骨の手はなく傷一つない細く美しい女性な手があり、握ったり広げたりしたと感覚が伝わってきたことにより自分の手であると自覚できた。

その手でフード部分から垂れ下がる黒髪を手に取り間近で見ると瑞々しく艶やかな髪で、角度によっては青みを帯びてるように見える、これが濡羽色かとモモンガは一人納得している。

そして、最も目が行くのはローブの上からでもわかる均等が取れた肢体だろうか、見てしまった素肌の部分を思い出してしまい、少し赤くなるの感じつつ、思考を切り替える。

 

(装備してたワールドアイテムはどこに行ったんだ?)

 

素肌の部分を思い出したときに、腹部に収めていた赤い球体のワールドアイテムがなかった。

自身に装備されている状態なのか、意識を自身の装備に向けてみると体に同化する形で件のワールドアイテムと女神の神核の存在を確認できた。

なぜ同化してしまったかが謎だったが、どこかに埋め込められる状態だったり、体内に入ってポッコリ膨らんでいる状態にならかったのは幸いだ。

もし、そんな状態になってしまったら隠すのも大変だし、要らぬ誤解を生みかねない、そうならなかったことにホッとする。

 

「しかし、かなり作りこまれているアバターだな‥‥私はこんなの作れないし、運営が作ったのか?」

「こんな作りこみができるなら、異形種の吸血種とか魚人種に力を入れろよなぁ‥‥」

 

長年ソロプレイからくる独り言と運営への愚痴を言いながら姿見を片付ける。

 

(この容姿で、この口調と服装だと違和感しかないな‥‥口調は営業で慣れた敬語、丁寧語で話せば何とかなるか? あと女性用の装備はいくつかドロップで手に入れて捨てられずに持ってた物があったはず。)

 

コレクター気質が相まって、制限のあるため自分では使うことはできない装備やアイテムなどを捨てられずに、ボックス内で溜めていたのが役に立つなど思いしなかった、しかし使えるとは言っても何も強化されてない聖遺物級や遺産級だ。

装備としてはやや不安が残るが、もし人に会った時に不審がられて警戒や襲われるよりはましだ、取り出すためにアイテムボックスに手を入れる。

 

「この光景も慣れないとなぁ‥‥ん?」

 

目的の物を取り出そうとしたときに、初めて見る神器級の女性用装備があること気づいて取り出す。

 

冥府の女神の鎧(アーマー・オブ・ヘルヘイム)?」

 

それは漆黒ドレスに金の刺繍と装飾、銀の胸当てや手甲脚甲などがセットになったものだった。

念のため《オール・アプレーザル・マジックアイテム/道具上位鑑定》を唱えて調べてみたが、特にバットステータスや呪いなどが発生するものはなく、装備名と説明からして、女神の神核を発動した際に付与されたものだろうと推測出来た。

余談だが、装備ステータスの高さから高揚して、沈静化するという一連の流れが発生したとかなんとか‥‥。

 

「これは良さそうだ、神器級なもの合ってステータス高めで安心できるな‥‥‥このワールドアイテム、椀飯振舞過ぎるだろう‥‥」

「使用してみたけど着脱できなかった‥‥という事は自分で着替えるしかないんだよな‥‥」

 

想定外のアイテムに一喜一憂し、着ることが出来るか不安になるモモンガだが、やってみないことには解らないので着替えを決行することにした。

 

(ここだと少し開け過ぎてるかな‥‥)

 

《センス・エネミー/敵感知》を使用して、敵対生物がいないか確認し、木が密集していて遮るものが多い場所に移動して着替え始める。

 

 

どれ程の時間が過ぎただろうか、移動した木の間から姿を現した、そこには先ほどのドレスような鎧を身に纏い、腰あたりまである髪をポニーテールにしたモモンガの姿があった。

 

(‥‥‥‥いろいろ凄かった‥‥これが噂に聞く黄金律か‥‥)

 

気のせいだと思うが、その白い頬が少し赤みを帯びているように見える。

 

(着るときに体が勝手に動いてくれなかったら無理だっただろうな‥‥プログラムされたモーションか設定のおかげかな?)

(でもユグドラシルだと、こんな行為をしたらすぐにBANだよな‥‥ここはユグドラシルではない?)

 

またいろんな疑問が出てきたが一旦深呼吸して、気分を切り替えて次の行動に移す。

 

「次は周りの地形の確認だ、近くに町とかがあるといいんだけど‥‥空から探した方が早いか。」

 

《フライ/飛行》を唱えて木々の間から空に向かって飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただいてありがとうございます。

今回はモモンガさんが状況把握と容姿の確認となりました。
ちょっとごちゃごちゃになってしまった感が否めませんが、私ではこれ以上うまくまとめることが出来ませんでした。
申し訳ありません。

次回は、追加された種族と職業についてや装備についての設定集になります。

それではよいお年を







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