ボクシングのWBAバンタム級王者・井上尚弥(25)=大橋=が23日、今秋開幕する同級王者集結の超大型トーナメント「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」の組み合わせ抽選が行われたモスクワから、成田空港へ帰国した。「目標は優勝ひとつ。内容にもこだわりたい」。怪物が堂々のV宣言だ。
会場には出場する4王者を含む8選手が勢ぞろい。「もっとピリピリした雰囲気かと思っていたが、意外におだやかで、強い選手は気持ちも優しいなと思った」と井上。同行したジムの大橋秀行会長は「テテ(WBO同級王者、南ア)と2人でポテチ分けあって食べてたよ」と明かした。
油断はない。初戦で対戦する元WBAスーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)や各王者と直接顔を合わせて強者の雰囲気を感じたという。「この大会に出る8人、弱い選手はいない。モチベーションが上がりっぱなしです」。試合開催時期や場所については8月に発表される予定。井上が腕を撫してその時を待つ。(藤本敏和)