大文字だらけ トランプ氏のイラン脅迫ツイートがツイッターの「ネタ」に
クリス・ベル、BBCニュース
ドナルド・トランプ米大統領は22日、ツイッターでイランのハッサン・ロウハニ大統領に向かって、もしも米国を脅せば「史上まれに見るような結果に苦しむことになる」と警告した。激しい強調を意味する大文字ばかりで書かれたこの怒りのツイートを、大勢が冗談ツイートのネタにした。
キーボードを大文字に固定する「Caps Lock」を盛大に使ったトランプ氏のツイートは、イランとの戦争は「あらゆる戦争の母親になる」と表明したロウハニ大統領への返答だった。
報道機関は主に、トランプ流のツイッター外交による地政学的な影響や、米国とイランの関係悪化について取り上げた。しかし、ツイッター利用者の多くは、大統領のツイートを笑いの種にした。
トランプ大統領はツイッターに、「イランのロウハニ大統領へ。決して、絶対に、米国を脅したりするな。さもなければ、史上まれにみる結果に苦しむことになる。我々はもはや、お前の暴力と死のたわごとを許すような国ではない。気を付けろ!」と投稿した(太字は原文ですべて大文字で強調されている)。
これに対してツイッター利用者は、冷蔵庫で腐る古いヨーグルトから要組み立てな家具に至るまで、世の中のあらゆる問題への怒りを、大統領の言葉を借りて世界にぶつけた。
大統領が怒りのツイートを投稿して以来、これをもじったパロディツイートは8万5000件以上、掲載された。世界的なトレンド入りもした。
トランプ氏のマクドナルド好きは有名だ。なので、マクドナルドへの怒りをぶつけたカナダ人男性には共感するかもしれない。「screuggs」さんは「地元のマクドナルドへ。 決して、絶対に、追加で頼んだナゲットを忘れたりするな。さもなければ、史上まれにみる結果に苦しむことになる。私はもはや、お前らの狂ったスタッフが自分の注文や注文した品をごちゃごちゃにするのを許すような男ではない。気をつけろ!」とツイートした(こちらも太文字は原文で大文字。以下、同)。
共和党の政治戦略担当でトランプ氏をかねてから批判してきたリック・ウィルソン氏は、冷蔵庫のヨーグルトを心配していた。「決して、絶対に、3週間前のヨーグルトを冷蔵庫にまた放置したりするな。さもなければ、お前は史上まれにみる結果に苦しむことになる。我々はもはや、お前の暴力と死の発酵食品を許すような国ではない。気をつけろ!」とツイートした。
大統領ツイートのパロディが盛り上がるにつれ、職場の問題行動も槍玉に挙げられた。
「Kage」さんは「キャレンへ」と宛てて、「決して、絶対に、プリンターのインク交換を忘れないで。さもなければ、あなたは史上まれにみる結果に苦しむことになるから。私たちはもはや、あなたの物忘れやひどい髪型を許すような会社ではないので。気をつけて!」とツイートした。
「キャレン」はどうやら、同僚を困らせがちのようだ……。「SethFromThe716」さんは、「職場のキャレンへ。決して、絶対に、二度と休憩室の電子レンジで魚をチンしないで。さもなければ、君は史上まれにみる結果に苦しむことになる。僕たちはもはや、君の暴力と死の臭い食べ物を許すような職場ではないので。気をつけて!」と書いた。
ホワイトハウスの芝刈りを買って出た少年に話しかけるトランプ氏の写真は、冗談ツイートに再利用できる「ネタ」として人気だが、トランプ氏の怒りのツイートをこの写真に組み合わせる人もいた。
トランプ氏のツイートの様式を借りて、人気の歌の歌詞を書き込む人たちもいた。CKさんはガンズ・アンド・ローゼズの「パラダイス・シティ」から、「イランのロウハニ大統領へ。僕をパラダイス・シティに連れてって。芝は緑で女の子はきれいな。ああ、お願いだから、うちに連れてって。僕をパラダイス・シティに連れてって。芝は緑で女の子はきれいな。ああ、お願いだから、うちに連れてって。イエー、イエー!」とツイートした。
ザック・ボーンスタインさんは、リック・アストリーの「Never Gonna Give You Up(絶対君を諦めない)」から、「イランのロウハニ大統領へ。ぜったい君をあきらめない。ぜったい君をがっかりさせない。ぜったい、ぐるぐる走り回って君を捨てたりしない。ぜったい君を泣かせたりしない。ぜったいさよならなんか言わない。ぜったい君にうそをついて傷つけたりしない」と書いた。
(英語記事 Trump threatens Iran, Twitter responds with jokes and memes)