何のためにトレードをするのか
何のためにFXのトレードをするのか、これは根本的な部分です。
当然、この問いには、100人中100人の答えが「儲けるため」ということになると思います。
それではなぜ商売ではなくFXのトレードなのでしょうか?
それは、FXのトレードというのは、少ない資金で大きな金額を稼ぐことができるという「幻想」があるからです。
しかし、相場というのは資本主義の原理原則であり、「安く買って高く売る、高いときに売って安く買い戻す」という行為を繰り返すことであり、商売と何ら違いはありません。
設備に投資し、その設備によって投資金額の何倍もの額を回収する。
こういったものも投資です。
目の前のチャートに向かってクリックを繰り返すことだけが投資ではありません。
では設備投資をし、それを利益につなげることに聖杯はあるのでしょうか?
当然そのようなものはありませんし、誰もが利益を得られるわけではなく、失敗も考慮しなければならないのは皆が知っています。
にも関わらず、FXのトレードに関してだけは、まるで利益を得ている人が特別な方法を知っているかのように思われ、また、そう思わせるような情報が氾濫しています。
ですがそんなものにお金をつぎこむだけ無駄です。
FXのトレードで勝つためには、そして勝ち残るために必要なものは、「正しい知識と経験」のみです。
つまり、何か方法を知ったら突然勝てるようになる、というものは存在しません。
FXのトレードを行うとき、そして何のためにするのかを考えるときに、一攫千金を夢見て、その方法を求め続けることが目的となっているのならば、考え方を直す必要があります。
矛盾しているようですが、FXのトレードは稼ぐことを目的として行うものではありません。
「よいトレード、うまいトレード、理にかなったトレード。
これらを長い間繰り返した「結果」、財を成していた。
「よいトレードを行うことだけを心掛けた結果、富がついてくる」
トレードとはこうあるべきなのです。
そして、よいトレードを行うこと「だけ」を考えて相場に向い続けることによって、勝っても負けても動じなくなります。
よく、「トレードで負けた」と言いますが、負けトレードは、負けであって負けではありません。
よいトレードをした結果マイナスであったとしても、それはトータルで勝ちに近づくための必要なトレードなのです。
本当の意味での負けトレードとは、よいトレードをせずにマイナスになったものを指すのであり、そしてそれは「失敗トレード」と言われます。
負けトレードは、よいトレードをしている限り全く問題ありません。
負けを取り返そうとする感情トレード、自らの失敗を認められず、損切ができなかったトレード、こういったものが失敗トレードです。
自らの理に基づいたトレードをしている限り、たとえマイナスが出ようとそれはよいトレードなのです。