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2009年2月 4日 (水)

第261話 「レオス・キャピタル」

2月4日付けのブルームバーグ・ニュースによると、外国為替証拠金取引(FX)や証券事業を展開するISホールディングスが、独立系投信投資顧問レオス・キャピタルワークスを買収することになったそうです。第三者割当増資を引き受けて株式の過半数を取得、運用業務に参入します。。世界的な金融危機で運用業界にも合併・買収(M&A)の波が押し寄せてきたと評しています。レオス創業者の藤野英人社長は取締役を退任、最高投資責任者(CIO)になったそうです。なお、レオスが投資助言する公募投信「レオス日本成長株ファンド」の純資産額は昨年12月末で7億1400万円に、基準価額は昨年40%下落しました。また、資産額は2006 年には30億円を超えていましたが、昨年10月に出した初の公募投信「ひふみ投信」の純資産額は昨年12月末で2億4900万円と、委託会社別公募投信の残高で79社中72位と苦戦していました。この藤野さんは、ITバブル時にそれなりに有名になったファンドマネジャーです。当時、ジャーディン・フレミングで運用担当者だった同氏は、特に小型株の発掘で有名となり、また、トイレが汚い会社はダメとか、独自の法則を本で紹介したことでも有名です。しかし、当時、光通信の株投資に絡み、色々と噂も流れ、同社を退職、ゴルードマン・サックスの投信会社に転職し、「一寸法師」という小型株投信の運用を行いました。しかし、小型株下落で、投信自体が本当に一寸法師になってしまいました。その後、独立して、レオス・キャピタルを立ち上げたわけですが、やはり、2006年以降の小型株下落で、こうした状態に陥ったわけです。小型株とは、変動性が高く、銘柄を当てるとカリスマ性を強調できます。タワー投資顧問の運用部長も同じです。しかし、結局、長くそうしたファンドマネジャーがうまくいったのを見たことはありません。投資家は、相場の神様のように考えず、冷静にその実力を見極める必要があります。

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