気象庁は3日、東京・大手町の同庁本庁舎に置いている気象観測地点を12月2日から北の丸公園(千代田区)に移すと発表した。移転に伴い過去のデータをもとにした気温などの平年値も変更。年間の最低気温はこれまでより1.4度低くなる。
現在の大手町の観測点は1964年から現在の場所に置かれている。庁舎が港区内に移転するが、「大手町との距離が近く、将来も周囲の環境が変わる可能性が低い」との理由で、観測点は約900メートル離れた北の丸公園に置くことにした。
気象庁は過去30年の気象データをもとに平年値を定めているが、北の丸公園での今年3月までの2年間の観測データをもとに変更した。アスファルトの道路やビルに囲まれた大手町に比べ、北の丸公園の方が気温が低い傾向があり、年間の平均気温は16.3度から15.4度に下がる。夏より秋や冬の方が差が大きいという。