マルちゃん 昔ながらの中華風ソース焼そば@東洋水産

東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2018年7月23日(月)新発売のカップ麺、東洋水産マルちゃん 昔ながらの中華風ソース焼そば」のレビューです。

街の中華屋さんをイメージ!

前回記事の「週報」にて、見付かれば日清食品「日清焼そばU.F.O. 上海オイスター焼そば」と比較したいと書きましたが、やはり残念ながら日清食品の「上海オイスター焼そば」は見つかりませんでした。「日清焼そばU.F.O. 湯切りなし あんかけ中華風焼そば」は普通に売ってあったんですけど、この時期にあんかけ焼そばなんか食べたくないあんかけ焼そばの需要は一般的にも見込めないと判断して回避し、今回のカップ麺をストレートに評価することにしました。

「昔ながらのソース焼そば」シリーズは、東洋水産独自の「つやもち麺」と、こだわりのソースがマッチした本格感のあるカップ入り焼そばで、私も地味に好きなシリーズなのですが、当地方では売れ行きが芳しくありません。以前、別の記事でも触れましたが、どうやら私の住む兵庫県は片田舎のカップ麺ユーザーは日清食品派が多いようで、大雨や災害時になると東洋水産が残る傾向にあります。おいしいのになー、昔ながらのソース焼そば。はい、閑話休題‥

今回の新作は、街の中華屋さんで食べる懐かしい味わいの中華風ソース焼そばをコンセプトにしたカップ麺だそうで、ソースはソースでもオイスターソース、そして胡麻油の香りもポイントになっているようです。イメージとしては上海風焼そば系ど真ん中な仕上がりを想定しているのですが、どんな中華風に仕上がっているのでしょうか。

なめらかさとモチモチ感を兼ね備えた「つやもち麺」に、オイスターソースと醤油をベースにした中華風のソースがマッチした焼そばです。

(東洋水産「ニュースリリース」より引用)



めん

なめらかでモチモチとした食感の麺。しっかり食べごたえがあります。

(東洋水産「ニュースリリース」より引用)

「カドメン」よりカドメンかもしれない‥

角刃で切られた断面の四角い縮れた油揚げ麺で、サイズはオーソドックスな中くらい。麺の重量は90gなので、およそ平均値です。口当たりはエースコックの「カドメン」以上に輪郭があり、かなり強い存在感を放っているのですが、下味が功を奏したかソースとの一体感は悪くなかったので、麺が独り歩きするような嫌いは見られませんでした。しかしながら汗をかく機会の多い夏場など、それによって身体の塩分が抜けている時、ヒトの味覚は味の濃さ(塩気)に対して鈍感になってしまうので、場合によっては麺が勝っていると感じてしまうケースも出てくるかもしれません。東洋水産らしく精製ラードの芳ばしさも強いので、これがダメな方は避けられたほうが賢明です。

輪郭のある口当たりも然る事乍ら、密度の高い粘り気のある弾力が魅力的で、ふかふかとした食感に落ちぶれることなく、最後までシゲキ的噛みごたえを‥というのはエースコックの謳い文句ですが、かなり食べ応えのある麺でした。ほぼ麺の断面が平打ちではなく真四角に近いので、この噛み応えが打ち出せたのでしょう。ただ、上海風の焼そばって中細ストレート麺のイメージが強かったりするので(※あくまで筆者の中にあるイメージです)、それとは真逆な麺からイメージとのギャップが生じてしまったんですけれども、この食べ応えは純粋に高く評価できました。まぁイメージとのギャップもなにも、どこにも「上海風」なんて書かれてないんですけどね。でも、やっぱりもうちょっと細いほうがソースを活かせたんじゃないのかなぁ‥とも思いました。

ソース

オイスターソースと醤油をベースに、炒めた野菜の風味とごま油の香りを利かせた、中華風の焼そばソース。

(東洋水産「ニュースリリース」より引用)

ザ☆上海風

けっこう油脂成分が多めに含まれていますが、カップ油そばのように容器の底に溜まるほどの量ではありません。しかし、この油脂が今回のキーポイントです。およそ上海風のイメージといえばオイリーな仕上がりが想像されると思うんですけど、その芳ばしい油脂の風味が食欲をそそり、臨場感を演出。製品説明に書いてある通り、オイスターソースのコクを中心に醤油で香り付けを施して、胡麻油の芳ばしさに加えて野菜を炒めたような風味が重なり、胡椒をベースとした香辛料が全体の味を整え、りんご酢が絶妙なアクセントを奏でます。

旨味のベースはオイスターソースが担っており、適度な砂糖が甘さが味の奥行きを深め、すっきりとしたチキンエキスの旨味にラードを重ねているのですが、記憶を辿ると日清食品の「日清焼そばU.F.O. 上海オイスター焼そば」よりも重たくありません。横に並べたわけではありませんが、日清焼そばU.F.O.上海オイスター焼そばって地味に重たいですからね。その観点から見ると、上海(中華)風の中では食べやすい、むしろ繊細なソースと言えるかもしれません。そういえばチルドの「マルちゃん焼そば」にも通年商品の中に「芳醇中華風ソース」がありますし、この手の味付けには慣れているのかもしれませんね。

かやく

味付挽肉、キャベツ、ニラ。

(東洋水産「ニュースリリース」より引用)

それぞれ充実しています

味付挽肉はサイズが大きく、少しスパイシーな味付けで、意識して拾わなくても存在感があります。しかしながらジャンクな肉具材なので、ここはリアルな味付豚肉を入れてほしかったところではあるものの、小さくて存在感のない挽肉よりは嬉しいですね。キャベツは厚みがあって、みずみずしい食感から食べ応えがあり、単純な量的には可も無く不可も無しではあるものの、目立った過不足は感じませんでした。中でもニラのパンチが嬉しく、特にソースとマッチしていたので、もうちょっと多かったらなー。などと思いつつ、キャベツだけの製品も多い最近のカップ焼そば事情なので、それを思えば上等です。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
(標準は★3です)

ひとくち食べた瞬間こそ “今回は★5か!” などと思ったんですけど、比較的にソースが優しいテイストだったので、単純に味の濃度としては程よいラインに落ち着いていたのですが、もう少し麺の主張を抑え、しなやかさも意識したほうが全体の構図が整うような気がしました。いや、私の勝手なイメージのバイアスが干渉しての気掛かりだったらゴメンナサイ。こってりとしたテイストではあるものの、そこまで重たいわけではなく、でも麺は食べ応えバッチリだったので、よく言えば食べやすくも食べ応えが得られる、悪く言えば中途半端かもしれません。ただ、そこまで麺が暴れ倒しているわけではなかったし、ソースの組み立て方もオーソドックスながらに大きな隙は見せていなかったので、ちょっと★5即決には思い止まってしまいましたが、きちんと中華風のイメージが感じられる製品でした。

全体の食塩相当量は3.9gと汁なしカップ麺の平均値としては気持ち低く、だからこそ食べやすい面もあったのですが、もう少しオイスターソースなどの含有量を増やす‥いや、すでにソースはカタチになっていたので、やっぱり麺のサイズ調整ですかね。しかしながら麺単体としてのクオリティはバッチリ高品質だったので、今後とも意欲的に使っていただきたい油揚げ麺です。少しトータルバランスが気になりましたが、「日清焼そばU.F.O. 上海オイスター焼そば」と比較して “上海テイスト” という似通った土俵にありながら、麺の仕様やソースの組み立て方も含めて差別化が図られていたので、東洋水産の特徴とも言える精製ラードの芳ばしい風味が好きな方や中華風・上海風のテイストが好きな方は、とりあえず購入しておいても損のない製品になるかと思います。

【製品情報】



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