(「ホリエモン仮想通貨祭(2) 1800倍以上に爆騰したイーサリアムが取り出せなくなった!?」からつづく)
ホリエモン仮想通貨祭、第2部の後半で、堀江貴文さんの対談相手として登壇したのは、VALU代表取締役の小川晃平さん。VALUは2017年にリリースされたサービス。個人が株式のようなものを発行して、それを売買できるものだ。その売買はビットコインを使って行われる。
■小川氏「通貨は価格が安定的でないと、みんな使わないだろう」
堀江さんと小川さんの議論の最初の方では、まず、仮想通貨の価格の安定性が俎上にのぼった。
ホリエモンこと堀江貴文さんとVALU代表取締役の小川晃平さんが登壇。ここでは、まず、仮想通貨の価格の安定性が議論の俎上にのぼった。「通貨は安定的でなければみんな使わない」と言う小川さんに対し、「ビットコインはパラレルワールドの世界の中では安定しているのでは?」と主張する堀江さん。一部で同意しつつも、なんとなく意見が異なる様子の2人。果たして、議論の行方は…?
「通貨ってやっぱりstable、安定的じゃなかったら、みんな使わないだろうと思うんです。だから、仮想通貨の価格は上がるかもしれないけれど、『通貨』にはならないんじゃないかというのが僕の考え」と小川さん。
これに対し、第2部前半で大石さんが話していた“仮想通貨パラレルワールド論”を堀江さんは引き合いに出し、「ビットコイン価格はパラレルワールドの世界の中ではstableなんじゃないか。つまり、『仮想通貨界の通貨』としては安定してるんじゃないか」とコメントした。
【参考記事】
●ホリエモン仮想通貨祭(2) 1800倍以上に爆騰したイーサリアムが取り出せなくなった!?
すると、小川さんは一部同意しつつも、納得いかないような感じで、次のように話し始めた。
「そうですね。だけど、人がどこに価値を感じるかというのが見てみたいところですね。ビットコインを持っている人は多いと思うんですけど、実際、僕も一切使う気ないですからね。
要するに今の仮想通貨の流動性って、単なるトレーディングだけで起こっていて、現実世界での流動性はほとんどないわけですよね。本当の通貨になり得るかというと、ちょっと疑問に思ってます。
もしも、農産物がビットコイン建てで取引されるようになれば、ちょっと変わるんじゃないかな~と思っている。人間って生きていかなきゃいけないし、食わなきゃいけないので」
■堀江貴文の仮想通貨大予言。カギはQRコード決済にあり!
小川さんの話は、仮想通貨が本当の通貨になり得ないのではないか、というところから、「農産物のビットコイン建て取引」にまで発展していったのだが、ここで堀江さんが
「俺はなんか、そういうとこじゃないんじゃないかと思う!」
と割って入ったのだった。
そして、堀江さんは
「ある日、突然、何かが変わる!」
と近未来予想を熱く語り始めたのだ。
「ある日、突然、何かが変わる!」と熱弁を振るう堀江貴文さん。仮想通貨は、ある日、突然、現実世界に一気に浸透するって!? 堀江さんの予言は、近い将来現実のものとなるのか…?
「たとえば、キャッシュレスの決済は今までいろんな取り組みをしてきたわけじゃないですか。日本だったら、コンビニに行くと山のようにICカードのマークが貼ってある。
だけど、2~3年前から中国でアリペイとかWeChatペイとかがQRコード決済を始めちゃって。世界はそれに一気に塗り替えられつつある。
なんだ、QRコードで良かったんじゃん。なんで、ICカードにしちゃったんだろう。スマホが普及したので、コストのかかるICカードリーダーはもういらないんだよね。
ここ1~2年でQRコード決済がバーッと普及する。
LINE Payは手数料0%でやりますと言ってる。今まで現金しか使えなかった店も、クレジットカード決済は手数料が高くて…という言い訳をもうできなくなる。
そして、キャッシュレス決済になったときにどこかがやる気がする」
堀江さんが今、断然注目しているのはQRコード決済。そして、それが一気に普及して、本格的なキャッシュレス決済の時代が到来したとき、そこに仮想通貨が絡んでくると見ているようだ。
「仮想通貨が現実世界に一気に浸透してくる時期がどこかで来るんじゃないかと思っている。それが何なのかはわからないけど。これが俺の予言」
■タイムバンクを運営しているメタップスの動向に注目
堀江さんはビットコインのあとにアルトコインの波が来て、ビットコインFXの波が来て、そして、昨年(2017年)あたりからトークンエコノミーの波が来たと、これまでの仮想通貨界の流れを説明する。
そのトークンエコノミー系のサービスの1つが小川さんが運営するVALUだ。そして、ちょっと違うかもしれないけどと言いつつ、堀江さんがもう1つ挙げたのがタイムバンクだった。
タイムバンクは人の時間を売買できるというサービスで、メタップスが運営している。そのメタップスを率いているのが著書『お金2.0』(幻冬舎)でも話題の佐藤航陽社長だが…。
「この間、メタップスの佐藤君と朝まで語りあったんだよ。
『堀江さん、攻めてませんよね、最近』
『いや、俺、1回捕まったし……。君が攻めてくれ』
まあ、でも彼は今、日本で一番攻めてる者の1人だよ。韓国でICOしたり、会計基準がどうのこうのとか。
彼は覚悟してるみたいです。だから、何が起こるか、わからない」
と、こんな佐藤社長との会話を堀江さんが披露すると会場は沸いていたが、そんなときに小川さんは
「僕はどこかのタイミングで法定通貨を信用できなくなるタイミングが来るんじゃないのかなと思っている」
と発言。
「法定通貨を信用できなくなるタイミングが来るんじゃないか?」と発言する小川さんに対し、堀江さんは反論。むしろ、堀江さんが「日本で一番攻めてる者の1人」と評するメタップス社長・佐藤航陽氏あたりが「何かやらかすんじゃないか?」と、その動向に注目している様子だ
これに対し、またしても堀江さんは「俺はそうじゃないと思っている」と反論。「どっちかというと、メタップスの佐藤君みたいな人が何かをやらかすんじゃないかと思っている」と話していた。とにもかくにも、良くも悪くも(?)、堀江さんはメタップスの動向に注目しているようだ。
「仮想通貨が現実世界に一気に浸透してくる時期が…