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インタビュー

キムラ緑子・麻生祐未・須藤理彩

ただしゃべりたいからしゃべる、というお芝居は初めてかも

藤村光江は、どんな人物ですか?

とにかく元気な自由人ですね。スカートとブラウスの上に着物を合わせた衣装からも分かるように、変な人です(笑)。
だって、そうめんの話や、どこにも着地しない愚痴を延々としゃべって、一人で笑っていますから。しかも、食べながら。誰かを動かすための長ゼリフではなく、ただしゃべりたいからしゃべる、というお芝居は初めてかもしれません。満腹の麦ちゃん(麻生祐未)とめあちゃん(めあり・須藤理彩)に「しゃべらないぶん、私たち食べますから!」なんて言われながら、頑張りました(笑)。

光江はしゃべり方も変わっていて、東京から関西に嫁いで身につけた“エセ関西弁”です。当初は、(脚本の)北川(悦吏子)さんが書かれた関西弁を、関西出身の私が少し手を加えながら演じることになっていたんです。でも、北川さんの関西弁には完成された心地よいリズムがあるから、私のリアルな関西弁では、どうもしっくりこなくて。そんな経緯で、「エセ関西弁を使う人物」という設定になりました(笑)。

「自分がしっかりしなきゃ」という意識があったはず

光江はとても個性的ですが、しっかりしている一面もあるそうですね。

上のお姉ちゃんらしく、責任感が強いんですよね。お父ちゃんが亡くなったあとは「3月うさぎ」(帽子店)を守ってきたし、姉の繭子(まゆこ)が亡くなったときも、その子どもである涼ちゃん(涼次・間宮祥太朗)を引き取った。妹二人とは歳が離れているから、「自分がしっかりしなくちゃ」という意識が、いつもあったでしょうね。

ただ、涼ちゃんを自分の子だと思って愛情を注いだ結果、かなり甘やかしてしまったようで……。鈴愛ちゃん(永野芽郁)から見たら、バカババたちだと思います。この三姉妹が、子育てに失敗したことに気づけるのか、はたまた気づけないのか――それは、観てのお楽しみとさせて頂きます(笑)。

何事も鳥を基準に考える野鳥オタクです

藤村 麦は、どんな人物ですか?

三羽の野鳥をあしらった帽子をかぶり、カルチャーセンターで野鳥講座を持ち、100円ショップ「大納言」にも野鳥コーナーを作らせる……という、根っからの野鳥オタクです(笑)。鈴愛ちゃんをシマエナガに、祥平さん(斎藤 工)の髪型を鳥の巣に例えたりして、何事も鳥を基準に考えている節がありますね(笑)。

そんなふうに変わっている麦ですが、夢見がちというわけではなく、割と現実を見ている人です。情熱で突っ走りがちな光江姉ちゃんを制する場面も多いですね。でも、麦もそれほど人生経験があるわけじゃないから、ただのケンカになってしまい、妹のめあちゃんに仲裁されるんですけれど(笑)。
私自身は三姉妹の長女なんですが、そこまで熱いほうでなく、しっかりしてもいないので、そういう意味では麦に近いかもしれません。

三オバでのシーンは、これでも、それなりに抑えています(笑)

藤村三姉妹でのお芝居は、現場でどんなふうに作っているのでしょうか?

にぎやかなシーンが多いですが、現場では、三人ですごく冷静に分析しながら演じています。「ここを一拍だけ早くしよう」「このタイミングで物を持てば、もっとここを見せられる」というふうに、(キムラ)緑子さんを中心に、細かくアイデアを出し合っているんです。たくさんのヒントがいただけて、私としても助かっています。
食事しながらのお芝居は難しいのですが、おかげさまで、すごく息の合ったシーンにできました。あとは、食べ物がちゃんとおいしそうに見えていればうれしいな……(笑)。

三オバの楽しい空気感と、ドラマ全体の空気感とのバランスも、気をつけたいなと思っています。【人生・怒涛編】は、鈴愛ちゃんの人生が岐路を迎えるパートでもありますからね。三オバでのシーンは、これでも、それなりに抑えています(笑)。

「あれ?これ須藤理彩じゃん」と思うことがあります

藤村めありは、どんな人物ですか?

めありは、なんでもお姉ちゃんたちにやらせる末っ子気質。夫と別居状態になり、実家でダラダラと過ごすうちに、女を捨てていった人です(笑)。髪はボサボサで、パジャマで過ごすこともざら。男勝りなところがあり、思ったことをすぐ言葉に出してしまうのは、私自身にも近いですね。撮影した映像を見て、「あれ?これ須藤理彩じゃん」と思うことがあります(笑)。

そんなめありも、藤村三姉妹の中では、まともなほう。上の二人がケンカをしたときには、いつも止めに入っています。
個性的なキャラでありながら「まともさ」を表現するのは、ちょっと難しかったですね。過去に水商売をしていたという設定をヒントに、他人に気を配ることもできる人だろうと考えて、役を作っていきました。ふてくされているようなシーンでも、よその人には最低限の礼儀を尽くすようにしています。

「涼ちゃ~ん❤」と甘やかしたくなる気持ちも分かります

藤村三姉妹と、甥である涼次との関係は、どんなものだと捉えていますか?

三人とも子どもがいないから、とにかく甘やかしてきたわけですが……その自覚がないのが怖いですね。どこか、育て方を間違えている気がします。

涼ちゃんが、ピアノやギター、テニスに夢中になり、プロになると宣言したけど長続きしなかった……という過去のエピソードからも、当時の三オバが想像できます。絶対にダメだろうなぁと思いながらも、「頑張れ! 頑張れ!」とおだてて、「わぁ~できなかったねぇ~よしよし~」って言っていましたよ、きっと(笑)。
(涼次役の)間宮(祥太朗)さんの“ほや~ん”とした雰囲気に触れて、「涼ちゃ~ん❤」と甘やかしたくなる気持ちも分かる気がしました。

でも、もし鈴愛ちゃんと涼ちゃんに子どもが生まれたら、愛情のベクトルが一気に変わりそうですね! “三オバ”から“三ババ”になって、「こっちおいでー!」って、取り合いになる気がします(笑)。

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