周瑜は、蔡和や蔡中たちが偽りの投降をした事を見破りますが、それを逆手に取る事にします。そこで、苦肉の策を講じる事にしますが、それは苛烈極まるものだったので、詳しく紹介しましょう。
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『第41話 苦肉の策』のキャスト
周瑜が、呉の陣営にほころびが生じているように見せていく『第41話 苦肉の策』に登場した人物や、声優さんたちは以下の通りです。
- 曹操(魏)/周瑜に策を講じる丞相(声:樋浦勉)
- 于禁(魏)/水軍の調練を終わらせる将軍(声:大羽武士)
- 蔡中(魏)/呉に投降する蔡瑁の従兄弟(声:林和良)
- 蔡和(魏)/蔡中と共に行動する兄弟(声:里卓哉)
- 周瑜(呉)/苦肉の策を講じる大都督(声:小山力也)
- 小喬(呉)/夫の周瑜と激突してしまう奥方(声:園崎未恵)
- 魯粛(呉)/周瑜と諸葛亮の葛藤に悩む文官(声:岩崎ひろし)
- 呂蒙(呉)/周瑜に従う将軍(声:成田剣)
- 甘寧(呉)/少し性格に問題がある猛将(声:大羽武士)
- 黄蓋(呉)/周瑜の軍令に逆らう老将(声:小山武宏)
- 程普(呉)/黄蓋の助命を嘆願する将軍(声:里卓哉)
- 諸葛亮(江夏)/東南の風を吹かす軍師(声:堀内賢雄)
『第41話 苦肉の策』のストーリー
魏の陣営から、蔡中や蔡和たちが「兄(蔡瑁)が丞相に処刑されたので、仇を取らせて下さい」と周瑜に偽りの投降をしてきました。周瑜は、その投稿を快く引き受けます。所が、魯粛と諸葛亮たちは「周瑜殿が、この偽りの投降をどのように利用するか、腕の見せ所ですな」と密かにあざ笑いました。
周瑜の苦肉の策(起)
周瑜は軍議を開き「曹操は100万もの大軍を率いているので、短期決戦とはいかん。3ヶ月の兵糧を分配するので、長期戦に備えよ」と命令。所が、黄蓋は「ふん、大都督。ここにとどまり、はや半年。これ以上待てん。そなたでは3月どころか、30月経っても行動を起こせん」と激怒。
これに周瑜は「黙れ!再び、そのような事を言っては許さん」と怒りますが、黄蓋は「若輩者が、広い心を持った主君のもとで好き勝手しおって」と言い返したます。さすがに周瑜は我慢の限界を超えて死罪を申し付けますが、程普・太史慈・甘寧たちが「罪を犯したとしても、戦の前に将を斬るのは不吉です」と助命嘆願します。
これには、周瑜は減刑を考え、棒叩き100回にしますが、程普は「黄蓋殿は高齢なので死においやるも同然」と、さらなる減刑を願います。しかし、周瑜は「1回たりとも減らしてはならん」と厳命。外に引きずり出された黄蓋はヒモでしばりつけられて、何回も棒で叩かれてしまうのです。
黄蓋の傷(承)
棒で背中を叩かれ続けた黄蓋は、 背中から血を流して、口からも血を吐き出して、足は無残にも砕かれてしまいました。これに、魯粛は諸葛亮へ会いに行って「多くの将軍が周瑜殿を止めようとしたのに、なぜ諸葛亮殿は止めて下さらなかったのですか」と尋ねます。
諸葛亮は「これは周瑜殿の苦肉の策でしょう」と取り合おうとしませんが「それが分かっていればこそ、そなたが止めれば、この策は真実味を増して、周瑜殿の智謀も助ける。そうではあらぬか?」と強めに迫ります。これには、さすがの諸葛亮も「そうでした、うかつでした。やはり私が止めるべきでした」と頭を下げます。
魏の陣営では、曹操のもとへ黄蓋の密使が偽りの投降の手紙を届けていました。しかし、曹操は「黄蓋め、苦肉の策でこのワシを騙す気か」と見破ります。しかし、蔡和たちから密書が届けられて、周瑜が本当に黄蓋を棒叩きにした事が分かり、曹操は周瑜の計略を信じてしまいます。
周瑜の誤算(転)
于禁が、遂に水軍の調練が終わったので、曹操たちは水軍を閲兵(えっぺい)する事にしました。曹操は「于禁よ、これほどの勇壮な水軍があったか!」と上機嫌になり、宴を開いて、多くの将たちを労う事にしました。その宴では、多くの将軍や軍師たちの前で、曹操は今までの戦いを思い起こして、歌を披露して、勝利を確信します。
呉の陣営では、着々と戦の準備をしていた周瑜ですが、風になびく旗を見ていたら、いきなり苦しくなって倒れ込んでしまいます。これには側にいた小喬や呂蒙は心配になりますが、諸葛亮はなぜ周瑜が倒れてしまったのか承知していました。
諸葛亮は魯粛に連れられて、周瑜が倒れたのは東南の風が吹いていない事を指摘します。実際に、東南の風が吹かない状態で火攻めを行なってしまえば、自軍が炎に包まれてしまうので、周瑜は「風向きを失念していた」と無念の表情を浮かべます。所が、諸葛亮は「祭壇を設けてくれたら、東南の風を吹かせてみせましょう」と断言しました。
周瑜と小喬が激突(結)
諸葛亮は祭壇で祈りを捧げる中で、周瑜は呂蒙に「東南の風が吹いても吹かなくても諸葛亮を処罰せよ」と厳命しました。なぜなら、風が吹かなければ軍令違反であり、風を吹かせる事ができたら、そのような者は江東にとって脅威だからです。
そして、東南の風が吹き始めたら、諸葛亮は急いで引き上げていきます。そこへ呂蒙が軍を率いて諸葛亮を追撃しますが、小喬は夫を救ってくれた諸葛亮を逃してしまうのです。これに気付いた周瑜は剣を小喬に向けて「すぐ出てゆけ、もう2度と私の前に現れるな、いけ」と立ち去っていきました。
呉の陣営が揺れ動く中で、はたして周瑜は80万もの曹操の大軍を打ち破る事はできるのでしょうか?
『第41話 苦肉の策』の感想
周瑜が蔡和たちの偽りの投降を利用していく『第41話 苦肉の策』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。
三国志の名言『苦肉の策』
周瑜が考え出した苦肉の策または苦肉の計とも言えますが、この策は自分を苦しめてでも敵をあざむく計になります。このような計は、中国だけではなく日本でも行われていて、かつて豊臣秀吉は徳川家康を従わせるために、妹や母を人質に差し出しました。
最初、妹を差し出した事に驚いた徳川家康でしたが、それだけでは上洛しようとしません。しかし、母まで差し出した事によって、豊臣秀吉の真意や覚悟のほどを知って、観念して上洛する事にします。そして、上洛した所で豊臣秀吉から「明日はワシに嘘でも良いから頭を下げてくれ」と頼まれて、臣下の礼を取る事になりました。
『第41話 苦肉の策』の残念な所
諸葛亮が、祭壇で東南の風を吹かせる訳ですが、これはフィクションなので、特に諸葛亮が偉いという訳ではありません。実際に赤壁の詳細はあまり分かっていないのですが、それは正史三国志が魏を正統なる王朝と描かれているので、魏に不利な事は省略されています。
そのため、正史三国志が、もう少し赤壁について詳細に書き記してしれば、赤壁で行われた合戦がどのような内容だったのか分かるので、そこが残念な所ですね。
『第41話 苦肉の策』の見所
周瑜による苦肉の策で、黄蓋は血まみれになってしまいます。この策によって、曹操を騙す事によって火攻めを成功させるので、黄蓋が苦しんでいくシーンは絶対に必要な訳です。しかし、私はこのシーンよりも、周瑜と諸葛亮が張り合ってしまい、その間をとりもつ魯粛が苦労するシーンのほうが、何とも滑稽(こっけい)で面白かったです。
本当に、この男(魯粛)は苦労するなぁと思ってしまいましたが、この男が後に呉の国土を広げる策を呂蒙に伝えるので、今後の活躍から目が離せませんね。
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