昨年2017年に、劇場版公開20周年を迎えガラッと方向転換した「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」にまんまとホイホイされた、ポケモン世代ど真ん中の私。
今年もシリーズ最新作「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」を観に行ってきましたー!
サトシの整形っぷりやキャラクターの多さに不安を抱えつつも(笑)、まさかまたポケモン映画に戻ってくるとは思わなかったな〜
Index
劇場版ポケットモンスター みんなの物語
監督 | 矢嶋 哲生 |
---|---|
脚本 | 梅原 英司 高羽 彩 |
出演者 | 松本 梨香 大谷 育江 芦田 愛菜 川栄 李奈 中川 翔子 濱田 岳 大倉 孝二 野沢 雅子 山寺 宏一 |
公開 | 2018年 |
製作国 | 日本 |
あらすじ
人々が風と共に暮らす街・フウラシティでは、1年に1度だけ開催される“風祭り”が行われていた。
祭りの最終日には伝説のポケモン・ルギアが現れて、人々はそこで恵みの風をもらう約束を、昔から交わしていたという。ポケモン初心者の女子高生、リサ。
嘘がやめられなくなってしまったホラ吹き男、カガチ。
自分に自信が持てない気弱な研究家、トリト。
ポケモンを毛嫌いする変わり者のお婆さん、ヒスイ。
森の中で一人佇む謎の少女、ラルゴ。偶然、風祭りに参加していたサトシとピカチュウは、5人の仲間たちと出会う。
それぞれが悩みを抱え、パートナーのポケモンと一歩を踏み出せない中、みんなが出会うことで、運命の歯車が動き出す・・・ルギアとの約束は守られるのか?そして幻のポケモン・ゼラオラの正体とは??
今、人とポケモン、みんなの絆が奇跡を起こすー。(公式サイトより)
大人気RPG「ポケットモンスター」の劇場版シリーズ第21弾。
2作前まではアニメ版の流れを汲んだストーリーでしたが、20周年の前作を機にガラリとテイストを変更。
今作も映画オリジナルのストーリーで展開されます。
監督はついに湯山 邦彦さんから矢島 哲生さんに交代。
矢島さんは前作の『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』では副監督・絵コンテ・原画を担当されていました。
にも
やっぱりポケモン最高ー!
いや〜、やっぱりポケモン最高ですわ!
今作もアニメシリーズとは一ミリも関係ない舞台設定、ストーリーだったのですが、これがやっぱり私のような昔のお友達にはかなり効果がありますね。
前回は初期のアニメシリーズに沿った展開もあったので、ここはこうがいいこうじゃなかったって比較してしまったのですが、今作は完全にオリジナルストーリーだったので、変に比較することなく楽しめました。
キャラクターがたくさん登場していて、話がとっちらかっちゃうんじゃないかと心配でしたが、しっかりストーリーもまとめられていましたね。
よくできていました。
ルギアが登場するときの音楽が、『劇場版ポケットモンスター ルギア爆誕』のあのオカリナの音楽でテンション上がったな〜!
やっぱルギアってかっこいいよ!
媚びてんな〜と斜め上からの気持ちで観に行った前作で、まんまとのっかってしまったわけですが(笑)、今作も見事乗せられてしまいました。
20周年を迎え、思い切った方向転換を行ったシリーズ2作目、これはマーケティング的にも大成功な気がしますね。
現に10年以上離れていた私も舞い戻ってきてしまいましたし。
一方で、昔からのファンはどう思うのかな〜てのも気になるところ。
同じようなご長寿作品の「名探偵コナン」も最近盛り上がりをみせてますが、私としてはコナンは昔のテイストの方が好きなんですよね〜
だから長年のポケモンファン的には、最近の傾向はどう感じているのかなって気になっちゃいます(笑)
あ、もちろんラストもホイホイされました。
暗くなったスクリーンを見つめながら、「この流れだとエンテイか〜でもエンテイって去年出ちゃったしな〜」とぼんやり考えていたら。
暗がりの中から浮かび上がる水泡、彼、そしてあの名台詞。
にも
一歩踏み出せない人たちが、ポケモンに背中を押してもらう物語
今作も劇場版オリジナルストーリー。
サトシとピカチュウは登場しますが、ストーリーはアニメ版やゲーム版には全く関係がありません。
前作はまだアニメシリーズ初期のテイストが残っていましたが、今作は完全にオリジナルのストーリーでしたね。
おきまりの流れがないなと感じる部分もありました。
今後の劇場版に関しては、このテイストでいくのかな?
とある町で開催されたお祭り「風祭り」にあつまった人たち。
彼らが抱えるコンプレックスを、ポケモンと一緒に乗り越えることが今作のキーポイント。
彼らがコンプレックスをポケモンと乗り越えることで、人とポケモンとの共存の形を描いています。
前作で、もしもこの世にポケモンがいなかったら、ポケモンとの出会い・友情を描き、今作でポケモンとの共生を描く。
今作もなかなか大人向けなテーマ、メッセージですね。
にも
ポケモンと共存する未来を切り開いた人間たちが辿り着く次のステップは・・・
そう、それが次回作につながるわけですよ。
う〜わ〜。やばいやばい。劇場版気合い入ってますわ。
早く来年が観たいな〜!
人間ドラマがしっかり描かれています
さて、今作は今までの作風と違ったな〜と感じたポイント2つがありました。
まず悪役がいない。優しい世界。
これは驚きました。
今まで私が観てきた劇場版では明確に悪があり、それにサトシたちが立ち向かっていくお話でしたよね。
今作ではその悪がなく、サトシたちは敵ではなく自分自信に立ち向かっていきます。
リサ、カガチ、トリト、ヒスイ、ラルゴ。
年齢や性別がバラバラな彼らですが、過去にトラウマを抱えていたり、性格に問題があったり、と現実の世界でも私たちが抱えるような悩みを抱えながら、それぞれの世界で生きてきました。
変わりたいと心のどこかで思いながらも変わることができない。
くさくさした日々を過ごしていた彼らは、風祭りに参加することで、ポケモンと出会うことで、人生が変わるのです。
ここまで読んで気づかれたかもしれませんね。
2つめのポイントは、サトシが主人公じゃない。
前作を含めた今までの作品では、当たり前ですがサトシが主人公で、彼を中心に物語が進んでいきます。
ところが今作ではサトシはサポート役に回っているのです。
5人の迷える子羊を導くのが、サトシ。
サトシが裏方に回り、新たなキャラクターたちが主人公になることでより作品のオリジナリティが増していました。
ひとりひとりのキャラクターやバックグラウンド、エピソードも丁寧に描かれていて、キャラクターへ親近感がわきますし、きちんとそれぞれの物語が最後にはひとつにまとまっていて・・・すごくよくできた脚本でした。
にも
こんなこと言うのも変ですけど、10歳のサトシ、貫禄があるんですよ(笑)
いやあさすが20年ポケモンマスター目指している人のセリフは違いますよ・・・
サトシの「ポケモンと一緒ならなんでもできる気がするんだ!」というセリフ。
本当ですよ!!ポケモンと一緒なら私もなんでもできる気がする!!だから早く現実世界にポケモンください!!!!
いいなあ〜ポケモンがいたらなあ〜
私ももっと素直に生きられると思うんだよね〜(笑)
ゲスト声優多めですが、みなさんお上手です
今作は人間のキャラクターが多い分、ゲスト声優も多かったです。
芦田 愛菜さん、川栄 李奈さん、濱田 岳さん、大倉 孝二さん、野沢 雅子さんが今年のゲスト声優さんでした。
いやー、みなさんお上手!
最近は『名探偵コナン ゼロの執行人』のゲスト声優お二人(上戸 彩さん、華丸 大吉さん)の演技もよかったし、なんだかいい流れがきています(笑)
野沢さんなんかはあり得ないと思いますが、やはりテレビや映画メインの方は声だけの演技って慣れないようで、キャラクターの動きや表情、本編の盛り上がりとの違和感みたいなものが目立って気になっちゃうんですよね。
今作のゲスト声優さんはみなさん自然でよかったですね。
皆さんキャラクターに合った声で、自然に作品に没入できました。
芦田 愛菜ちゃんなんかすっかり大人の声になって・・・
全然わからなかったです。
野沢さんは後半声を荒げているところがやや悟空に聞こえましたが(笑)、まあご愛嬌。
でもそれ以外は悟空に聞こえなくて新鮮でよかったな〜
久しぶりにおばあちゃん声聞いたかも。いや、もしかして初めて?
やっぱり少年役やらせたら松本 梨香さん最高ですよね〜
なんであんな男の子の声出せるんだろう。しかも20年以上も。すごすぎて謎です。
松本さんの演技って、こう、情熱があって、心動かされるんですよね。
松岡修造的な・・・サトシってそういうところあるよね?
でもそこが彼の素敵なところなんだろうな。みんなが彼の言葉に動かされて、彼について行きたくなるんだろうね。
そういやしょこたんが最後までどの役やっているのかわからなかった・・・
しょこたんめちゃくちゃ声優上手くなってますね!すごい。
登場するポケモンも、やっぱり狙ってる
今作登場したポケモンはほとんどが第1、2世代!
前作はもうちょっと後の世代のポケモンもいたような気がしますが・・・
うーん、ターゲット層丸わかりで笑っちゃいます(笑)
にも
いや、でもいまってきっと「Pokemon GO」も人気だし、その辺のファンも狙ったチョイスなんだろうな〜
実際、劇中でPokemon GOっぽいことしてたんですよ!
「風祭り」のイベントで、会場内にいるイベント専用のポケモンを制限時間内にどれだけつかまえられるか、みたいな。
しかも劇中で捕まえられていたポケモンがコラッタとかゴルダックとかウソッキーとかバンギラスとか・・・
めっちゃ「Pokemon GO」でみるやつばっか!
これ「Pokemon GO」じゃん!とずっと思ってました。
でもうまいですよね、へたすりゃ絶対観ないであろう中高年を劇場に呼ぶことができますからね〜
今作のまぼろしポケモン「ゼラオラ」は、最近のちびっこが好きそうなデザインでしたね。
最初にネットでみたときはあんまり好きなデザインじゃないな〜とか思っていましたが、実際に本編でみるとなかなかイケメンで好きになりました。
にも
ゼラオラも悪いやつではなくて、辛い過去を抱えて生きてきたんです。
その過去から解放してあげるのが、やっぱりサトシなんですわ。
ゼラオラの全力の電気技をモロに食らっても、ピンピンしているサトシをみておもわず笑っちゃいました(笑)
今作は人間だけでなくポケモンも、自分と向き合って、自分を乗り越えていましたね。
ラルゴの「ポケモンがいればなんでもできる、ポケモンにとっても、人間がそうであってほしい。」というセリフ、しびれました。
ポケモンの世界では、人間もポケモンも平等であるべきなのでしょう。
ポケモンは道具じゃない。友達なんだ!!!!
でももっとルギアの出番はあってよかったよ。
あの音楽とともに登場したときは震えたよ。
でもそのあとのミュウツーでもっと震えたね。びっくりするくらい自然に「ハァ〜」って息が漏れたね。
総評
評価
良かった点
- 人間ドラマが濃厚
- 脚本が綺麗
今までとテイストの違った作風ですが、とてもよかったです。
悪かった点
- ルギアの出番が少ない
完全に私のわがまま(笑)
ルギアもっと活躍して欲しかったよ!ポスター詐欺じゃん!
まとめ
純粋にとてもおもしろかった!贔屓目なしに良作だと思います。
子ども向けの勧善懲悪ストーリーではなくて、ポケモンと人間の関係や人間ドラマがメインなので、大人でも本編を十分楽しめるでしょう。
ポケモンの世界で選ばれし存在だったサトシがサポートに回ることで、より私たち目線の物語が展開されている本編は、まさに「みんなの」物語なわけです。
逆に言えば、ちびっこはバトルが少なくて盛り上がりに欠けると感じたかもしれませんね。
完全オリジナルストーリーというのもよかったかもしれません。
去年のように、思い出補正強すぎてあれこれ比較してしまうということがなかったので。
前作よりも私は今作の方が好きですね。
ポケモン全く興味なくても楽しめること間違いないです!
そんでそのままハマってください。もうすぐ新作出るんで。
は〜来年楽しみだなあ〜来年も絶対観に行こう。おしまい。
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