7月20日にリコーイメージングが発売した、PENTAXブランドからは実に2年ぶりとなる新レンズ「HD PENTAX-D FA 50mm F1.4 SDM AW」を早速購入しました。35mmフルサイズ対応の大口径標準単焦点レンズです。
優れた低反射特性の「エアロ・ブライト・コーティングII」や「HDコーティング」、新設計の「リング型超音波モーター」(SDM)といった最新技術を惜しみなく投入。先に発売している「HD PENTAX-D FA★70-200mmF2.8ED DC AW」に続く「新世代のスターレンズ」です。
ただし、予約が殺到したため「製品を届けるのに時間がかかる場合がある」と公式にアナウンスされるほどの人気。発売日すぐに店頭での購入は難しいかもしれません。
Kマウントのフルサイズ対応単焦点標準レンズとしては、現行品とはいえ90年代に登場した「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」と「smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited」の2製品しかなく、サードパーティーメーカーのものは現在入手困難。2016年にフルサイズの「PENTAX K-1」がリリースされて以降、最新技術を取り入れた新しい単焦点レンズをK-1ユーザーが熱望する中、ようやくの登場です。
早速、愛用しているPENTAX K-1にセットし、ポートレート撮影に赴きました。カメラの設定は、カスタムイメージ(色調設定)をポートレートに。その他ノイズリダクションやレンズ補正などの設定は全てオフにして撮影しています。
今回ロケ地に選んだ神戸は雲ひとつない晴れ。空は青いけれど光は硬め。ポートレートには少し厳しい空模様だったので、やや日が落ちるのを待って撮影しました。数枚シャッターを切った印象は、ピント面は繊細かつ、大口径のレンズにもかかわらずゴーストやフレアがほとんど発生しない、クリアでニュートラルな描写、滑らかなボケ味といったところ。ポートレート撮影にはまさに理想といった使い心地です。
ただ、このレンズはフード着用時で約955グラム、K-1と組み合わせると約1965グラムと重量級。気軽に振り回そうと考えると、さすがにバッテリーグリップまで付ける気にはなりませんでした。
AFはほとんど無音といえるほど静かで、それなりに素早く合従します。爆速というほどではありませんが、ファインダーをのぞいてスポットAFで狙ったポイントに合従する、必要十分の速度といった感触です。ただし、絞り開放でモデルの目にしっかりとピントを合わせたいなど、シビアな要求に応えるほどではなく、ライブビューでのスポット選択や、クイックシフト・フォーカス(AF後のMF)による微調整が必要です。今回のレビューに使用している初代K-1と比べて、AFが改善されているという「PENTAX K-1 Mark II」では、もう少し使い心地が異なるかもしれません。
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