【一覧表あり】転職サイトで届くスカウトメールの種類と特徴・採用可能性

転職サイトを運営する各社が展開するサービスの中に「スカウトサービス」がある。

運営会社によって様々だが、条件の合う転職サイトの登録者に対してスカウトメールを送り、応募企業の出している求人への応募を促すことが主なサービス内容だ。

実際にスカウトメールを受け取って次のように感じたことはないだろうか。

  • スカウトというより応募を促すだけのダイレクトメールに見える
  • スカウトに応じても結局不採用にされるのではないか
  • 自分の登録情報とその会社の求人内容が合っていない

そこで、現役の採用担当者でもあり転職サイトの裏事情を知る筆者が、スカウトサービスとは何か、企業側はどのようにしてスカウトメールを送るのかを伝授する。

転職サイトが提供するサービスである限り、正しく知って利用すれば転職に有利に働く可能性は高い。

スカウトに対する不安を解決して、転職成功に向けて最大限利用して欲しい。

目次 [表示する]

スカウトサービスとは

スカウトサービスとは、転職サイトや転職エージェントサービスに登録したユーザー宛に、企業またはエージェントからスカウトメールが届くサービス

企業やエージェントは、求人情報の条件に合う登録ユーザーを探してスカウトメールを送っているので、効率よく採用可能性の高い応募ができる。

スカウトメールとスカウトに似たメール

転職サイトから届くメールには、スカウトの他に、オファー、関心通知、マッチングメールなどがある。

それぞれ詳しく解説していくので利用の参考にして欲しい。

スカウトメールとオファーメールの違い

サービスを提供している各社でその特徴は少しずつ異なるが、「スカウト」と「オファー」はほぼ同じだと思って良い。

スカウト、またはオファーの特徴を要約すると次のようになる。

スカウトメール・オファーメールの特徴

  • 転職エージェントから、持っている求人案件にマッチする登録ユーザーとして、応募を促すメールが届く
  • 転職エージェントからのスカウト案件への応募から、選考に関するサポートを受けることができる
  • 企業の採用担当者から転職サイトなどを通じて、あなたに関心があるので選考に応募して欲しいとメールが届く
  • 企業からのスカウトでは面接確約、一次面接の免除などの特典が受けられる場合がある

関心通知、マッチングメール

スカウトに比べ、関心通知やマッチングメールはある程度機械的に送られると思っておいて良いだろう。

転職サイトに登録された求職者の情報に対して絞り込みをし、一斉送信するケースがほとんどだからだ。

このメールはたいてい次のような内容で送られてきているはずだ。

  • 求人を出している○○社があなたに関心を持っているようです
  • あなたの登録情報(または希望条件)にマッチした求人があります

もちろんここから応募すれば、自身のスキルや希望と求人が合っている可能性は高く、その分採用にもつながりやすい。

しかしスカウトメールと違って特典が受けられるという場合は少なく、応募に関しては通常の応募と変わりはない。

企業が自社の求人を見てもらうために送信しているので、過度な期待は禁物だ。

スカウトのメリットとデメリット

転職サイトなどによってそれぞれ異なるが、スカウトメールのメリットとデメリットについて紹介する。

サービスを良く知った上で活用し、応募から選考までを有利に進めて欲しい。

スカウトのメリット

採用の可能性が高い求人に応募できる時点でメリットといえる。

また、スカウトの種類によっては選考が優遇されるなどの特典があり、最大のメリットだろう。

スカウトメールの4つのメリット

  1. スカウト限定の非公開求人に応募できることがある
  2. 面接確約、1回面接など、選考が優遇される場合がある
  3. 求人内容と自分の経歴がマッチしていることを確認できた上で選考に参加できる
  4. 自分のキャリアにどのくらいの需要があるのかを知ることができる

スカウトのデメリット

スカウトサービスの利用は、自分で何枚も応募書類やメールを出すのに比べて、待っていることで向こうから案内が来るので応募先を絞り込むのは多少楽ができる。

しかしその反面、相手任せになってしまうため、自分が望んだ内容やタイミングでないことも多いのがデメリットといえるだろう。

スカウトメールの3つのデメリット

  1. サービス利用しているがスカウトメールが届かないことがある
  2. 自分の希望していない業種や職種でもスカウトメールが届く
  3. 直接応募や転職エージェントによる紹介に比べて時間がかかることが多い

転職サイト各社が展開するスカウトサービス一覧

転職サイト各社がそれぞれどのようなスカウトサービスを展開しているのか、そのいくつかを紹介する。

応募時点での採用可能性ランク(S~C)と併せて一覧表にまとめるのでぜひ参考に利用を検討して欲しい。

転職サイト スカウトの名称 サービスの概要
リクナビNEXT プライベートオファー
(可能性ランクA)
登録ユーザーの条件が求人とマッチ度合いが高いと個別面接の案内が届く
興味通知オファー
(可能性ランクB)
登録ユーザーの希望職種などが合っていれば求人情報を一度見て欲しいといった内容の案内が届く
オープンオファー
(可能性ランクC)
企業が設定した検索条件に沿って求人案内が届く
マイナビ転職 プレミアムスカウト
(可能性ランクA)
登録ユーザーのWeb履歴書の内容に対して興味のある企業からメールが届く。年収保証などの特典がある
スカウト
(可能性ランクB)
プレミアムスカウトと同様にメールが届き、書類選考免除などの特典がある
スカウト限定求人
(可能性ランクB)
条件が合ったユーザー宛にスカウト限定の非公開求人の案内が届く。マッチング重視の企業が多い
DODA(デューダ) 面接確約オファー
(可能性ランクA)
登録ユーザーのWeb履歴書の内容に対して興味のある企業からメールが届く。面接が確約されている
非公開求人オファー
(可能性ランクB)
社外秘のプロジェクト立ち上げなどの理由から非公開の求人が送られてくる
ビズリーチ プラチナスカウト
(可能性ランクS)
登録ユーザーのWeb履歴書の内容に対して興味のある企業、またはヘッドハンターからメールが届く。
面談または面接が確約されている
スカウト
(可能性ランクA)
登録ユーザーのWeb履歴書の内容に対して興味のある企業、またはヘッドハンターからメールが届く。
無料プランでは閲覧、応募ができない求人もある

「リクナビNEXT」のスカウト

リクナビNEXTのスカウトは、プライベートオファーが選考に直結する、有効なスカウトといえる。

興味通知オファーやオープンオファーは、求人情報を見て応募の判断ができれば充分だ。

他者の転職エージェントサービスと併用して使うなどの方法に向いているといえるだろう。

リクナビNEXTを無料で利用する

「マイナビ転職」のスカウト

マイナビ転職でのスカウトはどれが来ても応募に直結させやすい。

ただし、望まない仕事内容でのスカウトも特典付きであったりする点、人によってはスカウト待ちが長くなる点はデメリットといえるだろう。

マイナビ転職を無料で利用する

「DODA」のスカウト

DODAのスカウトも選考に直結する分、人によっては多くはないかもしれない。

しかしその分、書類選考がないなどの特典が受けられるのでひとつひとつの案件には丁寧に対応するようにしよう。

DODA(デューダ)を無料で利用する

「ビズリーチ」のスカウト

ビズリーチの場合は、すべての機能を使うためには有料のプレミアム会員に登録する必要がある。

ヘッドハンターか企業の担当者からのスカウトを受けて選考に進めるというサービスなので、高収入案件の転職ならば有料会員に登録して利用することが必須になるだろう。

ビズリーチを利用する

スカウトメールの裏事情

ここまでは主にスカウトを受ける側の視点で解説した。

さらにスカウトする企業の温度感が分かるようにスカウトメールを送る側の裏事情を伝授する。

スカウトを受けた時の判断材料としてぜひ役立てて欲しい。

転職サイトの登録情報はデータベースとして共有される

大手転職サイト各社に登録すると、サイトの登録ユーザーに対して別の転職エージェントやキャリアコンサルタントからスカウトメールが届く場合がある。

個人情報が守られる範囲での共有が原則だが、登録する際の細かい規約にはこうしたデータベース共有に同意する項目もあるので、気になる人は確認しておくと良い。

またこうした背景からも、登録する際のWeb履歴書はあなたの「売り」を余すところなく記載しておくことをおすすめする。

大手転職サイトに登録するとデータベースを介して転職エージェントの持っている求人案件と、あなたのWeb履歴書のマッチングが行われ、条件が合えばスカウトメールが届く。

単に「こんな求人がありますよ」というDMレベルの案内メールか、応募メリットがあるスカウトかを見極める必要があるが、あなたの情報により多くの企業の目が留まる方が有利なのは言うまでもないだろう。

企業はどのようにしてスカウトメールを送っている?

企業側がどのようにしてスカウトメールを送っているか、3つの転職サイトを例に紹介する。

過度に期待することは出来ないが、採用の可能性が高いスカウトを逃さないように参考にして欲しい。

@type

@type」はIT系やキャリア採用に強い転職サイトで、いわゆる「関心通知」や「マッチング」のメールが多い。

企業側が条件検索によって登録ユーザー情報からWeb履歴書を確認し、文面から全て直接送るスカウトメールがありこれは選考通過の可能性が高い。

一方でキャリアコンサルタントが機械的にマッチングして「関心通知」や「マッチング」メールを一度に数千通の単位で送る。

当然ながら前者のメールを受け取ったら求人情報を確認するなどの対応はしておいた方が良いだろう。

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MIIDAS

MIIDAS」はパーソルキャリアの社内カンパニーから始まった比較的新しい転職サイトだ。

特徴として登録情報やその区分が細かく、企業側から見て検索しやすく充実したWeb履歴書となっている。

企業側はこの情報をもとに検索して絞り込み、面接確約オファーや関心通知メールを送る仕組みとなっている。

この場合も登録ユーザー絞り込みやWeb履歴書は企業の採用担当者が直接確認しているため、条件が合えば有利な応募につながるだろう。

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リクルートエージェント

リクルートエージェント」は、リクナビNEXTなど多彩な自社サービスを利用して、横断的に登録ユーザーをデータベース化している。

企業の担当者へは毎日求人票の条件に合う登録ユーザー情報が届けられ、面接確約、関心がある、興味なしの3段階でチェックする。

面接確約や関心がある、という登録ユーザーへは転職エージェントからスカウトが届き、応募を打診されるという仕組みだ。

スカウトと転職エージェントを組み合わせたようなサービスといえるだろう。

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応募先企業が伝授!スカウト利用をおすすめする理由

先にスカウトサービスのメリット、デメリットを比較したが、さらに応募先企業が考えるスカウトサービスを利用するメリットを紹介する。

漠然と感じているスカウトに対する不安が解消できるように内部事情をふまえて解説したい。

スカウトサービスの利用を迷っているなら、判断材料にして欲しい。

企業から見たスカウトサービスのメリット4選

応募先の人事担当から見た、スカウトサービス利用のメリット4つを紹介する。

  • メリット1.時間をかけて転職したいならチャンスをつかみやすい
  • メリット2.異業種でもキャリアにマッチする職種がある
  • メリット3.自分で無理だと思っていた求人にもチャンスが生まれる
  • メリット4.見逃している採用の穴場を知ることができる

メリット1.時間をかけて転職したいならチャンスをつかみやすい

企業側の求人と応募者側の応募のタイミングは必ずしも同じではない。

今すぐに転職したい場合でなくてもスカウトに登録しておくことで、企業側が候補者を探すタイミングで最適なマッチングとなる場合があるのだ。

Web履歴書を登録する際に、「良い機会があれば転職したい」、「できるだけ早く転職したい」といったステータスを登録できるサービスもある。

急いで転職したいという理由が特にないのであれば、ある程度の期間をかけて条件の良い転職先からのオファーを待つことができるのがスカウトのメリットだ。

メリット2.異業種でもキャリアにマッチする職種がある

転職サイトで求人情報から転職先候補を探す方法では、その仕事内容や業界に合わないと考えて応募しないケースもあるだろう。

しかし、企業側から見て、あなたの異業種での経験がマッチしていると判断できる場合も少なくない。

こうした判断のためにはWeb履歴書の内容を出来るだけ詳しく、充実させておくことがポイントになる。

あなたが取り組んできた仕事の経験や専門性が、意外な異業種のニーズとマッチする可能性が少なからずあるのだ。

メリット3.自分で無理だと思っていた求人にもチャンスが生まれる

第二新卒など経験の少ない場合や、未経験の業界への応募は最初から無理だと考えてしまうことがあるだろう。

しかし、スカウトサービスに登録しておくことで、意外な企業からスカウトが届くこともあるのだ。

例えば大手企業などではよく知られた事業の他に様々な事業を展開している。

自分では気が付かなかった共通点から大きなチャンスとなる可能性もあるため、やはりこの場合も登録情報は詳しく記載しておいた方が注目してもらいやすい。

メリット4.見逃している採用の穴場を知ることができる

スカウトサービスに登録することで自分が全く知らなかった分野を知ることができるのもメリットのひとつだ。

自分で求人情報を検討したり、転職エージェントに希望を伝えたりするだけでは見逃している業種や業界は意外と多い。

オファーやスカウトからそういった穴場を知り、企業に質問したり企業の開催するセミナーに参加したりして新たな可能性を見つけることができるのも大きなメリットのひとつだろう。

まとめ

スカウトにはどのようなサービスがあり、その裏事情がどのようになっているか解説してきた。

実際にサービスに登録し、スカウトから採用に結びつけられるように振り返ってまとめたい。

スカウト、オファーメールと関心通知、マッチングメール

スカウト、またはオファーの特徴を要約すると次のようになる。

  • 転職エージェントから、持っている求人案件にマッチする登録ユーザーとして、応募を促すメールが届く
  • 転職エージェントからのスカウト案件への応募から、選考に関するサポートを受けることができる
  • 企業の採用担当者から転職サイトなどを通じて、あなたに関心があるので選考に応募して欲しいとメールが届く
  • 企業からのスカウトでは面接確約、一次面接の免除などの特典が受けられる場合がある

これらに対して、関心通知、マッチングメールはある程度機械的に、求人情報を見てもらい応募を促すための案内的な要素が強いといえるだろう。

スカウトの4つのメリット、3つのデメリット

スカウトのメリットには次のようなものがある。

  1. スカウト限定の非公開求人に応募できることがある
  2. 面接確約、1回面接など、選考が優遇される場合がある
  3. 求人内容と自分の経歴がマッチしていることを確認できた上で選考に参加できる
  4. 自分のキャリアにどのくらいの需要があるのかを知ることができる

一方で、スカウトは求職者にとって待ちの姿勢となることでデメリットがある。

  1. サービス利用しているがスカウトメールが届かないことがある
  2. 自分の希望していない業種や職種でもスカウトメールが届く
  3. 直接応募や転職エージェントによる紹介に比べて時間がかかることが多い

企業側から見たスカウト

企業の求人担当は登録情報を直接見ている

  • Web履歴書は出来るだけ詳しく、余すところなく記入しておくことが必要
  • 企業側の依頼で機械的に送っている関心通知やマッチングメールもある
  • 選考が有利になる特典付きのスカウトメールは採用の可能性が高い

応募先の企業から見たスカウト利用のメリット

  • メリット1.時間をかけて転職したいならチャンスをつかみやすい
  • メリット2.異業種でもキャリアにマッチする職種がある
  • メリット3.自分で無理だと思っていた求人にもチャンスが生まれる
  • メリット4.見逃している採用の穴場を知ることができる

スカウト利用の際には、ある程度長めの期間を想定した待ちの姿勢が有利に働く場合もある。

送られてきたメールの温度感を判断し、採用の可能性が高い求人への応募や自分が考えている以上のチャンスにつなげて欲しい。

Career Rules編集部

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