こんにちは。ぐもじんです。
いよいよ夏休みですね!
夏休みの宿題といえば、読書感想文。
自由に選んだ本で書いてももちろんOKですが、青少年読書感想文全国コンクールの課題図書として選定された本は自分ではなかなか選ばない、学び深いものが多いのも確かです。
2018年はどんな本が課題図書に挙げられているのか。ざっとご紹介したいと思います。
お盆に差し掛かると、ちょっと焦ってきてしまうので、できればそれまでに書き上げてしまいたいですね。ただ、1回でピンとくる本を選べるとはかぎりません。その場合には、さらに別の本を読む時間も必要になりますので、まずは早めに本を選んで読んでみることがポイントです。
子ども本人だけでなく、子どもたちをサポートする大人たちが本を選ぶ際に、この記事が少しでも参考になればうれしいです。
さてっ。その前にまずは、グッとくる感想文の書き方をざっくりとおさらいしておきたいと思います。
グッとくる感想文の書き方の4つのポイント
グッとくる感想文の書き方にはコツがあります。これさえ押さえておけば、読んでくれる人に与える印象がまったく違ったものになります。そのコツや心がまえは別の記事にも詳しく書いてますが、ここではざっとポイントだけ、もう4つだけに絞って書いておきますね。
- 読書感想文に正解なんてないから、自分の思いを伝えよう(関連記事:読書感想文を書くための心構え)
- 伝わる文章を書くために、5つのステップを踏もう(関連記事:グッとくる読書感想文の書き方/5つの基本ステップ)
- 少し楽をするために、文章構成の基本パターンに乗っかろう(関連記事:グッとくる読書感想文の書き方/構成の基本パターン)
- じぶんの体験と絡めて大いに脱線しよう(関連記事:読書感想文がグッとよくなる7つのコツ)
感想文を書くポイントについては、こちらの記事にももう少し詳しく書いてます。ぜひご覧ください。
グッとくる読書感想文を簡単に書く方法と課題図書(青少年全国コンクール)2017年版
さて次はいよいよ、2018年の課題図書のざっくり紹介、いってみたいと思います。なかなかの図書たちですよ。夏休み企画として、それぞれの本についてもう少し紹介していく記事をこれから追加していく予定ですので、そちらも是非チェックしてみてください。
2018年の課題図書/小学1年生・2年生
なずず このっぺ?
昆虫たちの日常が描かれている絵本です。絵本なので、さらーっと読めます。
しかし、セリフが謎の昆虫語。
翻訳もなく、そのまま完結していくという、この思い切った発想がすごい。
でも、ちゃんとストーリーがわかるんだよね。すごいなあ。
きみ、なにがすき?
あなぐまが、家の庭に畑でも作ろうと考えて、みんなの喜ぶものにしようとするのですが、困ったことに、それらはみんなが自分で作ったりして、十分間に合っていたのです。
他人のことを気にするよりも、もっと大事なことがある。
なんか、大人向けのテーマみたいですね。
低学年の本は、ほぼ絵本のスタイルなので、どれもさらっと読めますが、この本は比較的文字は多めです。
がっこうだってどきどきしてる
主人公は新しく建てられた学校という意外な切り口のストーリー。
このタイトルの「がっこうだって」というのは、子どもたちもみんなどきどきしているかもしれないけれどというのが前提なのかもしれません。
割と今の子どもたちは、いろいろ考えることが多くて、緊張ぎみに生きているのですかね?
ルラルさんのだいくしごと
そんな緊張する気持ちを見事に解き放ってくれるような本がこのルラルさんです。
ルラルさんのシリーズの8作目らしいですが、焦らず広い心で生きているルラルさんのおかげで、ボクの心ものびのびとストレッチした気持ちになりました。この本、大好きになりそう。
2018年の課題図書/小学3年生・4年生
森のおくから
自然の脅威の前には、敵も味方もない。人間も動物もない。
とても繊細できれいな絵が、その出来事のすごさをリアルに表現しています。
文字は少なく、さらっと読めます。
レイナが島にやってきた!
都会からやってきた、とても魅力的な女の子。
しかし、彼女は両親を亡くしていて、里子として島にやってきたのでした。
特殊な環境のなかで、必死に生きる姿に、子どもたちが感じるところはいろいろあるのではないでしょうか。字数はやや多めです。
すごいね!みんなの通学路
世界の子どもたちの通学路が写真付きでまとめられている、写真絵本です。
子どもたちにとって身近な通学路という題材を切り口に、世界にはいろんな国があることを、実感せずにはいられないだろう。
最後のオオカミ
戦争で負けたあと、スコットランドから、オオカミとともに海を渡り、アメリカに逃げた少年の冒険のストーリー。字数は多めです。
2018年の課題図書/小学5年生・6年生
クニマスは生きていた!
田沢湖にいたクニマスが絶滅に追い込まれた経緯、最後のクニマス漁師さんの後悔、そして、クニマスが生きていたという奇跡の実話がしっかりと読みやすく書かれています。
昭和初期からの日本の姿も見え隠れする、勉強になる一冊。
ぼくとベルさん 友達は発明王
読み書きが苦手で悩んでいた少年エディが、ベルやヘレンケラーと出会い、自分の数学の才能に気づいて、新たな挑戦を始めるという話。
奮闘するたすく
5年生の佑(たすく)が、祖父の付き添いで、デイサービスに行くことになった。
介護の現場でお年寄りたちに揉まれる少年の奮闘の物語である。
こんぴら狗
江戸時代には、飼い主の病気が治ることを祈って、犬だけで遠くの神社までお参りにいかせるという風習があったらしい。
この話は、讃岐の金毘羅さんまで犬が旅したという物語。そんな風習が成り立つなんて、すごい。
ちなみに、今年の特徴なのかもしれませんが、小学生高学年の本が割と分厚いです。こんな感じです。
物語というのは、本の世界に入ってしまうと厚さは関係なくなりますから、ぜひこの厚さにひるむことなく、トライしてみてください。普段学校に行ってる時間を読者に充てられるというのは、夏休みの醍醐味です。活字に対する耐力みたいなものも養えますし、その1冊の本がこれからの人生を変えることだってあるのです。
さて、続いては、中学生と高校生の部。
2018年の課題図書/中学生
千年の田んぼ
山口県の見島という国境の島には、広大な水田や古墳があるらしい。
その謎と疑問を、残されたデータや文献に基づいて、論理的に、紐解いていくという一冊。「研究」の基本というものを理解するために役に立つ本ですね。
一〇五度
中学生の二人がイスのデザインコンクールに挑戦する話。
105度とは、背もたれの角度のことらしい。そこに込められた思いは、なんなのでしょう。
太陽と月の大地
16世紀のスペインを舞台にした歴史小説。
宗教や民族の違いにより、幼馴染みの恋する二人が引き裂かれてしまう。
歴史、宗教、民族とは何なのかを考えさせる1冊。
2018年の課題図書/高校生
車いす犬ラッキー
愛犬が交通事故にあって、安楽死を勧められた。あなたなら、どうする?
わたしがいどんだ戦い 1939年
実の母から虐待を受け、第二次世界大戦をくぐり抜けたエイダは、自分との戦いを決して諦めなかった。彼女が挑んだ戦いとは、どのようなものだったのでしょう。
いのちは贈りもの
こちらも、第二次世界大戦中のお話。
ナチスによって、アンネフランクと同じ強制収容所に送られた少女の目線で語られた真実とは。今年は戦争の話が多いですね。
まとめ
以上、ざっくりと2018年の課題図書をまとめてみました。
小学校低学年はどれもなかなか面白くて、選ぶのが大変そうです。すぐ読める本ばかりなので、これを機会にいろいろ読んでみてはどうでしょうか。
小学校中学年は、長めの物語2冊の方にするか、絵本的な2冊の方を選ぶか、迷うところですね。
そして、高学年の本は、先ほどの写真のとおり、今年の課題図書はどれも分厚くて、字数も多いです。
中学と高校生の話は、さすがにしっかりとした文字数のものですが、その分だけ、グッとくるシーンをいくつか見つけることができるでしょう。
みなさんが、この夏、いい1冊に出会って、しかも、グッとくる感想文を書かれることを陰ながら祈っています。
ちなみに、過去の課題図書を対象に感想文を書くという手もあります。(自由図書の枠になりますが)こちらもぜひどうぞー。
グッとくる読書感想文を簡単に書く方法と課題図書(青少年全国コンクール)2017年版