ソチ五輪銅メダリストのテン選手、ナイフで襲われ死亡
2014年のソチ冬季五輪のフィギュアスケート男子銅メダリスト、デニス・テン選手(25)が19日、母国カザフスタン南東部のアルマトイでナイフで襲われ死亡した。国営通信社カズインフォルムが報じた。
カズインフォルムによると、テン選手の車のミラーを奪おうとする2人の暴漢がテン選手の太ももにナイフで切りつけた。
世界選手権でも2度メダルを獲得しているテン選手は、病院に運ばれたものの、3時間後に死亡が確認された。
カザフスタン政府の報道官は、「残念なことに、彼は死亡した」と語った。
米国のフィギュアスケート選手、アダム・リッポンさんはツイッターで、「彼は誰に対しても親切で、私だけでなく本当に多くの人にとって勇気を与えてくれる存在だった。デニス、チャンピオンになる道を示してくれてありがとう。私たちの元からもういなくなってしまうなんて」と述べた。
2010年のバンクーバー冬季五輪以来、テンさんにとって3度目の五輪となった、今年2月の平昌冬季五輪の結果は27位だった。
カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領は、「彼の際立った業績は我々の国に栄光をもたらし、スポーツの若者たちへの浸透を助けた。デニスは、その才能が世界の多くの国で認められ敬意を集めた有名なアスリートだっただけでなく、人柄もすばらしく、本当の愛国者だった」と述べ、テンさんの死を惜しんだ。
同国のアリスタンベク・ムハメハディリ文化スポーツ相も、「デニス・テンは驚くほど素晴らしいフィギュアスケート選手だった。我々のスポーツ界のレジェンド(伝説)であり、誇りだった」とコメントした。
「思いもよらぬ悲劇で、代えがたい人を失った」。
(英語記事 Denis Ten: Sochi Olympic bronze medallist dies of stab wound in Kazakhstan)