ボクシングのWBOフライ級王者・木村翔(29)=青木=が19日、東京都内で記者会見し、27日に中国・青島市で同級4位のフローイラン・サルダール(29)=フィリピン=と2度目の防衛戦を行うと発表した。試合のわずか8日前という異例の発表となった。
今回の試合は、初めてジムに打診があったのも6月中旬と、世界戦としてはあまりにも急だった。それでも、木村は動じず「もっと時間をかけて準備したかったという気持ちもあるが、しっかり練習してきたので勝つ自信はある」と胸を張った。対戦相手が決まる前からハードトレーニングを重ねたため、急な試合にも対応できるという。
挑戦者は、13日に神戸で山中竜也(真正)からWBOミニマム級タイトルを奪ったビック・サルダールの兄。「手が長くパンチがある強い選手。今は兄弟でのっていると思うが、気持ちで負けないようにしたい」と表情を引き締めた。
今年、家賃5万円のアパートから同15万円の高層マンションに転居。アルバイトもやめ、ボクシングだけの生活になった。異例の日程も乗り越え、サクセスストーリーを続けるつもりだ。 (藤本敏和)