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【大相撲】

御嶽海、あすにも初V 初日から土つかずの11連勝

2018年7月19日 紙面から

御嶽海(左)が押し出しで魁聖を下す(金田好弘撮影)=ドルフィンズアリーナで

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◇名古屋場所<11日目>

(18日・ドルフィンズ アリーナ=愛知県体育館)

 関脇御嶽海(25)=出羽海=は平幕魁聖を力強く押し出して、初日から11連勝で単独首位を堅持した。かど番大関の高安(28)=田子ノ浦=は関脇逸ノ城に押し出され、2連敗で4敗に後退した。大関豪栄道(32)=境川=は大翔丸を寄り倒して勝ち越し、かど番を脱出した。全勝の御嶽海を追う2敗は栃煌山と朝乃山の平幕2人のままで、早ければ13日目にも優勝が決まる。

 過去4戦全敗。180センチ、167キロの御嶽海に対し、195センチ、204キロの魁聖。相性の面だけでなく、縦にも横にもどでかい壁だった相手を、勝ちっ放しの勢いのまま粉砕した。差した左を巻き替えられ、万歳のような形になったが右から攻め続け、速攻の押し出しで11連勝。13日目にも初優勝が決まる。

 三役で初めて2桁勝利を達成した10日目のリラックスムードから一転、取組後の支度部屋では「ギリギリ、何とか…」と緊張感を隠さなかった。苦手を克服した星を「体が大きいからね。そういう意味でも大きかった」と振り返った。

 追う栃煌山と朝乃山と2差がつき、自力で追い付く可能性のある力士は他にいない独走状態で終盤戦に突入。それでも、優勝に近づいている感覚や心境の変化を問われると「まるっきりなし。全然普通」。自身に言い聞かせるように、平常心を強調した。

 いずれも三役だった今年の過去3場所、上位と激突する12日目以降は5勝7敗。今場所は3横綱と栃ノ心が不在とはいえ、ここからが正念場になることは土俵上の苦い経験から、誰よりも分かっている。

 12日目は「若手のトップ。付いていきたい力士」と慕ってきた高安が結びの一番で待ち受ける。昨年夏場所後の大関昇進の際には、LINEで祝福して「自分も次、追っていきますんで」と決意表明していた。優勝争いと同時に、大関候補としてはっきりと名乗りを上げる一番にもなる。

 直接対決6連敗中の相手に対しても「勝たないといけない」と口元を引き締め、土つかずの自信をにじませた。最大の難所の大関戦を乗り越えれば、賜杯はおのずと視界に入ってくる。 (志村拓)

 

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