MacBook Pro (2018) 15インチのCore i9モデルにはCPUの排熱に問題がり、パフォーマンスが低下するのではないかという話題が出ています。詳細は以下から。
Appleが2018年07月11日より発売を開始したMacBook Pro 2018は15インチモデルで6-Coreの「Intel Core i9-8950HK」をオプションで選択できますが、このモデルを購入したDave Leeさんによると、同モデルは高負荷時になると排熱が追いつかずパフォーマンスが低下するというベンチマーク結果が出ているそうです。
The 8th gen CPU from Intel has 6 cores but the thermal design of the 15″ MacBook Pro isn’t cut out for removing the heat. The true-tone screen is awesome. It’s still one of the best screens on the market and is very bright. Third gen butterfly switch keyboard has the membrane to prevent dust from coming in. And the option for 32 gigs of ram is great but it’s still a MacBook Pro and there will be thermal limitations on this design.
YouTubeより
排熱問題
MacBook Pro (2018) 15インチモデルのオプションで選択可能なIntel Core i9-8950HKはベースクロックが2.9GHz、Trubo Boost利用時の最大クロック数が4.8GHzですが、LeeさんによるとAdobe Premiereでレンダリングを開始したところ、クロック数が平均2.2GHz程度になり、クリップの書き出し時間はMacBook Pro (2017) 15インチが35分22秒、Aero 15Xが7分18秒だったのに対し、2018モデルは39分37秒という結果になったそうで
Adobe PremiereはmacOSに最適化されていないためAeroとMacBook Proを直接比較することは出来ませんが、2017と2018モデルで前者の方が速いという問題を疑問に思ったLeeさんはMacBook Pro 2018を冷蔵庫で冷やしながら同じレンダリングを行ったところ、今度は2017モデルより速い27分18秒で終了したため、いわゆる「スロットリング(Thermal/CPU Throttling)」が行われているようです。
サーマル・スロットリング機能
プロセッサーは、スロットリングと自動シャットダウンという 2 つのモードの温度に対する保護機能があります。設定されているスロットル温度をコアが超えると、消費電力を制限して、その温度以下に戻します。スロットル温度は、プロセッサーと BIOS の設定によって異なります。サーマル・ソリューションのエラーや組み立ての失敗など、スロットリングを実行しても温度が低下しない状況では、CPU は恒久的な損傷を防ぐために自動的にシャットダウンします。インテル® プロセッサーの動作温度に関するよくある質問 – Intel
スロットリング自体はCPUや高速化しているSSDのコントローラなどで採用されているので珍しくはありませんが、LeeさんはMacBook Pro 2018の15インチで選択可能なCore i9-8950HKは倍率ロックフリー(オーバークロック可能)だが、MacBook Proの筐体ではその性能が無駄になっていると指摘していますが、それ以外のSSDやGPU、True Toneディスプレイなどには満足しているそうなので、興味のある方は以下の動画をチェックしてみてください。
This i9 in the MacBook can’t even maintain the base clock speed. Forget about Turbo Boost, it can’t even maintain the 2.9GHz base clock speed, which is absurd. This CPU is an unlocked, overclock-able chip, but all of that CPU potential is wasted inside this chassis, and the thermal solution inside this chassis.
Video raises concerns about excessive thermal throttling on 2018 MacBook Pro w/ Intel Core i9 – 9to5Mac
おまけ
ちなみに、MacBook Pro 2018 15インチモデルはMac Pro (Late 2013)や(Mid 2012)モデルを超えるGeekbenchスコア[1, 2]を出しています。
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コメント
アダプタが必要なら、ヒートシンクも必要ってか???
これな〜。MacBook Proの排気機構は2016年と全く変わってないっぽいからunlocked i9はやりすぎなんだって。。。i7-8850Hで止めときゃよかったのに。。。>This CPU is an unlocked, overclock-able chip, but all of that CPU potential is wasted inside this chassis, and the thermal solution inside this chassis.
ワイの使ってるMacBook2015にくらべたらマシや
今年は我慢できなくてついにデスクをくりぬいて12cmファンを天板に埋め込んだった。
配線隠してHomekitにまで繋いだから何も見えんけど、シンプルさとは無縁のシステムや。
なお500回転ですら冷えるのでファンの必要性を再認識させられる。
これは草生えるわ。
自戒:MacをCTOしてはいけない。