移設反対派 県庁に詰めかけ抗議

アメリカ軍普天間基地の移設工事が進められている名護市辺野古の埋め立て予定地で見つかった希少なサンゴの移植を県が許可したことについて、移設に反対するグループが県庁に詰めかけ、「工事を進めさせるような許可は容認できない」と抗議し、庁内は一時騒然としました。

普天間基地の移設工事が進められている名護市辺野古の埋め立て予定地で見つかった希少なサンゴについて、県は先週13日、沖縄防衛局からの申請を受けて移植を許可しました。

これについて17日、移設計画に反対する市民グループのメンバーおよそ20人が県庁に詰めかけ、知事や副知事の執務室の前で「翁長知事が埋め立て承認を必ず『撤回』するとしているのに、なぜ工事を進めさせるような許可を出したのか。説明も一切なく県民軽視だ」などと抗議しました。

これに対し応対した職員は「法令に基づいて検討した結果で、翁長知事も、法を守る立場から許可せざるを得なかった」と説明しました。

メンバーたちは、「納得できない」と県幹部への面会を求めて座り込むなどして、庁内は一時騒然としましたが、県側が今週中に謝花副知事と面会する場を設けることを約束し、収束しました。

こうした抗議の背景には、埋め立て予定地への土砂の投入が、早ければ1か月後の8月17日に迫るなか、県が工事の阻止に向けた有効な手段を打ち出せていないことへのいらだちもあるものと見られます。