香港住宅市場の熱さ、「空置税」でも抑えられず-記録的な販売価格

  • 約26.6平方メートルの物件、1億5000万円近くで売れる
  • サンフンカイは次に売り出す36物件の価格を引き上げ

「空置税」の導入計画にもかかわらず、香港不動産市場に沈静化の兆しは見られない。不動産会社のサンフンカイ・プロパティーズ(新鴻基地産発展)が週末に販売した住宅物件が記録的高値で買われた。

  サンフンカイが北角(ノースポイント)地区で売り出した45物件のうち、44物件が15日に売れた。買い手側に示された最大の値引きに基づくと、売却価格は1025万-2187万香港ドル(約1億4700万-3億1300万円)。売れた物件はワンルームから2ベッドルームのタイプまでさまざまだ。

サンフンカイの住宅販売会場

写真家:アンソニー・クワン/ブルームバーグ

  香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は先月、遊休状態の新築集合住宅に対する空置税の導入方針を発表。香港の不動産相場は過去5年で50%を超える値上がりとなっており、過熱を阻止しようと新たな対策を打ち出した。

  だが週末に見られた強い需要は、そうした取り組みの難しさを裏付けている。ミッドランド・リアルティー・サービシズによると、わずか286平方フィート(約26.6平方メートル)のスタジオタイプ物件は1025万香港ドルと、この地区で最高となる値を付けた。サンフンカイは次に売り出す36の住宅物件について販売価格を平均10%引き上げた。

原題:Hot Weekend Demand for Hong Kong Units as Market Yet to Cool (1)(抜粋)

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