分岐点
個人面談の日。
私が教室前に到着した時、出番はまだまだ。早く着き過ぎてしまった。私のひとつ前の保護者もまだ、廊下で呼ばれるのを待っていた。
そして、私の前は、子が仲良くしているグループの一人の親だった。
子が学校から持ち帰ったプリントで、子から聞いたのだ。
これはーチャンス。そう思い、廊下で展示物を眺めている彼女に、勇気を出してこちらから声を掛けた。
「いつも、お世話になっております、OOの母です。」
私より、若干年配?だと思われるその人は、子の名前を聞くと、すぐに和やかな笑みを見せてくれた。
この人なら大丈夫ーそう思わせる、敬語ママやYさんの時と同じ、そんな直感が働いた。
「こちらこそ、いつも仲良くさせて貰って。S奈の母です。」
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それからは、S奈ママ主導の元、雑談が始まった。会って数分も経たないうちにペースに引き込まれる。しかし、大人の会話。
一方的ではなく、私に対しても、あれこれ質問を投げ掛けてくれた。勿論、先日いただいた土産のお礼も伝えておいた。
「なんだか、S奈がOOちゃんをしつこくチアに誘っているようで、ご迷惑お掛けしてしまって・・」
「いえ、本人、喜んでます。昔はダンスを習っていたこともあったので。」
「あら?辞めちゃったの?勿体無い。それならリズム感とかあるんでしょうね。S奈達が、OOちゃんをチアに入れたいって気持ちが分かります。」
その言葉を聞いた瞬間、それは、子に対しての勧誘なのに、まるで自分が誘われているような錯覚に陥った。断れないーいや、むしろ入りたい・・・そんな感情が湧いたのだ。
そして、「必要とされている」我が子が誇らしく、またこれは、子にとってチャンスなのかもしれないと思った。
映画やドラマで最近流行っているチア。それに登場する女の子達は、キラキラと青春時代を輝かせている。そう、リア充そのもの。
これは、もしかしたらひとつの分岐点かもー先日とは打って変わって、そんな気持ちに捉われ始めていた。
S奈ママともう少し話していたいーという私の気持ちに反し、教室のドアが開いた。
「では、また。」
私に軽く会釈すると、担任に導かれ、彼女は教室の中へと消えて行った。
私と同じ道を歩ませないことーそれを手っ取り早く叶えるには、環境の変化だ。
どうするべきかー、まずは、夫に相談だ。しかし、そう簡単にことが運ぶはずもない。策を練らなければ・・
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私が教室前に到着した時、出番はまだまだ。早く着き過ぎてしまった。私のひとつ前の保護者もまだ、廊下で呼ばれるのを待っていた。
そして、私の前は、子が仲良くしているグループの一人の親だった。
子が学校から持ち帰ったプリントで、子から聞いたのだ。
これはーチャンス。そう思い、廊下で展示物を眺めている彼女に、勇気を出してこちらから声を掛けた。
「いつも、お世話になっております、OOの母です。」
私より、若干年配?だと思われるその人は、子の名前を聞くと、すぐに和やかな笑みを見せてくれた。
この人なら大丈夫ーそう思わせる、敬語ママやYさんの時と同じ、そんな直感が働いた。
「こちらこそ、いつも仲良くさせて貰って。S奈の母です。」
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それからは、S奈ママ主導の元、雑談が始まった。会って数分も経たないうちにペースに引き込まれる。しかし、大人の会話。
一方的ではなく、私に対しても、あれこれ質問を投げ掛けてくれた。勿論、先日いただいた土産のお礼も伝えておいた。
「なんだか、S奈がOOちゃんをしつこくチアに誘っているようで、ご迷惑お掛けしてしまって・・」
「いえ、本人、喜んでます。昔はダンスを習っていたこともあったので。」
「あら?辞めちゃったの?勿体無い。それならリズム感とかあるんでしょうね。S奈達が、OOちゃんをチアに入れたいって気持ちが分かります。」
その言葉を聞いた瞬間、それは、子に対しての勧誘なのに、まるで自分が誘われているような錯覚に陥った。断れないーいや、むしろ入りたい・・・そんな感情が湧いたのだ。
そして、「必要とされている」我が子が誇らしく、またこれは、子にとってチャンスなのかもしれないと思った。
映画やドラマで最近流行っているチア。それに登場する女の子達は、キラキラと青春時代を輝かせている。そう、リア充そのもの。
これは、もしかしたらひとつの分岐点かもー先日とは打って変わって、そんな気持ちに捉われ始めていた。
S奈ママともう少し話していたいーという私の気持ちに反し、教室のドアが開いた。
「では、また。」
私に軽く会釈すると、担任に導かれ、彼女は教室の中へと消えて行った。
私と同じ道を歩ませないことーそれを手っ取り早く叶えるには、環境の変化だ。
どうするべきかー、まずは、夫に相談だ。しかし、そう簡単にことが運ぶはずもない。策を練らなければ・・
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- category: 小学校
- 2018/07/18