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 多摩都市モノレールは2018年7月13日、社内向け業務システムがサイバー攻撃を受け、ファイルにアクセスできない状態に陥ったと公表した。ランサムウエアに感染したとみられる。7月17日時点でデータ復旧のめどは立っていないという。

 被害を受けたのは社内で作成した文書などを管理するファイルサーバーだ。社員の人事情報なども保存しているが、現時点で情報漏洩は確認できていないという。列車の運行管理を担う輸送システムや顧客情報を管理する営業システムなどに被害はなく、サービスへの影響は生じていない。

 7月9日午後11時ごろ、社員が一部ファイルにアクセスできないことに気付いた。翌10日未明には、同サーバーに格納した全てのファイルにアクセスできなくなった。多摩都市モノレールは9日から10日にかけて、サーバー内のファイルが順次、「ウイルスによって書き換えられた」とみている。

 多摩都市モノレールは保守ベンダーを通じて感染経路や詳細な原因を調査しているが、詳細は明らかになっていないという。標的型攻撃による感染も疑われるが、「不審なメールは特になかった」(多摩都市モノレール)という。