未来の家はこうなる?「IoTスマートホーム」の快適さを横浜の実証実験で体感してきた!
最近よく聞く「スマートホーム」。家の中の家電をインターネットにつないで、スマホや音声で操作したり、センサーなどで内の機器を自動制御したりできる、まさに”未来の家”のことを指す言葉だ。
そんなスマートホームの実現を目指す「未来の家プロジェクト」が、横浜市、NTTドコモ、and factoryによる立ち上げのもと、着々と進んでいる。現在、同プログラムに参加するのはメーカーや都市デベロッパー含め計10者で、各社の技術が集結したIoTスマートホームの生活モニタリング実証実験が横浜市内で行われた。
今回の実験は2回目にあたり、第1回の実証実験からさらに新たな機能が追加されている。新機能を中心に、IoTスマートホームの利便性について紹介しよう。
床材のIoT化で居場所を検知
この20平米ほどのコンテナハウスには、100枚のIoT建材が床板として採用されている。この建材を提供するのは凸版印刷で、重さを感知すると電気信号を発し、スマホやタブレット上で居場所を把握できるようになっている。
実際に歩いてみても一般的な床材と何ら変わりないのだが、住人の動線が”見える化”されるのが面白い。この機能は誰がどこにいるのかを把握できるのと同時に、不在時の侵入者を検知するのにも役立つそうだ。
ちなみにこの家ではNTTドコモの「IoTアクセス制御エンジン」を活用しており、さまざまなメーカーの機器を一元的に管理・制御できる。
家が食事や美容のアドバイザーに変身
残念ながら、今回の内覧会では見られなかったが、このIoTスマートホームには食事や美容に関するアドバイスをしてくれる仕組みもある。
そのひとつが、foo.logによる食事解析システムだ。室内天井のカメラで撮影された画像をもとに、居住者が何を食べているのかを把握し、そのカロリーなどを計算してくれる。この摂取カロリーは洗面台のスマートミラーに表示される仕組みで、スマートミラーには消費カロリーや体重、睡眠時間なども表示される。
また、資生堂が提供する「化粧品吐出マシン」は、その日の気分やコンディションに合わせた化粧水などを出してくれる優れもの。自分だけのカウンセラーが一家に一台、もしくは一人一台いるというような時代になるのだろう。
外の環境をセンシングしてシャッターを開閉
このIoTホームには約20種類のIoT機器が組み込まれているが、シャッターですらIoT化しているというのだから驚かされる。三和シャッターによるIoTシャッターは、スマホで操作できるだけでなく、外の環境情報もセンシングするそうだ。
ちなみにこの家は多くの機器がスマホから操作できるようになっており、ドアの開閉や電気、空調、テレビなどの操作もできる。シーンに応じて一括で操作する機能もあるので、カーテンを開ける、電気をつける、天窓のシャッターを開けるといった複数の操作がまとめてできるのは便利だ。
実証実験で実際に1週間生活した人によると、「使ってみて不便なことはほとんどなかった」そうだ。初めてIoTの恩恵に預かる人ですらスムーズに使い始められるIoTスマートホーム。家選びの選択肢に入ってくる日がリアリティを帯びてきた!