【スポーツ】[高校野球]前夜に清宮が気合注入 逆転の早実が早稲田対決制す2018年7月16日 紙面から
◇西東京大会 早実11-3早大学院第100回全国高校野球選手権(8月5日、甲子園)への出場を懸けた地方大会は15日、島根が新たに開幕して50大会で試合が行われ、西東京大会では、早実が夏5年ぶり4度目となった早大学院との早稲田対決を制し、初戦突破。北埼玉大会では、昨夏全国優勝の花咲徳栄が八潮南に12-0で快勝し、4回戦進出。北大阪大会では、昨春のセンバツ準優勝の履正社が摂津に6-5でサヨナラ勝ちし、初戦を突破した。 怪物スラッガーの熱い激励を受け、夏3年ぶりの聖地を狙う“逆転の早実”が底力を見せつけた。初回に3点を先制される苦しい展開。1点を追う8回に4連打と相手のエラーで一気に逆転すると、9回にも2本塁打などで突き放した。 初戦の前夜、チームはモチベーションビデオで気持ちを高ぶらせていた。映像には、昨年の主将である清宮幸太郎(日本ハム)からのメッセージも。アカペラで応援歌「紺碧の空」を歌い上げた後、力強い言葉を投げかけてくれた。キャプテンを受け継いだプロ注目で、高校通算66発の大砲・野村大樹内野手(3年)は「盛り上がりましたね」と気合を注入されて試合に臨んだ。
嫌な雰囲気をチーム全体で振り払った。2-3の8回。先頭の4番野村が四球で出塁して二盗を試みると、続く打者が空振り三振に倒れた際に守備妨害を取られ2死走者なしとなってしまう。だが、ここからが強かった。下位打線が奮起し、一気に3点。清宮率いる旧チームから目立った逆転劇に、「感動した」と主将はベンチで思わず涙ぐんだ。 両校のスタンドから同じ応援歌が流れた早大学院との対決も、夏は通算4戦4勝となった。苦戦を乗り越えての4回戦進出。第1回に出場した名門が節目の100回大会出場へ勢いづいた。 (佐藤敬久)
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