四国新幹線の早期整備の重要性について語る石破自民党元幹事長=徳島市のJRホテルクレメント徳島

 自民党の石破茂元幹事長は14日、徳島市のJRホテルクレメント徳島で講演し、四国新幹線の整備の必要性を強調した。複数のルート案があることについて、岡山県から瀬戸大橋経由で4県の県庁所在地を結ぶルートが投資効果的に優位との見方を指摘。「4県が(ルートについて)ばらばらなことを言っていては実現しない」と述べ、4県一致による取り組みを促した。

 石破氏は、同ルートの新幹線の整備により四国4県の県庁所在地間の移動時間が3分の1になるとの試算を紹介。複線ではなく大半を単線で整備すれば、総事業費を1兆300億円程度で賄え、1を超えると投資効果があるとされる費用便益比を「1・56」まで上げられるとの見方を示した。

 これまで四国経済連合会が試算した同ルートの費用便益比は1・03だった。
一方で、徳島県が実現に向けて力を入れている、紀淡海峡を通って大阪と四国を結ぶルートについては「大阪に依存する経済でいいのか」と否定的な見解を述べ、瀬戸大橋ルートを優先すべきだとの考えを繰り返した。

 石破氏は、日本青年会議所四国地区協議会の大会に出席するため来県した。