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【大相撲】

御嶽海、初の全勝ターン V&大関獲りへ本番はこれから

2018年7月16日 紙面から

懸賞金を手に引き揚げる御嶽海(北村彰撮影)=ドルフィンズアリーナで

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◇名古屋場所<8日目>

 (15日・ドルフィンズ アリーナ=愛知県体育館)

 関脇御嶽海(25)=出羽海=が不利な体勢になりながらも千代の国を寄り切り、自身初の初日から8連勝で単独トップを守った。東前頭6枚目の遠藤(27)=追手風=は取り直しの一番で妙義龍を寄り切り1敗を堅持。大関高安(28)=田子ノ浦=は6勝目を挙げた。

◆後半へ重圧も…追い風に

 今場所初めてのピンチに、札止めの館内から悲鳴が上がった。御嶽海が立ち合いで千代の国に突き放され、突っ込んだところをいなされて前のめり。そのまま、土俵際に追い込まれた。

 それでも、慌てずに勝機を探ったのは好調ゆえか。しっかり踏ん張ると前に出て、もろ差しから寄り切った。幕内で初となるストレート給金。先頭で後半戦に突入する。

 「危なかった~。やっぱり足が出なかったね」。7日目までは余裕たっぷり、勝ち気な言葉が目立った支度部屋。この日ばかりは安堵(あんど)感たっぷりに息をつき、危ない橋を渡った一番を振り返った。

 3横綱1大関が不在となり、現在の出場力士としては上から4番目の番付で単独トップ。優勝争いと表現するには、いささか気が早い折り返し地点だが、着実にプレッシャーは忍び寄っている。

 初日からの連勝は、初場所の7が最高という壁に挑んだ一番。「(意識が)ないといえばウソ。きょう(8日目)から初日の気持ちだったけど」と言いながら、過去6戦全勝の相手にあわやの場面を許して苦笑いだったが、一つの目標にはたどり着いた。

 本番はこれからだ。後半戦が正念場ということは誰よりも理解している。いずれも三役だった今年の過去3場所、9日目以降の通算成績は7勝14敗。初、春の両場所は4連敗を経験した。

 先場所は4勝3敗と白星を先行させ、さらに今場所は壁になってきた横綱、大関陣の過半数が不在。「上位相手は思い切りぶつかれる。下位とはやりたくない」とこぼすが、追い風なのは間違いない。

 名古屋入り後、すでにウナギを5回以上食べた。勝負どころの終盤戦に向けたスタミナ補給もばっちりだ。「やっぱり失速したと言われたくない」。土つかずの勢いのまま白星を平らげ、まずは三役では自身初の2桁勝利を目指す。 (志村拓)

 

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