【プロ野球】熊本に元気贈る 九州男児が大活躍 MVPは大分出身の源田2018年7月15日 紙面から
◇マイナビオールスター<第2戦> 全パ5-1全セ全パが投打がかみ合い快勝した。5回、源田の適時二塁打と続く甲斐の適時打で2点を先制。7回には代打今江の適時打、8回には柳田の適時打と浅村の適時二塁打でリードを広げた。先発した岸が2イニング無失点と好スタートを切ると、救援陣も好投で攻撃に弾みをつけた。全セは好機を生かせず、8回に1点を返したが、反撃が遅かった。 ◇ 球宴初開催となった熊本を、全パの九州男児が盛り上げた。両軍とも無得点で迎えた5回。無死三塁の好機で、大分県出身の西武・源田が阪神・岩貞のスライダーを中前へ運び、先制点をたたき出した。 外野守備の隙を突き、前半戦にリーグトップタイの25盗塁を記録した俊足で二塁打とした。球宴初適時打が勝利に結びつき最優秀選手(MVP)も獲得。「いいところで(打席が)来たなと思った。(第1戦でMVPの)森友の体をいっぱい触ったので、運気が来たと思う」。お立ち台で遠慮気味にはにかんだ。 ペナントレースではライバルだが、源田と同郷で同い年のソフトバンク・甲斐も続いた。先制しなおも無死二塁で、岩貞の初球を左前へ運ぶ球宴初適時打。「源田が自分の前でタイムリーを打ったので、続けて打ててよかった。九州出身の自分が、九州でのオールスターでプレーできてうれしい」と心から喜んだ。 4月に同じリブワーク藤崎台球場で予定されていたソフトバンク-ロッテ戦は、雨天中止となった。「(球宴で)ホークス勢や九州出身の選手が活躍して、熊本の方を楽しませてほしい」。4月の中止後、そう言ってきた全パの工藤監督(ソフトバンク)は、全セに快勝し、喜びで顔を紅潮させた。 「九州は一つ。こうやってオールスターをここでできてよかった。皆さんが野球で少しでも元気になってくれればという思いで、選手たちも一生懸命頑張ってくれた」。工藤監督が願った通りの一夜となった。 (倉成孝史)
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