【ゴルフ】あるで史果&良兼の親子同日V 史果は「できたら面白い」2018年7月15日 紙面から
◇サマンサタバサL<第2日>▽14日、茨城県阿見町・イーグルポイントGC(6588ヤード、パー72)▽晴れ、32・3度、東南東2・2メートル▽賞金総額6000万円、優勝1080万円▽105選手(うちアマ1人)▽観衆5324人 史上初の父娘同日優勝を目指し、前日12位の川岸史果(23)=加賀電子=が5バーディー、ノーボギーの67。通算8アンダー、首位と1打差の5位に浮上した。昨年9月のマンシングウェア東海以来のツアー2勝目を狙う。9アンダー首位は小祝さくら(20)=ニトリ、沖せいら(25)=福岡センチュリーGC、申ジエ(韓国)、ペ・ヒギョン(韓国)の4人。前日首位タイ発進の勝みなみ(20)=明治安田生命=は73と失速、5アンダーで11位に後退した。 逆転Vへ、史果の下地は整っている。「楽しみですね。明日、親子優勝できたら面白いですね。ま、向こうの方が緊張すると思いますけど」と、父・良兼の娘ならではのいたずらっぽいエールを送った史果。幼いころからあまり会話することがなかった父と次女だが、最近は(母、姉含む)家族4人のLINEで近況報告や応援をし合うようになったらしい。 「昨日は『暑くて死にそう』と送ったら『こっち(日本シニアOP会場の北海道)は20度ぐらいだよ』って。まあ、主に私のキャディーをしてくれている母のことを心配してるんですけどね」。この日は前半のパー5で2つバーディーを奪うと、13、14番で4メートルを続けて沈め、最終18番の5メートルもねじ込んでガッツポーズ。LINE上の弱音とは裏腹に猛暑にへたばる気配もなく、たくましく笑顔で上がってきた。ノーボギー67で、一気に1打差Vチャンスだ。 「今日はドライバーを使ったのは5回だけ。3番ウッドで8回、3番ユーティリティーで1回ティーショット。グリーンがよく止まるので、第2打のクラブが2番手大きくなっても大丈夫」とフェアウエーキープ優先の攻略を選択。「3番ウッド、6月の苦しかった時にいっぱい使ってうまくなりましたし」と自信を持っている。 今季は5月の中京テレビ・ブリヂストンレディスの2日目プレー中にドライバーのヘッド内部に亀裂が入るというアクシデントに見舞われるなど不運もあって出遅れ気味。その後、新ドライバー選びにも苦しみ、6月中の試合では3番ウッドの多用を余儀なくされたが、今となってはそれが思わぬ副産物を生んだ。 試合のなかった前々週にはついに手になじむドライバーを見つけ、前週は2位。あとは完全復活を告げる、ツアー2勝目を待つばかりで、「父ほどは緊張しないと思います(笑)。同日V、できたらいいなと思います」。怪物父娘ならではの快挙に期待がかかる。 (月橋文美) <川岸史果(かわぎし・ふみか)> 1994(平成6)年10月13日生まれ、横浜市出身の23歳。166センチ、75キロ。10歳でクラブを握り、中1で関東中学選手権春季大会を制覇。日大高では松森彩夏とクラスメートで11年の全国高校選手権で優勝。16年7月、4度目の受験でプロテスト合格。17年9月のマンシングウェア東海でツアー初V。父・良兼、母・麻子はともにプロゴルファー。
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