がおがおー!さとる(@satorism0321)ですよぅ!
今から約6500万年前、現在のユカタン半島付近(メキシコ)に直径10kmの隕石が落下し、地球上の99%の生物が死に、種としては75%が絶滅したっていう歴史を知ってる方もいるだろう。
地質年代区分の用語としては、この出来事を「K-Pg境界」と呼ぶそうだけど、まぁそれは今回のお話とは関係ないので置いといて。
この事件で絶滅したのが、人類の、とりわけ男の子のロマンである「恐竜」。
女の子はマロンが好きかもしれないが、男の子はロマンが好きなのである。たぶん。
もしも「現代のテクノロジーを駆使して、恐竜を復活させることが出来たら?」
そして「その行動を間近で観察することが出来たら?」
考えただけでもロマンティックが止まらねぇなっ!
止・め・て♪ ロマンティックぅ~♪
若い世代には分かるまい。昭和世代のノスタルジーである。
今回はそんな夢を抱かせてくれる、ロマンあふれる映画のお話!
ジュラシック・パークへようこそ
『ジュラシック・パーク』(原題:"Jurassic Park") 1993年アメリカ
オススメ度:★★★★★
スティーブン・スピルバーグ監督作品。
バイオテクノロジーを用いて現代に恐竜を復活させ、見世物にするテーマパークを作ったのはいいけれど、結局コントロールできずに恐竜に襲われちゃった!っていうお話。
まぁよくあるやつ。
当時のSF映画は現代のようにバリバリのCG作品ではなくて、特撮でぜんぶやる時代だったんだけど、本作は初めて「生物さえもCGで再現した映画」ということで全世界に衝撃を与えた。
※ちなみに世界初のCGを使った映画はディズニーの『トロン』(1983)。
本作のCG技術は現在の目で見れば確かにチープかもしれないが、当時このVFX技術には世界中が熱狂したものである。日本でも日清始め各社がこぞってキャンペーンを展開していたし、かのジョージ・ルーカスに至っては、この映画を見て『スター・ウォーズ』新3部作を作る決意をしたほどだ。
ぼくは当時中学2年生だったんだけど、登場する恐竜の迫力にとにかくビビッた。
CGの意味もまだよく分かっていない時期で、「やべぇ!スピルバーグ、本物の恐竜使ってんじゃん!!」となんともアホな驚き方をしたものだった。
本作の紹介を簡単にすると、「人間が恐竜に襲われるパニック映画」なんだけど、人間にとって神の領域である「生命を操ることのタブー」という深いテーマも読み取ることができる名作だ。
登場人物紹介
アラン・グラント / サム・ニール
本作の主人公で、古生物学者。
恐竜は得意だが、子どもは苦手なご様子。
「ジュラシック・パーク」建設にあたり、アドバイザーとしてパーク視察を要請される。カウボーイハット(テンガロンハット?)がカッコいい。
本作のテクニカルアドバイザーであり、アメリカで最も有名な古生物学者ジャック・ホーナーがモデルなんだとか。
エリー・サトラー / ローラ・ダーン
グラントの助手であり、恋人。
古植物学を専門とし、パークにあった古代の葉っぱ見て大興奮する植物大好き人間。
トリケラトプスのおケツにも平気で手を突っ込んじゃう。
終盤の髪をおろしているほうが、個人的には好みである。
イアン・マルコム / ジェフ・ゴールドブラム
数学者であり、カオス理論の専門家。
理屈っぽく、友達にするとすごくめんどくさそうな人。
ジョン・ハモンド / リチャード・アッテンボロー
ハモンド財団の創始者であり、恐竜を復活させ「ジュラシック・パーク」建設を夢見たご老人。
こういうおじいちゃん、いいよね(^ω^)
レックス&ティム / アリアナ・リチャーズ、ジョゼフ・マゼロ
ハモンドの孫。
恐竜たちにめっちゃ襲われるし、感電もする。不憫。
映画を彩るもう一つの主人公:「恐竜たち」
ティラノサウルス・レックス
本作のイメージを強烈に印象付ける恐竜が、皆さんご存知のティラノサウルス。
デカい・強い・怖い。男の子がホレる三大要素をすべて満たしている、まさしく恐竜界のスーパースター。
およそ6850万年前~6550万年前の中生代白亜紀末期に生きていたとされる。一番ジュラシックなイメージなのに、ジュラ紀(Jurassic)じゃないんだよね(笑)
ティラノサウルス・レックス(略してT.レックス)という名前は、生物種の学名のつけ方である二名法に基づいたもので、属の名前(ティラノサウルス)と種の名前(レックス)を組み合わせて表したもの。
「レックス」(rex)はラテン語で「王」を意味し、文字通り「恐竜の王」であり、史上最大の肉食恐竜とされている。
ちなみに最新の研究だと「羽毛」に覆われていたんじゃないか、という説も出てきている。
T.レックスのイメージを崩したくない方は検索しないほうがよろしい。
ヴェロキラプトル
動きが速く、集団で狩りをする頭のよい小型恐竜。めっちゃ怖い。
後ろ足についたカギ爪が特徴的。
およそ8300万年前~7000万年前の中生代白亜紀に生きていたとされる。T.レックスとはかぶってないのね。
こんなんに襲われたらオシッコちびるどころじゃすまない。
原作小説版ではヴェロキラプトル・モンゴリエンシスという種がモデルであったそうだけど、映画版ではデイノニクスをモデルにし、ヴェロキラプトルという名前だけ拝借したそうな。
なんだそれ。これがラプトルなんだと信じてしまったじゃないか(笑)
ちなみに、ラプトル(raptor)はラテン語で「略奪者」を意味する。
ブラキオサウルス
主人公ご一行がパークに訪れたとき、初めて邂逅する恐竜がブラキオサウルス。
首が長く、背伸びをして高い木の枝を食べるシーンが印象的だ。
およそ1億5000万年前~1億4500万年前(諸説あり)の中生代ジュラ紀後期~白亜紀前期初頭に生きていたとされる。
トリケラトプス
みんなご存知トリケラトプス。
「3本の角を持つ顔」(Tri+Cerat+Opus)という名前の由来からも分かるように、顔にある3本の角が特徴となる。
およそ7210万年前~6600万年前の中生代白亜紀後期に生きていたとされる。
T.レックスと戦ってるイラストとかよく見る気がするけど、本作では毒に当たって寝たままの状態でしか登場しないのが残念。
さとる的おすすめポイント
芸能人だけでなく、恐竜もワイハがお好き
「恐竜の楽園」が建設されたのは、イスラ・ヌブラル島と呼ばれる架空の島。
原作小説では中米コスタリカ沖にある島がモデルとなっていたようだが、実際にロケが行われたのはハワイ諸島である。
アロハオエ!ワイハ!!
熱帯な感じが、「らしく」ていいよねぇ。
パーク自体はまだ開業前なので、ところどころ工事中という設定である。
過去に「芸能人はハワイが好き」ってフレーズが流行ったが、知ってるのはきっとぼくと同世代だろう(^ω^)
そもそも最近の若者はワイハって言うんやろか。
CGはたったの7分間
CGが本格的に使用された映画とはいえ、それはあくまでも当時の水準の話。
まだ技術的に難しい部分も多かったということもあって、上映時間127分のうちCGが使用されているシーンは合計7分間。
たった7分!?
ぼくが1回う○こ行く時間より短いんじゃね?
あとは従来どおりの特撮や、アニマトロニクスで作った恐竜を動かして撮ってるのだ。
たった7分間のCGしか使ってないのに、あれだけの映像を生み出したスピルバーグの天才っぷりがよく分かる。
CGではないからこそ、今見ても恐竜たちにしっかりと「重み」を感じるのだね。
本作中でもっとも怖いシーン
ぼくが本作でもっとも怖いシーンはT.レックスが初登場する夜のシーン。
グラスに入った水が波紋を立て、それが「確実に近づいてくる」演出は本当に恐ろしい。
スピルバーグは本当に「音」の演出が上手い。
このシーンにおいてのT.レックスのインパクトは今見ても迫力十分。
CGではなくアニマトロニクスを使用して撮影されているので、実物感がハンパねぇぞっ!!
実際に襲われた子役は、演技じゃなくマジで怖かったんじゃなかろうか。
スコアも会心の出来
スピルバーグが描く夢の世界を彩るのは、長年付き添っているジョン・ウィリアムズによる美しい音楽だ。
本作におけるテーマ曲はまさに彼の会心作といっていい出来で、公開当時ぼくはサントラCDを買ってずーーーっと聞いていた。
一番心に残っているのは最後に収録されていたこれ。
ピアノによるイントロから始まるこの曲は、パークから脱出する際に、「夢が破れた」ハモンドが琥珀の杖を眺めているシーンでかかるやつ。
4分前後くらいからかかるやつは聞いたことある人多いと思う。
壮大な恐竜の世界を思わせる音楽に仕上がっていて、男の子であるぼくはロマンさえ感じて熱くなってしまう。
ちなみにジョン・ウィリアムズの最高の曲は『スター・ウォーズ エピソード1』の"Duel of the Fate"だと思ってる。異論は認めます( ´_ゝ`)
恐竜は再生できるのか
本作における「恐竜再生」のプロセスは、琥珀の中に閉じ込められた蚊の腹部から「恐竜の血」を採取し、そのDNA情報を基にクローンを作成するというもの。
本作中にも、アニメでそのプロセスを詳しく教えてくれる(とても時代を感じるアニメだよ!)。
では、実際にこれが可能なのか?って話をすると
夢がなくなるのでやめたい。
と思ったけど、一応ざっくり説明しておきます( ^ω^ )
Wikipedia先生にご登場頂く。
現実的には、琥珀に閉じこめられて地質年代を経た血球の核のDNAは損傷が激しいと考えられる。生物遺体のDNA情報は521年に半分の割合で失われるという研究があり、これに基づけば、数千万年前の恐竜時代のDNA情報はほぼゼロとなる。
だ、そうだ。
現実的には、夢もロマンもないのだよね。残念。
2005年に行われた愛・地球博(愛知万博)ではマンモスの復元プロジェクトってやつをやってたはずなんだけど、あれはどうなったんだろうね?
あっちは永久凍土から発見したマンモスのDNAなので、現実問題として可能ではあるみたいだけど・・・
最後に
今の目線で見ると、PCやUI類などに時代は感じるものの、映画そのものの迫力や演出などは現代の作品と比較してもまったく引けをとらない傑作映画だと言える。
ぼくは本シリーズが大好きなので全作見ているが、本作以降は迫力こそすごいものの、恐竜に襲われて逃げるだけの「パニック映画」としての側面が強くなってしまったように感じる。
なので、思い出補正抜きにしても本作が一番面白く、また良く出来ていると思う。
ま、『ジュラシック・ワールド』は久々にワクワクしたけどね(^ω^)
最新作公開に合わせ、また見直してもらいたい一本。まだ見てない人はこの機会にどーぞーーー!!
参考になれば幸いですー!まったねーーーー!!