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【大相撲】

新大関・栃ノ心も休場危機 玉鷲戦で右足親指痛める

2018年7月14日 紙面から

玉鷲の小手投げに敗れる栃ノ心(左)=ドルフィンズアリーナで

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◇名古屋場所<6日目>

(13日・ドルフィンズ アリーナ=愛知県体育館)

 鶴竜(32)=井筒=が右肘のけがで休場。横綱不在の土俵で新大関栃ノ心(30)=春日野=に土がついた。左上手を引いたが玉鷲の小手投げを食った。栃ノ心は右足親指を痛め、7日目以降の出場に暗雲が漂った。関脇御嶽海(25)=出羽海=が正代を下して6連勝とし、単独トップに立った。鶴竜戦が不戦勝となった平幕の千代の国(28)=九重=は白鵬戦に次ぐ横綱戦不戦勝となった。

 大関初黒星で栃ノ心が、休場がちらつく傷を負ってしまった。押し込まれてから、絶対の武器・左上手でまわしをつかんで攻めに回ったが、待っていたのは玉鷲の逆転の小手投げ。反り返るほどギリギリまで踏ん張った右足の親指を痛め、最後は右膝から崩れ落ちた。

 右脚を気にしながら花道を下がる姿に、まず懸念されたのは2013年の名古屋場所で靱帯(じんたい)断裂の重傷の負った膝への影響だ。

 支度部屋で相撲内容を振り返る余裕はなかった。報道陣に取り囲まれると「ちょっと膝が曲がった」と説明。そして、右足を指し示して「膝よりも指がちょっとね」。爆弾を抱える膝は無事だったようだが、親指の痛みは我慢できなかった。

 支度部屋に急行した春日野部屋付きの岩友親方(元幕内木村山)に「痛い?」と問われて「折れてないと思うけど、多分外れたと思う」。消え入りそうな声で伝え、ため息をついて舌打ちするしかなかった。

 付け人らの手を借りずに迎えの車に乗り込んだが、歩く様子は終始、右足をなるべく地面に付けないように恐る恐るだった。去り際は「明日(7日目)は分からない?」の質問に、力なくうなずいた。病院での診察を終え、愛知県春日井市の部屋宿舎に戻った際も無言だった。

 連勝街道の序盤から一転、休場危機に直面するまさかの展開。部屋関係者は出場に「大丈夫」と前向きな方向性を示し、14日朝に判断するが、新大関Vへ暗雲が立ちこめている。 (志村拓)

 

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